おはようございます。
週刊ニュース深読みです。
最初にお伝えするのは、先週土曜日の夜に起きたこのニュースからです。
北海道砂川市で、軽ワゴン車に乗っていた家族4人が、乗用車に衝突されるなどして死亡しました。
事故から1週間。
2人の男が逮捕され、さらにこの2人は、事故の前に、一緒に酒を飲んでいた疑いがあることが分かってきました。
こうして現場に立ちますと、今も生々しい傷跡が残っています。
路面にはタイヤの跡でしょうか。
さらにその先、車が焦げたような跡も残っています。
今も焦げ臭い臭いがします。
さらにその先、こちらにはたくさんの花束や飲み物などが供えられています。
激しい炎に包まれる乗用車。
事故直後の映像です。
事故が起きたのは、国道12号線にある交差点です。
警察の調べによりますと、6日土曜日午後10時半過ぎ、交差点に乗用車が100キロを超える猛スピードで進入。
信号が赤に変わったあとに、乗用車が交差点に入る様子が、近くの防犯カメラに映っていたということです。
衝突された軽ワゴン車は、50メートルほどはじき飛ばされました。
軽ワゴン車に乗っていた永桶弘一さんと妻、それに17歳の長女が死亡、さらに長男の昇太さんが、道路に投げ出されたと見られています。
その直後、交差点に別の車が進入しました。
衝突した車2台を避けようとしたところ、昇太さんを引きずったと見られています。
車は蛇行を繰り返しながら逃走したと見られ、昇太さんの遺体が見つかったのは、事故現場からおよそ1.5キロ離れた所でした。
警察は、衝突した車を運転していた谷越隆司容疑者を、危険運転致死傷の疑いで逮捕。
また、昇太さんをひき逃げした疑いで、古味竜一容疑者を逮捕しました。
2人は同じ町の出身で、幼いころからの友人だといいます。
谷越容疑者は、事故を起こしたことは間違いないが、信号は青だったなどと供述。
また古味容疑者は、人をひいた認識はありませんなどと供述し、いずれも容疑を否認しています。
この国道12号線。
29.2キロの直線区間があり、日本一長い直線道路といわれています。
この道路について、近くに住む人は。
事故が起きた夜の様子はどうなっているのか。
実際に走ってみました。
こうやって走ってみますと、この夜の時間帯というのは、交通量がかなり減ってきました。
併走している車もほとんどいなくなりましたね。
さらに中心部を抜けて事故現場に近づくと。
周りの明るい建物というのが、ぐっと減りまして、下り坂、比較的暗い場所となっています。
前を走る車は少なく、スピードを出し過ぎないために注意が必要だと感じました。
制限速度はどれぐらいなんですか?
この事故現場の付近は60キロです。
容疑者はどの程度のスピードを出していたのか、警察も注目している、ある映像が残されていました。
事故のあった時間の直前、交差点に向かって、2台の車が走っています。
こちらは日中、私たちが時速60キロで走った様子です。
比べますと、2台の車というのは、猛スピードを出していたことが分かりますよね。
確かに速いですね。
ではどれぐらいの速さだったのか、事故の鑑定を行う専門機関は。
警察は、事故を起こした車との関連を調べています。
また捜査関係者によりますと、当時、一緒にいた車の同乗者の話や、飲食店への聞き込みから、この2人が事故の前、飲食店に立ち寄り、酒を飲んでいた疑いがあることも分かったということです。
調べに対し古味容疑者は、ビールを1杯飲んだ。
酒を飲んだことがばれるのが怖かったなどと供述しているということです。
家族4人の命を突然奪った、今回の事故。
一緒に乗っていた12歳の次女は、今も意識不明の重体です。
取材をしていて思い出されたのは、以前、取材させていただいた、飲酒運転の事故の被害者の家族のことばです。
こんなもう悲しいことは、自分の家族で最後であってほしいのに、最後にならないというものでした。
再び悲劇を繰り返さないために、事故の真相の解明が急がれます。
次は、韓国で感染が急拡大しているMERSコロナウイルスについてです。
死者は13人、感染者は126人と、この1週間でいずれも倍以上に増えていて、韓国国内では、不安と動揺が広がっています。
マスクをつけた人であふれる首都ソウル。
アメリカへの訪問を延期したパク・クネ大統領は、対策本部を訪れました。
今、韓国国内では、公共施設から交通機関に至るまで、MERSへの対応に追われています。
インチョン空港では、防護服を着た作業員が機内を清掃。
小野さん、これ、ソウル市内を走る地下鉄なんですが、車両の消毒を毎日行うことになりました。
メディアも連日のように、感染拡大を防止するための対策を伝えています。
病院で感染者と接触した人など、これまでにおよそ3800人が自宅や医療機関に隔離されています。
3800人も?
ただ政府は、感染はすべて病院内で起き、感染経路も把握できているとしていて、国民に冷静な対応を呼びかけています。
日本でも、MERSを食い止めようという動きが。
韓国との定期便がある港や空港などでは、体の表面の温度を測るサーモグラフィーを使うなどして、発熱している人がいないか確かめています。
厚生労働省も、今週、初めて専門家を集めた会議を開き、国内で患者が確認された場合の対応を協議しました。
そもそもこの、MERSコロナウイルスというのは、どういうウイルスなんですか?
私も調べたんですが、3年前に見つかった新型のウイルスなんだそうです。
英語名、ミドル・イースト・レスピラトリー・シンドローム。
中東呼吸器症候群という。
ラクダですか?
去年はサウジアラビアで行われた中東最大規模の祭り、通称、ラクダ祭りのあとに、患者が増え始めたそうなんです。
韓国での最初の感染者も、先月、中等から帰国した男性でした。
こちら見てください。
潜伏期間は2週間程度。
発熱ですとか、せきなどの症状が現れます。
MERSで最も恐ろしいのが、多くの場合、肺炎を起こし、そして呼吸困難に陥ることです。
慢性的な病気を抱えている人ですとか、高齢者、特に重症化しやすいといわれています。
ここからは専門家の方にお話を伺ってまいります。
感染症対策に詳しい、国際医療研究センター病院の金川しゅうぞう医長です。
よろしくお願いします。
前に、SARSってありましたよね。
SARSコロナウイルスだったと思うんですけれども、同じようなものなんですか、どう違うんですか?
