金子元希
2015年6月14日18時43分
国会で審議中の安全保障関連法案に反対する集会が14日、東京・国会周辺であった。呼びかけた市民団体によると、約2万5千人が参加。「戦争法案成立反対」「9条を守れ」「安倍政権の暴走止めよ」などと訴え、国会議事堂の周囲を取り囲んだ。
集会には野党幹部も駆けつけた。民主党の長妻昭代表代行は「憲法の範囲を超えて政治家は法律を制定してはいけない」。共産党の志位和夫委員長は衆院憲法審査会で憲法学者3人が違憲と指摘したとし、「潮目は変わりつつある。戦後最悪の戦争法案を廃案にしたい」と強調。社民党の吉田忠智党首は「70年間の私たちの行動が平和を守り抜いた。国民に背を向けた政治を止めないと」と訴えた。
学者らに交じり、沖縄で米軍基地問題に取り組む名桜大3年の玉城愛さん(20)=沖縄県うるま市=もマイクを握り、「若い世代が訴えれば訴えるほど社会は変わる」と呼びかけた。
集まった人たちは「戦争させない」「9条壊すな!」と書かれた赤や青のプラカードを掲げて輪に加わった。神奈川県藤沢市の主婦島田啓子さん(71)は「国民にもアジアの人たちにも平和を誓ってきたのに、海外で活動するNPOなどの人の命が狙われかねない」と不安を口にした。
名古屋市から友人と駆けつけた建築士の梅田知奈さん(29)は「これだけ民意を無視した暴走には声を上げることが大事。年代を問わず、反対を訴えたい」。東京都小金井市の介護ヘルパー神長恒一さん(48)は「今の政権は選挙で数を占めたかもしれないが、進め方は強引。戦争に踏み込んでしまうことは許せない」と語った。(金子元希)
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