明日、小学校のころから入っている地域の少年団の新入団員歓迎会があるので、行くか行かないかりさに最終確認をしたら、こんなことを語ってくれました。
「実際に会って、失敗するのが怖い。
みんなが集まっているところって、ママと一緒で人の声が聞き取りにくい。
それに、みんなでどこかに行くとかってことになると、どう行動したらいいかわからない。
学校に行ってた頃も、体育の時間とかどうしたらいいのかよくわからなくなったし。
少年団のみんなは優しかったけど、もう長いこと会ってないし、みんな中学生になっちゃって、私が失敗したらどんな反応をするかと思ったら怖い。
変わってしまっていたらどうしようと思う。」
ああ、りさの困り感は分かっていたつもりだったけど、友達だと思っていた子から思わぬ反応が返ってくるのが怖いんだなって初めて腑に落ちた気がしました。
会わなかった分のブランク、その間に気づいた自分の弱いところを考えるとうまくみんなの中でふるまえるか自信がないのです。
私はりさのあとにアスペルガー症候群の診断を受けて、自分の困り感をりさに伝えながら、りさ自身へのカミングアウトはまだしていません。
私の話を聴いて、「こういうことに困っているんだな」、「こうしたらいいんだな」と思いながら、少しずつ自分のことかもしれないと考えていってくれればと思っています。
ずるいやり方かもしれないけど、本人につげるタイミングがわからないし、伝えたらいいのかどうかもわからないのです。
私はりさの話を聴いて、「そうやな、りさもママと同じものを持っているかもしれないな」といいました。
そして、「学校へ行っていない子のたまり場とか、塾とか実はいろいろ調べてるんだけど」と伝えました。
「そういうのはいらん。行きたいとは思わない」って。
それからりさはまた語ってくれました。
「人と話したくないわけじゃないけど、同年代の子とは話したくない。
ママの鍼灸院の先生とか、カフェの手芸の先生とかと話していると安心なんだけど。
でも今は何も困ってない。」
私自身、学校は行ったけど友達関係はうまくいかないし、聞き取れないことでは付き合っていた人に激しく責められたり、職場で「あなた耳聞こえているの?」といわれたり、アスペルガー症候群のせいだけではないでしょうが、いっぱい困ってきました。
りさにはできればそういうつらい思いはしてほしくないと思っていましたが、本人が望まないのなら支援を押し付けるのは違うのかもしれないなとも思いました。
実際こんなに困ってるのに?
いえ、本人は自分で乗り越えたいのです。
「心のことは自分で何とかするからママは何も言わないで」と言っています。
やっぱり、「信じて、見守って、待つ」ですね。