コロナウイルスというのは、もともと、かぜのような症状を起こすウイルスとして知られてるんですけれども、人にうつす場合に、動物を介してうつすことが多くて、介する動物が違うっていうことで、SARSとMERSと違うということで。
韓国で拡大している感染。
日本ではどんなことに気をつけたらいいんでしょうか。
日本でもはやる可能性はゼロではないということですね。
人の移動によって、韓国でもうつっているので、発病した人からうつるっていわれてるんですけれども、まず海外に出る、日本に入ってくる可能性を考えた場合には、もうこういう病気があると考えて、病院の中で早めにそういう対策を打つということが必要になるのではないかと思います。
そういう対策?
病院の中で、早くその方が、リスクのある国から来られたということが分かり、病気がそうではないかということ、可能性がある場合には早めに検査をして、まず移動を制限するというような対策をするということが、専門家会議で言われてると思います。
感染力っていうのはどうなんでしょうか?
もともとMERSというのは、それほどかなり密接なコンタクトがないと、うつらないといわれていますので、大体1人が何人にうつすかという指数でいくと、0.6人ということで、これが1を超えるとかなり大きな流行になるという可能性はあるんですが。
1人が何人にうつすか?何人にうつすかというのが指標になるんですか?
指標で、0.6といわれています。
例えばそのインフルエンザなんかは、2人から3人にうつすということです。
はしか、すごいんですね。
これは最初の初期の対応で、そういう病気があるという想定のもとに、病院の中で、患者さんをほかの人と一緒にさせないとか、例えば隔離を何日するという、そういうもともとある対策を、各病院で徹底して行うということが必要なところが、それが少し十分ではなかったのかもしれないですね。
この方は病院を3つ、4つぐらい移動されてますので、その1つ目の病院でその想定ができていれば、かなり少なくはなったんじゃないかと思いますが。
でも一方で、韓国に出張で行くとか、旅行で行く方、日本の方ですね、対策っていうのは?
そうですね、先ほども言いましたように、病院の中でうつる、一緒に病室にいる方とか、患者さんのお世話をする医療従事者なんかに感染が起こっているというのが、今、いわれてるところで、街なかで移動しているところでうつったという例はないので、手洗いを十分にするとか、病人である方に近づかないとか、病院関係者と接触するような場合には、十分注意をするとか、手洗い、マスクをよくするというような、韓国に行かれるときは、そういう注意が必要かなと思います。
また、帰ってきたときには、2週間ぐらい、熱が出ないかどうかということの注意が必要かとも思います。
いずれにしても医療機関で、最初に、あなたは海外から帰ってきた人かどうかというようなことをしっかりチェックすると?
そうですね。
ご本人も、私はどこどこ行ってきましたということを言っていただくってことが、医療機関で対応するときの助けになると思います。
現地調査に当たってきたWHO・世界保健機関の専門家チームが、きょう、韓国側と合同で調査結果を明らかにすることにしています。
日本、1次リーグ初戦の相手はスイス。
さい先よく先制します。
しかし、後半は一転、スイスに押し込まれます。
それでも堅い守りでしのいだ日本。
初戦を飾りました。
その勝利に貢献したのがこちら、ゴールキーパーの山根恵里奈選手なんですが。
背高い。
187センチと書いてありますが、女子の選手の中では、ずばぬけた背の高さ。
そして男子と比べてみても、こちら、日本代表の川島選手ですが。
相手の高いパスをキャッチしているんですが。
その山根選手ですが、10代の半ばから、将来の日本代表として期待されていたんですが、ワールドカップの出場は、今回のスイス戦が初めてなんです。
このピッチに立つまでには、苦労、そして周囲の支えがありました。
日本代表の中で、頭1つ抜け出た長身、山根恵里奈選手。
スイス戦ではその高さで、相手の攻撃を防ぎました。
山根の高さ。
山根選手、中学3年生で身長はすでに1メートル80センチを超えていました。
中学卒業後は、広島の親元を離れ、福島へ。
日本サッカー界を担う選手を育てる、JFAアカデミー福島に入校しました。
アカデミーの仲間と共に下宿した先は、福島県楢葉町の民宿です。
民宿を経営する小山さん夫婦は、山根選手の姿が今も忘れられないといいます。
後輩の面倒見がよい、優しい女の子だったといいます。
山根選手は、アカデミー卒業後も福島に残り、Jビレッジを拠点とする、地元、東京電力マリーゼに入団しました。
しかし4年前に起きた原発事故で、チームは無期限の休部を決定します。
山根選手自身もこのころ、けがが相次ぎ、引退を考えるようになったといいます。
しかし山根選手の気持ちを変えたのは、チームの仲間や、世話になった人からの励ましでした。
やればできる、まっすぐ進め、何度転んでも立ち上がる。
山根選手はその思いを受け止めました。
多くの苦労を乗り越えてたどりついたワールドカップ。
山根選手が10代のころから期待をかけてきた佐々木監督も、初戦のプレーを評価しています。
元日本代表の大竹七未さんは、国際試合では山根選手の身長の高さが、チームを救うこともあるのではと見ています。
福島の小山さん夫婦も、山根選手の活躍を期待しています。
なでしこジャパンはこのあと、カメルーンと対戦するんですけれども。
そのカメルーンの選手ですとか、勝ち進むと対戦することになる欧米の選手。
皆さん、身体能力が高くて、大柄の選手も多いですから、この山根選手の活躍というのは、これからも期待がかかりますね。
そのカメルーン戦は?続いてはこちらのニュースです。
日本年金機構から、大量の個人情報が流出した問題。
公表後、初めての被害が確認されました。
個人情報が流出したといううその電話がかかってきていた、神奈川県の70代の女性が、キャッシュカードをだまし取られて、300万円を勝手に引き出されたことが、警察への取材で分かりました。
うその電話は、問題が公表された直後から、架空の国民年金機構の職員を名乗る男などから、繰り返しかかってきていたということです。
警察は、情報流出問題を悪用し、個人情報の流出問題を口実に、不安をあおって、金をだまし取ろうとした詐欺事件として捜査しています。
山口県下関市にある、知的障害者の福祉施設。
職員が利用者の額を何度もたたき。
胸倉をつかむ様子も。
この実態、内部告発による映像で明らかになりました。
映像に映っていた、柳信介容疑者。
水曜日、暴行の疑いで逮捕されました。
柳元職員は、映像が明らかになったあと、懲戒解雇されていました。
利用者が作業をしようとしなかったので、やったなどと供述しているということです。
今回の問題では、市の対応の遅れを指摘する声も上がっています。
虫が混入していると指摘され、去年12月から製造が中止されていた、ペヤングソースやきそば。
月曜日、製造する食品会社が、およそ半年ぶりに首都圏での販売を再開しました。
この問題で食品会社は、異物の混入を防ぐため、亀裂があった工場の壁を改修。
そして、異物が混入した場合、自動的にラインからはじくため、カメラ付きのセンサーを導入するなど、対策を講じてきました。
食品会社は一丸となって、製品の品質管理の強化に努めたいとしています。
犬の気持ちを知る手がかりになりそうです。
京都大学の研究グループが行った実験です。
真ん中が飼い主、容器のふたを開けられず、困ったふりをし、協力を求められた人は、そっぽを向いて拒否します。
その後、両側の2人が同時に餌を差し出すと。
飼い主に協力しなかった人を避けて、向かって右の人に餌をねだりました。
18匹の犬で繰り返し調べたところ、11匹でこうした傾向が見られたということです。
続いて深読みのコーナーです。
まもなく、ボーナスの時期。
今回は、皆さんの懐に関わるこの話題。
今月1日15年ぶりの高値をつけた日経平均株価。
先日発表された大企業の決算では過去最高益が続々。
大企業は好調。
すると、こんなふうになれば…と言われてきましたよね?一番上の大企業がもうかりあふれたお金が中小企業、そして家庭へ広がり国全体を潤していくって。
さあ、街の皆さん、どうですか?
