東京は世界一ファンタスティックな街だが・・・
1時間の講演料が約7,000万円ともいわれるトニー・ブレア氏。私はLAで彼と会食して2時間ちかく独占したので、ざっと1億4,000万円くらい払わないといけない計算になる。
その小規模な夕食会で面白かったのは、マイケル・ミルケン氏から急に振られて、各参加者がアドリブで演説をしないといけないことだった。なにせいつ振られるかわからないので、プレゼンが得意そうなリーダーたちもリラックスしてステーキを楽しめる雰囲気ではなかった。
私も急に「ミスター田村、日本についてなんでもいいから話してくれ!」と振られ、アメリカの固い肉がのどに詰まりそうになりながら、どうにかこうにか日本を売り込んだ。話し終わるとブレア氏から「グッジョブ!」と言われたので、少しだけ自信になった。
ブレア氏もミルケン氏の無茶振りにあった。今の彼の立場では非常にセンシティブなテーマが無茶振りされ、スピーチの名手も困惑。そんなところが、なんとも可愛いらしく、大いに盛り上がる。その後、超オフレコで本音を話してくれたのだが、これは英国、そして欧州の未来について、投資家はもちろん、投資家でなくても誰もが一番知りたいことだった。
このLAでの酒席では、ブレア氏を含め世界のリーダーたちがこぞって私に本音を聞かせてくれた。「東京は世界で一番ファンタスティックな街だ。驚くべき素晴らしさだ。ただ一点だけ違和感を覚える。それは、あれだけの巨大都市でありながら、ほぼ日本人しかいないことだ」と。
国家元首から経営者まで、世界の成功者が共通して訴えるのは、「組織も国もオープンにして、ダイバーシティを取り入れろ!」ということだ。東京を絶賛する国家元首やCEOたちも、まずは都市としての東京を絶賛してくれるのだが、より親しくなると、「日本人しかいないあの状態はメガシティとしては特異」と、懸念に近い感想を示す。
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