長崎潤一郎
2015年6月12日15時50分
夜間に余る電力で水をくみ上げ、電力が不足する昼間に放水して発電する。そんな揚水発電所の役割が変わりつつある。九州電力の揚水発電所では、昼間の電力で水をくみ上げる日が大幅に増えているという。太陽光発電の急増に伴う電力の需給バランスの変化が背景にある。
揚水発電は、標高の高いダムから低いダムに放水し、その力で水車を回して発電する。一般の水力発電所と異なり、発電に使った水をポンプでくみ上げて再び発電に使う。
電気を水の形でためる「蓄電池」の役割を果たすが、くみ上げに使う電力の7割程度しか発電できず、効率はよくない。このため、昼夜を問わず電気をつくり続ける原発が動いていたときは、昼間の電力不足に備えて夜に水をくみ上げておくのが一般的だった。
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