一方で…。
実は、大企業の利益は去年と比べ増えているのに中小企業は減っているんです。
日本の会社の99%を占める中小企業。
ここがもうからないと日本経済は元気にならないよね?
これからの景気の鍵を握る中小企業。
どうすれば稼ぐ力をつけられるのか。
とことん深読みします。
きょうもメール、ツイッターでのご参加お待ちしています。
最近、そういえばよく聞きましたよね。
シャンパンタワーによって景気回復がいつ自分に実感できるかという説明。
これ、最近、NHKが今月行った世論調査の結果なんですが、景気が回復していると感じますか?という質問に対して、つまり、自分のグラスにシャンパンが来た気がするという方が17%。
私のグラスにはまだ来ないという方が44%。
どちらともいえないが33%。
GDPとか、なんか大きな数字は確実に上がってるっていう報道でやっているにもかかわらず。
なんか、間のほうで大きいグラスの人がいっぱい受け取ってる人がいるからじゃないかという人がいたり。
なんか消費税も上がって、お給料も全然変わらないから、乳製品が上がったりしてるから、全然実感はないですよね。
そうですよね。
一体いつ自分たちのグラスにシャンパンがくるのか、本当にいつかくるのか、くるとしたらいつなのか。
きょうは徳永アナウンサーに教えてもらいましょう。
おはようございます。
最近、振りがめちゃくちゃになりましたね。
では、さっきの景気回復の実感の世論調査の値、ほとんどこの2年反、変わっていない。
だから、シャンパン、落ちてきている人が増えてるかというと、なかなか違うのかなと思いました。
そこで一からちょっと、中小企業とは何かっていうのをスタッフみんなで調べてみました。
シャンパンではなく、坂道にこの模型、例えてみました。
大企業と中小企業って、昔からもちつもたれつつ、支え合ってる間柄です。
高度経済成長のころは、どーん。
元気な中小企業が大企業を押し上げるくらいでした。
ただ、バブル崩壊!両方とも。
リーマンショック!やっぱり、一緒に行動しているという間柄であります。
そもそもからいきましょうか。
中小企業って何?っていう定義。
これね、これなんです。
業種によって、実はラインはさまざまなんですが、基準の2つは全部一緒です。
何人働いているかと、資本金がいくらかっていうのは、共通しています。
従業員は分かりますよね。
資本金というのが会社を始めるときに、借りてきたり、自分で持ち出したりと、最初にこれでいきましょうというお金のことをさします。
業績上がれば、それは増やすこともできるし、厳しければ減らすこともできるので、会社のなんか、元気さとか体力を表すとよく言われるものですが、業種によって違うんですが、一番ポピュラーな製造、建設、運輸だと300人と3億円に線が引かれていて、どちらかが以下になれば、中小企業ということなんですって。
自社ビルとかそういうことじゃない。
ということでございます。
話、元に戻しましょうか。
このずっと20年ぐらい、坂道発進をできなかった日本経済とよくいわれておりますが、なんとか一気にエンジンふかしましょうというのが、最近の経済政策ですよね。
これは散々言ってるんですが、企業の売り上げ伸びて、社員の給料上がって、みんなものを買うようになって、どんどんいいようになればいいよねっていっているんです。
この2年半、よく出てきたことば、ありますよね。
どんどん貼っていきます。
お金をじゃぶじゃぶ世の中に出回らせる金融緩和!よし!円安、よし!株価も上がった!よし!日本を取り戻す!いけ!
あれっ?
あー、なんか落ちた。
おっこっちゃった。
これが今ですわね。
ちなみに株高っていいますが、日経平均株価ってよくいいますが、225の会社の株価から出してますが、ほぼ大企業です。
中小は入っておりません、ほとんど。
一部上場なんですね。
そうですね。
じゃあ、なんでここ離れちゃったんだろうということを一から調べることにしました。
中小企業白書を読んだり、専門家の方に教えていただいたりと、スタッフ、走りました。
いろんな、あっ、私たち、勘違いしてたなということが見えてまいりました。
まずですね、中小企業っていうと、どんな業種が多いっていう印象ですか?皆さん。
なんか工場とか、イメージありますね。
そうですね。
部品関係とか、つまり下請け、下請けのものが多いですよね。
ドラマに出てくるのもそういうところが多いですよね。
もちろんそういう所も多いんですが、率でいうと、1割ちょっとなんです。
少ない。
町工場、1割ちょっと。
そう、ほとんどがこういう業種。
ん?
たぶん、イメージどおりなのは、緑のところだと思います。
運送、町工場、整備工とかだと思いますが、実は、青やオレンジもそう。
ピアノ教室もなんですか。
理髪店も?
そう。
つまり個人でやってる街のお店、大半が中小企業に統計上は入る。
へー、それを指して中小企業と。
理髪店さん。
広いですよね。
そう、食堂、全部入る。
でも、おじさん1人でやってる八百屋さんとかそういうのは?
中小企業です。
だって300人いませんから。
資本金3億もないですから。
…は一応、企業なんですね。
中小企業に、統計上は入ることが多いんだそうです。
さあ、ちょっとクイズをやってみましょうか。
去年1年間、中小企業、確かにこうやってですね、残念ながら、廃業している会社も多いんですが、この映っている中で、一番、去年1年間で廃業した数が多かった業種があります。
この中で。
なんだと思います?これが、中小が今、厳しくなっているものを、象徴してるんですけれども。
なんだと思います?この映っている中の12個ぐらいあるかな、11個ぐらい。
果物店?
