川村直子
2015年6月14日21時33分
戦前から硫黄島(東京都小笠原村)で暮らし、太平洋戦争中、島に残され亡くなった人たちを悼む「硫黄島旧島民慰霊祭」が14日、同島の島民平和祈念墓地公園であった。
本土防衛のとりでのひとつとなった同島では、島民のほとんどが本土へ強制疎開させられたが、軍属として残された青年らが激戦の中で命を落とした。島には今も1万柱以上の遺骨が眠る。
1968年に小笠原諸島はアメリカから返還され、島の米軍基地は自衛隊に引き継がれた。しかし、住民の帰島は許されず、今も立ち入りが制限されている。
慰霊祭には、森下一男・小笠原村長、旧島民や村立中学校の生徒、戦没者遺族らによる硫黄島協会など約160人が出席。旧島民の会を代表し、菊池武博さんは「一日も早い帰島の実現と今なお残されたご遺骨の収容に全力を尽くします」と追悼のことばを述べた。(川村直子)
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