青果店さん。
青果店、やっぱり、コンビニとかが増えてきて、大きい会社の経営するのが増えてきたから、個人業の食品系は、厳しいのかなと思います。
徹さん、どれだと思いますか?どれだっていう?
この1年とかですか?町工場は、それはいろいろ出してくれたんだけど、やっぱり町工場じゃないかなというのは、海外に、大企業が工場を持ってっちゃうのが、どうも多いような気がするので、そのへんかなっていう気が。
海外というのは、一つのキーワードですか。
正解はここです。
え?工務店?
建設業が一番厳しいんです。
でも、復興で建設ラッシュとか。
そうですね、オリンピックに向けてもたくさん動いている感じしますけど。
大手はね。
実は、中小の街の工務店さんなどの建設業は、これ、資材は外国から買ってるんです。
これがキーワードの1つ目です。
中小が厳しい理由。
よく円安って、海外にものを売る大企業は有利ですが、海外から材料を買うほうはきついといわれます。
まさに外国から材料を買って成り立っている地方の工務店さんなどは、今、大変厳しい状況にあると。
これが1つ目です。
さらに調べていくと、なんか景気対策とかいっている以前の話だなと感じることも、いくつか要因が見えてきます。
こんな事情もあります。
後継ぎがいない。
実は、日本の中小企業の4割が、経営者が70歳を超えている。
自分の子どもには大企業に就職してもらいたい。
苦労はかけたくない。
あのお父さんの涙ぐましい努力を見ていると、後を継ぐとは言いづらいという本音も見え隠れするので、景気対策以前というか、後継者がいないっていう問題も、指摘されています。
さらにいうと、こんな事情も見えてきます。
設備が古い。
大企業って、経営が厳しくなると、人を切る、給料を削る、お金を浮かすことができます。
その浮かしたお金で設備をきれいにしたり、ITにしたり、競争できるようにします。
ところが、中小はご覧のとおり、切る人がいません。
家族でやったりしています。
だからお金を切り詰めて、なんとか借金も増える中で、なんとか踏ん張っているんです。
新しい設備にしたくてもできなくて、ますます競争できなくなって、なんとかとくだわらに足がかかってる状態で頑張っているところが多いと。
ですからこんな状況ですから、今もきょう、街なかで。
ちょっとちょっとちょっと、危ない!
残念ながらっていうケースが、少なくない。
残酷な。
でもこれぐらい、現実の厳しさをちょっと表したわけですが、実は、どれぐらい今、廃業しているか。
これはやっぱり、こういうデザインにせざるをえないんじゃないかというのは、これなんです。
今、最近、年間ですよ、26万社のペースで、中小企業が廃業に追い込まれている。
26万社ですもんね。
26万社のペース。
毎年26万社のペースで、廃業に追い込まれているぐらい、大変な状態なんです。
でも、その時代の流れによって、新しく生まれる会社もありそうじゃないですか。
さっきの安田さんの青果店、コンビニが出てきてと、実はやっぱりその全部がじゃあ、絶対だめなのかというと、事情はあると思うんです。
こういうのもありますよね。
時代が変わったから、商売が成り立たなくなって、新しくなっていくっていうのは、よくいわれてます。
実は建設業と並んで、去年、廃業が多かったのが、写真屋さん。
そうか、電気屋さんでもできますもんね、印刷って。
デジカメだし、家でプリントできちゃうし。
ここが努力するとかじゃなくて、時代が変わってるんで、なかなかもう商売が成り立たなくなっちゃってるっていう、しかたない事情も見えてきます。
つまりですね、商売ですから、新しいのがどんどんできれば、経済は回るわけ。
例えばこういうね、よくいいますよね、ITとかね。
ところが、厳しい現実もあります。
ちょっと積んでみましょうか。
足りません。
実は、年間26万社のペースで今、廃業している中小企業ですが、新しく始まっている中小企業は、年間6万社ほどのペースでしかありません。
つまり、数の上では中小企業の数はどんどん今、減っちゃっているのが現実です。
これ、何が大変かというと、ちょっと数字を最後にお見せします。
減ってるとはいえ、中小企業というのは、日本の経済の原動力です。
売り上げの金額、全部足すと、520兆円にもなります。
働いている人の数を全部足すと、なんと3200万人。
これ、日本の働いている人の7割。
この人たちは、なんで働いているかというと、せっせと子どもやお年寄りを養うために働いて、年金も納めているし、健康保険も納めて。
いってみれば、大企業の品物も、この人たちが買っているって考えると、ここが本当になんとかならないと、ずっと安倍さんがいっている、好循環って、いつまでたってもシャンパンは下りてこない。
中小のこと、考えなきゃいけないという、そういう話なんですね。
これ、どんどん差が広がり続けていくものなんですか?
大企業と中小企業の差っていうのは?差というよりも、中小がどんどんなくなっていく感じですね。
そう、なくなって辞めた方というのは、次の道っていうのもあるんですか?
つまり、これですよね。
だから、新しく出来ていけばいいんですけど、減る割には増えていないっていう。
追いつかないって感じですよね。
一番の問題は、アベノミクスとかで、やろうとしている大企業を潤すというか、そうすれば、お金が回りだすということなんでしょうけども、そこの下に、大企業のあの下にある株高とか円安とか、金融緩和ということが、つまりねらったとおりにはいっているわけですよね。
つまり、円高でしたから、円安になりゃいいな、株の値が上がってるし、金融緩和をいろいろ、日銀と一緒にやってきた。
だけども、狙ったとおりにやってるのに、こっち、効果が現れないっていうのは、大変な問題だと思うんですけれども。
そしてそのこんなにも、中小企業という、中小企業が八百屋さんも含むというところまで実感があったかどうかは別としても、どんどんなくなっているということ、知りませんでしたよね。
知らなかったです。
どうしてこんなに知らずにこれ、やれたんでしょう?
と言うのも、やっぱりこれまでというのは、政府は、中小企業、地域のやっぱり、大切な存在なので、そこをなんとか守りましょうということで、守る政策をしてきているんですね。
だから借金漬けになっていても、その借金の返済を猶予しますよという形で、いってみれば、延命してきたわけですね。
でも逆に言うと、それが生産性の低い中小企業がたくさんあるということが、やっぱり給料が、そこで働いている人の給料がなかなか物価と比べても上がっていかない、暮らしが豊かにならない。
また日本経済の足を引っ張る。
そういうことにもなってきているんですね。
だから逆にいうと、今、ちょっと全体で見ると、景気はよくなっている、人も足りないといっている、今だからこそ、このちょっと厳しい中小企業の経営を思い切って変えていく、あるいは変えられない所は、残念だけれども、ちょっと市場から退出してもらう。
それがやっぱり、日本経済全体をやっぱりよくしていくためには、今、大事なときに来ているというふうに思うんですね。
中嶋さん、なんかすごく言いたそうですけど。
今井さんの意見に大反論。
大反論。
実態は今のご説明にあったように、両極化していますよね。
いいところと悪いところとはっきりしている。
悪い企業も大体日本の企業の3割ぐらい占めています。
働いている従業員の方もたくさんいますよ。
経営者は一生懸命頑張っている。
頑張って雇用を守ってますよね。
ですから、もし倒産した場合には、失業者がたくさん増えるということになります。
失業者が増えれば、それだけ今度は失業保険給付したり、あと、働いている方にご高齢の方がいたら、逆に年金のない方は、生活保護を受けなきゃならない。
非常にそういう側面も秘めています。
もう一つは、取り引き先というのは膨大にありますので、1社が潰れますと、また連鎖倒産という形で、どんどんどんどん悪くなっていく可能性があるので、ここはわれわれ、支援機関にふんばって、困っている人たちを守っていかなきゃいけないというふうに強く思います。
支援機関からお越しいただいています。
だから、経営の支援、その実際、中小企業の立て直しみたいなことに携わっていらっしゃる?
そうですね。
困っている企業の皆さんの相談を受ける場所になっていまして、どんなに厳しい状況の企業でも、支援していますので。
だけど中小企業の場合はなかなか自分たちでノウハウもありませんので、第三者の意見を聞いて、立ち直るっていうことが、一番大切だというふうに思ってます。
支援というのは、長期で支援していけるものなんですか?
そうですね。
立ち直って、そのあともちょっとしばらくは見てもらえる?
ずっと板橋区の支援センターの場合は、6年近くやっていますので、もうずっと、ご支援をして、継続してモニタリングもやっています。
支援ってどういうことやったりしてるんですか?
支援って、お金の援助?
いえ、まず経営者の相談相手になることですね。
経営者というのは孤独で、相談する場所がないのが一番大きい問題です。
そうなんですか?
なかなか、自分の悩みを人に訴えたりできない、奥さんにも言えない。
従業員にも言えないという悩みを抱えていますので、まず、私どものところに来ていただいて、相談相手になっていただいて、そのかわり、厳しく経営改善をしないと立ち直れないという状況、だいぶ傷んでいますから、借金も多いですから、それを改善するためには、本当に社長が気持ちを変えてもらって、従業員と一緒になって、改善していくというのが、一番の基本の。
おっしゃることは、例えば表現は悪いかもしれないけど、一件一件に手当てをしていくということですよね?
そうですね。
悩んでいらっしゃる方に、つぶさに手当てをするという方法。
これは間違いないんでしょうけれども、ただ、こういう大きな傾向で、こういうのが続いているときに、果たして、一件一件の、それが何かできないことは確かですけども、ただ一件一件の手当てだけで、先は見えるのかっていう?
見えます。
そうですか。
それは、私どもに来てるお客様の9割は助かります。
9割。
9割。
何も今までやってない。
やってないんです。
そうなんですか、東京都の40代の男性からはこんな声が来ています。
中小企業の収益力が低いのは、
頑張ってるのかっていう声、それから福岡県の40代の男性からは。
今ある企業の支援よりも、新しく生まれる企業の支援に頑張ったらどうかという声だと思うんですが。
やっぱり、今ある企業をなんとか救うということも大事だとは思うんですけども、やっぱり日本経済のこれから大きい目で見ていくと、新しいイノベーション、新しい技術、新しいアイデア、それで日本経済を引っ張っていってもらう企業が出てくるということも、すごく大事だと思うんですね。
ですから、やっぱり起業、新しくアイデア持った人をどんどん支援して、起業していってもらう。
興すほうですね?
起こして、それが将来のトヨタとか担ってくれれば、昔はトヨタだって小さい会社だったんですよね。
引っ張ってもらうところを応援していくというのは非常に大事だと思うんですね。
ちょっと待ってください。
貸してくださいます?さっきから、今井さんと中嶋さんの間になんかちょっと、意見の相違が。
ちょっともしかしてと思ったものですから。
さっきから、経営の支援、経営の支援とおっしゃってる、こちらの中嶋さんがおっしゃってるほうですね。
今、今井解説委員が言ったのは、こっちの、きぎょうはきぎょうでも業を起こすほうの起業の話ですね。
どっちも大事だとは思うんですけれども、どっちも大事だと思うんですよ。
私も経営の支援は大事、だけれども、支援してもなかなか生産性が上がっていかないところは、やっぱりある程度、市場から退出してもらう。
そうすることによって、またそこの市場に新しい企業が出てくる、生まれる。
そういう流れはやっぱり大事だなと思うんですね。
さっきも実際、どうかということを見てみると、日本、さっきも新しく業を起こすところ、企業が少ないと言いましたけれども、これ、外国と比べても、やっぱり開業する割合っていうのが、こんなに低いんですね、日本。
どうしてかというと、その理由を聞いてみると、周囲に、周りに起業した人がいない。
みんな親、周りがサラリーマン。
だからやっぱり、現実味がなくて、心理的なハードルが高い。
やってみようかなと思っても、大体やっぱり、税金とか、あるいは経理とか、そういった経営知識がない。
これも大きなハードルになってますよね。
実際、やっぱり親の立場でいうと、子どもが若いときに、起業しようかなと言うと、やっぱりやめなさいよと、周りも反対するということが。
こうしたことをなんとかしていかないと、やっぱりいけないなというふうには思ってます。
中嶋さんは、そのへんはどんなことを?これですか?
そこは同感なんですけれども、両方大切です。
ただ、起業って、そんなに簡単なものじゃなくてですね。
きぎょうってどっちのきぎょう?
こちらですね。
こちらの起業。
企業を興すほうの起業はそんなに簡単じゃない?
簡単じゃないです。
初めて経営者になって仕事をやるのは大変なことですよね。
失敗がかなり多いというのも現実で、やはり5年で7割もなくなるとか、そういう傾向が見られます。
こちらも同じことなんですけども、創業した人、起業した人にも、やっぱりこういう経営支援をしなきゃいけないわけですね。
ですから、両方同じなんですけれども、皆さんを等しく経営支援していくっていう、継続性を持つ、支援機関ですね。
それがやっぱり大切だと思います。
もうひと言、お出でになっている、立石さんはどういうお考えなんですか?
起業を増やすというのは、こういう考え方があると思うんですね。
起業を増やすというのは、一つ、やり方がありましてね、何かっていうと、中小企業の方が、数年間勤められて、そこから起業する方が一番多いんですよ。
中小企業でも、ちょっと下もっとちっちゃい所の方が多いんですね。
大企業の方は、あまり起業する方少ないです。
ですから、中小企業の方のほうが多いんでね、そういう方々をもっと増やしていくことがいいなと思うんです。
ですから、もうかる中小企業で働いている方々が、俺も起業してみようっていう方を増やす。
その相談所を起業させるための相談所を国がたくさん今、作ってます。
そうですか。
それは相談するだけなんですか?
相談して。
企業支援みたいな。
支援やります。
なんかないんですか?相談だけじゃなくて。
お金貸してくれるとか。
お金貸してくれるとか。
お金を借りやすくするという制度もありますし、お金を借りることに対して、いろいろ書類を作らなきゃいけないんですね。
あの書類を分かりやすく、書きやすく説明するとかね。
そういう所が増えているんですね。
ここでいくつかツイートをいくつかご紹介させていただきます。
若者が失敗したら立ち直れない日本をどうにかしてくれよ。
新しいことをしろとか、起業すればいいとか、完全にバブル世代脳というご批判。
中小企業のほとんどは地方だと思うから、地元自治体と国と、足並みそろえなきゃなのかもねという声。
大企業に仕事をもらっているという下請工場は、彼ら自身が変えないかぎり、厳しいのではという声。
それから、これはどちら、業を興す起業の支援にしても、それから経営の支援にしても、ご心配なんだと思います。
東京都の30代の女性から、少子高齢化で、儲からないのでは。
先行きが大いに不安です。
埼玉県40代の女性。
今後、中小企業はどうなるのでしょうか。
心配になってきたという声がたくさん出ています。
ここで中小企業、じゃあ、どうやってどういうふうに元気にするのかという話をどんどんしていただくために、ちょっと例を1つ、ご紹介いたします。
簡単にいいますと、さっきずっと話していたとおり、経営の支援、ここから落ちそうな会社に立ち直ってもらう。
そして、もっと新しい所が増えて、元気になれば、中小は元気になるはずですよね。
その一つ一つの具体的な取り組みがあったので、ちょっとご紹介します。
ちょっとセット回転。
ちょっと今。
はいはいはい、セット回転。
東京と静岡で見つけました。
まず、さっき立石さんがちらっとおっしゃってた話を、具体的にさせていただきます。
いいですか。
まずですね、企業の再生の窓口の話です。
今、全国各地に窓口があるとおっしゃってたんですが、もともとですね、中小企業の相談窓口というのは、全国各地にあるんですが、静岡県富士市には、このfビズという行列が出来るといわんばかりに大人気の窓口があるんです。
行列?
そう。
実はですね、これなんです。
もうかるプロ、もうけるプロがいっぱいいるっていうことなんですが、具体的な事例でちょっと説明します。
ちょっとご紹介したい方がいます。
伊藤さんです。
中小の経営者です。
何やってるかというと、紡績工場じゃなくて、紡績工場、糸を紡ぐ工場で、糸を紡ぐときに、ほこりが混ざらないようにする綿ぼこりを取る道具を作っている会社の経営者。
紡績工場に、掃除をするものを納めている人?
納めている人なんです。
かつてはそれで経営が成り立つぐらい、紡績工場が地元にあったのですが、努力にも限界があって、この紡績工場自体が、海外に移ってるので、とにかく売り上げが落ちてたと。
なんとかなりませんかと、ここに駆け込んだ。
さあ、最初のもうけるプロが出てきます。
リーダーの小出さんという方です。
この方、実は元銀行マン。
銀行マンって、お金貸すだけじゃなくて、貸した先の会社がどうやって元気になるかって、アドバイスもするんです。
だからプロです。
雑談からビジネスチャンスを見抜くプロです。
なんかビジョンとか、コンセプトとか、そういう難しいことは言いません。
とにかく雑談から見抜くわけでございます。
綿ぼこり取る道具ですか、いいじゃない!ってひらめきます。
そうすると、元プロが来た。
元コピーライター、元バイヤー、元デザイナーなどがどんどん入って、もう生まれ変わりました。
伊藤さんの現在のお姿です。
せーの、どん。
大手のお店で今、実演販売まで、奥様と一緒にしていらっしゃいます。
さっきの道具が生まれ変わりました。
キャッチコピー見ます。
狭い隙間の綿ぼこり驚くほどとれる!工場用の道具を、主婦向けに売る。
これ、実物です。
へー、蛍光のピンクで。
今売れてるそうで。
どういう所の狭い隙間をお掃除するんですか?
入りきれない所ね。
文惠さん、ほこりだわ。
あら、お母様、ついこの間、お掃除したばっかりなのに。
こらこらこら、そこの2人。
ポイントはですね、ここのほこり取りやすい部分は、昔から変わってないんです、一切。
デザイナーの人が、かわいい色にしたらどうですかとか、キャッチコピーつけたらどうですかと。
売り方も教えますよというのを、どんどんプロが教えていくということで、息を吹き返したそうでございます。
実はこのfビズ、伊藤さん以外も結果出してまして、3000件の相談が来た中で、7割が売り上げアップして、国も注目していて、同じような取り組みを今、広めようとしている。
それが今、立石さんがおっしゃっていた取り組みのお話ということなんです。
なるほどね。
形を変えて、再生されてるわけですか?
そうですね。
でも、その中小企業の相談窓口って、どこの街の商工会議所なんかも、ありそうな、県にもありそうな感じが。
ないんですか?
ありますよね。
いっぱいあります。
何が決定的に、ここ、違うんですか?
ここの場合はとにかく売るということを、徹底してやるところですよね。
fビズさんは。
そういうやり方もありますし。
先ほどの起業の話とかでいくと、実は商工会、商工会議所って、そういう窓口なんですね。
でも、そこらへんがなんかハードル高いなと思われてる方が多くて、でもそこに、別に会員でなくても、いっぱい相談はできるんですよ。
これがまず知られてないというのがすごく問題だなと思ってます。
知られていない?
商工会も、商工会議所も、よろず支援拠点も、たくさん窓口あるんですね。
でもそれがなかなか世の中の方々に知られていないのを、今後、どんどんどんどん広めていけば、私はまだまだチャンスがあるなと思っています。
じゃあ、全中小企業の40%が、70代の経営者って、さっき徳永アナウンサーが言ってましたけど、じゃあ、70代の社長さんが、行ってみようって、ちょっとじゃあ、自分のところ不安だから、行ってみようかなって思ったとしたら。
今も全国によろず支援拠点というのができているんですよね。
これはよろずですから、なんでも相談できます。
だから事業経営もそうですし、今の小出さんの売り上げ拡大についてのモデルもあります。
有料なんですか?
無料で?
無料で相談できます。
全国にも都道府県全部ありますので、コーディネーター、サブコーディネーター、しっかりした人間がたくさんいますので、ぜひご相談をしていただければ。
いろんな課題がありますので。
ネットとかで、なんて調べれば出てくるんですか?
よろず支援拠点、よろず支援拠点です。
で入れたら出てくるんですか。
それだけじゃなくて、自治体も、地方自治体も頑張っていかなきゃいけないというふうに思いますですね。
国も頑張るし、地方の自治体も頑張ると。
支援をしていくというやっぱり体制を作っていかないとだめだと思いますね。
実際本当に視点を変えたら、ビジネスチャンスはあるものなんですか?
あると思いますね。
この棒のお掃除のような。
その棒もそうですし、
実は、これ、ちょっと大事なポイントなんですけどね、中小企業って今いってますけど、これ、全体の企業の中小企業が90%だと。
もう一つあるんです。
これね、見方考えるとね、その90%の所の90%、中小企業の中の9割は、実は小規模事業者っていっている所。
小規模事業っていう、安田さんがおっしゃったような方々なんですよ。
八百屋のおじさんも、一人親方の大工さんの板金屋のおっちゃんも、居酒屋のおじさんも。
そういうふうな人たちが、こういうところにいるんですね。
この方が全国に334万社あるんです。
その人たちも、本当にビジネスチャンスがこれからある、改良の余地があるとおっしゃるんですかろろーこれがおもしろくてね、去年出来たんですが、ことばが難しいんですけども、小規模企業振興基本法という法律が出来てるんですね。
だんだん話が難しくなってきた。
簡単な話。
何が簡単かというと、哲学が変わったんです。
考え方がもうころっと変わったんです。
何かというと、今まで日本がやってたのは、成長、発展する企業を支援しますよと言ってたんです、日本は。
でも今はね、持続的発展ということばが出てきたんですけれども、現状維持でもいいから、こんなに頑張ってる人たちに、この人たちに真正面から光を当てる。
それとか、これを支援する、よろず支援拠点もそうですし、商工会、商工会議所もそうです。
そういうところに真正面から光を当てて、支援しますよっていうことを、国が決めたんですよ。
続けることはいいことだ。
続けていかないとだめですよって。
ほとんどの小規模の企業の人って、成長よりも、俺はこういうそば屋さんをやりたい。
こんなケーキ屋さんをやりたい、自転車の仲間を集めて、一生懸命生きていきたい、自己実現の人たちが8割ぐらいいるんです。
その人たち、だからなんか起業っていうと、ITでどっかまでいかなあかんとかね、そういうイメージじゃなくて、そういう人もいいんですよ。
でもそうじゃなくて、そういう人たちもいいんだけども、こういうふうに、一生懸命、自分の自己実現でやりたい人。
こういう人たちも小規模企業なんだっていう。
だけど、それは分かったんですけども、いろんな職種が、中小企業にあるっていうこともあるので、一概にはいえないんですけど、ただイメージにあるのは、工業的なことがあって、さっきのも例えでいくと、相談した人が、綿ぼこりを取るというのは、それは大きな工場にいってたのが、自分で開発して、家庭用にというのがありましたよね。
ただ中小企業が生き残るために、大企業の下請けっていうのは、じゃあやめろってことですか?依存しないほうがいいっていうことなんですか?どういうことなんですか?それはそのまま外さないで、そこで改革するならいいけど、起業、起業といって、それを進めたら、それが全く関係のない新しいことを始めろということなんですか?
でも、大企業の下請けでいくと、やっぱり日本の小さい町工場、磨く力とか、削る力とか、やっぱり世界的に見てもものすごい技術だったり、あと納期を守るとかね。
非常にやっぱり、そういうソフト面でも、やっぱり力を持ってる。
でも、今までは大企業の下請けでやってきたので、実は図面を書いたことがない。
言われるまま作ってたっていう企業も結構多いんですね。
そういうところは、やっぱりこれも頑張らなきゃいけない。
自分で図面を書く、提案をするという力をやっぱり、つけていけば、これが実際に直接海外に取り引きをする。
下請けではなく、創業…。
そうですよね。
つまりそういうスキルを得ろというか、そういうことなんでしょうけど、でも依然として大企業の下請けとしても成り立っていかなければいけないんでじゃないでしょうか。
それはなるべく離れろっていうことを示唆してるんですか?
ー離れろじゃなくて、自然とそれは切られていっているわけですよね。
切られているから独立しろということ?
だから大企業の下請けという面は、当然あるんですけれども、そこの面は当然、大事にしつつ、だけど、それだけだと売り上げが減っていってしまうので。
大企業はなぜ切るんですか?
それは大企業もどんどん外へ、今、円安の状況でも現地で売っていくものは、現地で作っていくっていう流れ、消費者のニーズに近いところで作っていく流れがやっぱり、それは。
それは海外とか。
売るものは海外で作っていくっていう流れは。
それに対する改善はないんですか?
そこはだから。
大企業を無理やり呼び戻すとか?
国の政策になってくるんでしょうけれども。
でも、そこはまた為替が振れると、また変わってきちゃうので、そこはなかなか難しい。
すみません、ちょっと話がこう、大きい工場の話に今、ちょっといってますが、例えば小さい八百屋さんとか、美容院とか、そういうところ、美容室なんかでも、経営がよくなる、支援したらよくなる余地って、本当にあるんですかということについては?
ありますよ。
支援っていうよりもね、小規模企業の方々って、みんな丼勘定なんですよ。
経営計画なんて、そんな難しいこと作ったことない、原価なんて分からない、決算書も分からないって言ってる方がほとんどなんです。
だから小規模企業ってね、ほとんど経営やってなかったんです。
やってない人たちって、どういうことかって、中嶋さんがおっしゃるように、ちょっと教えたら、ちょっと支援したら、伸びるところ、いっぱいなんですよ。
今、渡辺さんがおっしゃったような大企業と直接つながっているところより、ちょっと大きい所です。
ちょっと大きいところはかたいタオルをもっと絞れといわれる。
でも、小規模、9割は小規模ですから、その人たちは、どちらかというと、経営やってなくて、本当にぬれたバスタオルみたいなもの。
伝統とか、古いものとかも守ってもらえるんですか。
それはそうです。
その人たちがちゃんと経営すれば。
経営。
今まで経営ちゃんとしてなかったんです。
ちょっとここらで、今度、業を起こす方の起業の話にいきたいんですが、メールもツイートもたくさんきてて、神奈川県の60代の男性。
起業した人ってみんな成功した人ばかりだよね。
さまざまな起業に関する、なんというか、両論きているので。
そこをちょっと事例、調べました。
起業、起こすのを手助けしているところがあります。
ちょっとここです。
東京の下町にある台東区なんですが、実は東京藝術大学のお膝元、美術学校もたくさんあって、デザイナーの卵の人たちがいっぱいいるんですが、ビジネスを興したいんだけれども、不安が多いという人が多かった。
実は台東区って、もともとものづくりが盛んなところですが、ちょっと今しゃようになってる現実もどこかであって、なんとか立て直すために活躍してもらいたいなと思って、区がこれを作りました。
会社を興す人たちの学校というのを作って、デザイナーの卵さんたち、通ってください。
場所、どこかというと、学校だけに廃校です。
廃校がたまたまあった?
これ、ぴったり合う、ニーズがあるんです。
例えばですね。
工房って、デザイナーさんいるし、大体60万ぐらいするんです、オフィスと工房を作るのに。
でも、空き教室使えばいいんで、3万で済むんです、月々。
それから、作ったもののファッションショーとか展示は、体育館や空いてる講堂でやればいいし、家庭科室にはミシンがあって使い放題だし、ネットも電話もつながるし教室って。
だからオフィスにそのまま工房になれたら便利だねって、どうぞ入ってくださいって始めました。
さらに学校っていうだけあってですね、実は大手の繊維メーカーで働いてて、起業に詳しい人に、経営のしかた、どうやったらお金借りやすくなるかとか、どこの工場が理解あるかっていう、こういう指導してもらったり、それから教室、いろんなところにいますから、校舎内でいろんな仲間と触れ合う中で、情報の共有ができるっていう意味で、どんどんどんどんいいこと尽くめで、今、実はここから巣立ってる会社、60社ほどあるんですが、倒産ないんですって、という会社、発想一つで、こういうのもあるよという話なんですね。
10年間、倒産なしというのはすごいことなんですか?
そうですよね。
一般的に言うと、創業した人は倒産が多いですから、10年間倒産がないっていうのは、それだけしっかりした教育をしたんだと。
まず、創業するのには、やはり準備が必要ですから、ある程度は自己資金をためなきゃいけませんし、事業計画もしっかり作って、一番必要なのは、経営者になる覚悟、それがやっぱり重要ですよね。
それ、時間かけて準備して、会社作るというのが一番いいことだと思います。
なんか、イメージでいくと、データは知りませんけど、なんか欧米諸国なんか、起業、どんどんどんどん、していって、ベンチャー企業とかいっぱい出て、突然、すごい大企業が生まれたりする中で、日本はとてもそれが少ないんじゃないかっていうイメージがあるんですけれどもね。
だけど。
失敗しても、大丈夫にしたらいいんですよ。
失敗しても。
失敗した分母がとても多いんだと思いますよ。
アメリカとか、失敗した例はもっと多い中の成功例があるんで。
じゃあ、日本も失敗しても大丈夫よっていう。
失敗しても大丈夫?東京都60代の男性からはこんな声がきています。
一度廃業させてしまった人は、脱落者。
そうなんですよ。
ちょっと失敗すると、あそこのどら息子はって。
確かに。
どら息子でしたから。
どら息子でも、たくさんの失敗してます。
私も起業失敗してますから。
だから、そういう人たちでも、やっぱりもう一度、チャレンジできる社会を作ろうっていうことが大事ですし、今、渡辺さんおっしゃったように、とにかくやってみるんですよ。
中嶋さんおっしゃったような起業計画作らないかん。
でもね、簡単なものでいいんです。
簡単なものでいい。
ちょっとだけ覚悟決めて、やるぞっていうふうに思いながら。
中嶋さん、どうぞ。
やはり日本の風土って、なかなか変えづらいものが、決まってますね。
1回失敗したら、なかなかそういう目で見られちゃうと、変えられないと思います、なかなか。
だからでも、チャレンジすることは決して悪くないので、失敗しても、次の人生で必ず生きますので、創業を反対するものではないです。
失敗してもいいから、次に生かしていけばいいと思います。
精神論もさることながら、失敗しても大丈夫だよっていう、何かしらの体制がちゃんとあってほしいと。
情報があんまりないじゃないですか。
実際、親だったら、自分の子どもに社長やってみろよとか。
なかなか言えないですよ。
貯金しなさいって言っちゃいますよね。
役者やるって言ったら、すごい反対されました。
すごい反対されるよね、この仕事。
安定感ないですからね。
それに、自己破産でもしたら、そのあとの人生に、ずっと響くんじゃないかとか。
いわれますよね、やっぱりね。
心配しますよね。
そのへんは今、世の中は変わりつつあるんですか?起業支援しよう、支援しようという、なんか声は聞いても。
だいぶ変わってきたと思いますよ。
ものすごく変わってきています。
金融庁もものすごく変わってきますし、銀行も変わってきています。
ですから先ほど、廃業を防ぐために、今、全力を挙げて、みんな支援に入ってますから、一番大切なのは、経営者が諦めないで、本当にチャレンジすることが大切だと思いますよね。
今、中小企業の経営者も、創業する人も、それが大切だと思いますね。
やっぱり、今の時代、難しくなってきているので、待っててはだめ。
やっぱり、まずは起業でも経営改革でも相談に行くこと、というのが第一歩かなというふうには思います。
情報を取ってほしいです。
情報があるのに、起業したい人も、経営者の人も、情報取らないんですよ。
取ってもらえば、いっぱいいい情報があります。
2015/06/13(土) 08:15〜09:30
NHK総合1・神戸
週刊 ニュース深読み「稼ぐ力に注目!! 景気のカギは中小企業」[字]
大企業では好決算が相次ぐ一方で、中小企業では、収益があがらない、後継者がいないなどの理由で廃業が相次いでいる。日本経済を支える中小企業のいまを深読みする。
詳細情報
番組内容
日経平均株価が15年ぶりに高値を更新、大企業を中心に好決算が相次ぐなど、沸き立つ日本経済。しかし、雇用の7割を支える中小企業が、収益があがらない、後継者がいないなどの理由で相次いで廃業している。一方で、新たに事業を始める起業も進んでいない。日本の経済を支える中小企業は、なぜ今、収益を上げることができないのか?日本経済、そして私たちの暮らしはこれからどうなるのか?深読みする。
出演者
【ゲスト】渡辺徹,安田美沙子,【解説】板橋区立企業活性化センター センター長…中嶋修,事業再生・承継コンサルタント…立石裕明,NHK解説委員…今井純子,【キャスター】小野文惠,高井正智ほか
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