NHKニュース おはよう日本 2015.06.13


おはようございます。
7時になりました。
MERSコロナウイルスの感染が広がる韓国。
死者は新たに2人増えて、13人になりました。
現地調査に当たってきたWHO・世界保健機関の専門家チームは、きょう、韓国側と合同で調査結果を明らかにすることにしています。
韓国の保健福祉省は昨夜、新たに2人が、MERSコロナウイルスに感染して死亡したと発表し、これで死者は13人となりました。
感染者は、これまでに126人に上るとしています。
また、7歳の子どもが検査で陽性反応を示すなど、新たな感染が疑われる例も報告されています。
こうした中、WHO・世界保健機関の専門家チームは、今月8日から韓国で現地調査を行っています。
感染者が出た病院を訪問するなどして、感染経路や感染者の症状を調べるとともに、今回広がっているウイルスが、どういう特性を持っているのか、分析を進めてきました。
きのう、専門家チームを率いるフクダ事務局長補は、次のように述べました。
WHOの専門家チームはきょう、韓国政府と合同で調査結果を明らかにする予定です。
韓国政府は、今週が感染拡大を食い止めるヤマ場だとしてきただけに、WHOの専門家チームが、感染の現状や収束に向かうのかについて、どのような評価を示すのか注目されます。
日本政府の対応です。
外務省は専門家を韓国に派遣するなどして、滞在する日本人に対する予防策などの情報提供を強化するとともに、冷静な対応を呼びかけています。
外務省は、韓国でMERSコロナウイルスの感染が拡大し、滞在するおよそ3万7000人の日本人の間に不安が広がっていることから、おととい、感染症対策が専門の医師を韓国に派遣するなどして、現地での情報提供を強化しています。
具体的には、医師が日本人学校で講演会を開くなどして、手洗いやマスクの着用などの適切な予防を行えば、感染する可能性は低いことや、感染した場合の対処法などを説明し、冷静な対応を呼びかけています。
また、外務省は、3年前、世界で最初にMERSコロナウイルスの感染が確認された中東地域で、サウジアラビアを中心に依然として感染が続いていることから、これらの地域に滞在したり、渡航を予定したりしている日本人に対しても、改めて注意を呼びかけています。
TPP・環太平洋パートナーシップ協定の交渉加速に欠かせないとされる、アメリカ政府に強力な交渉権限を与える法案についてです。
12日、議会下院で採決が行われ、賛成が反対を上回りました。
しかし、併せて可決される必要があった関連法案が否決されたため、この日は成立の見通しが立たず、来週改めて調整することになりました。
TPPの交渉の加速に欠かせないとされる、アメリカ政府に強力な交渉権限を与える法案。
先月22日に議会上院で可決されていて、議会下院も、12日、本会議で採決を行いました。
賛成が反対を上回りましたが、併せて審議されていたTPPなど自由貿易の影響で失業した人たちなどを支援する関連法案が、与党・民主党の多くの議員が審議が不十分だとして反対したため、否決されました。
2つの法案は、合わせて可決される必要があったため、結局、アメリカ政府に強力な交渉権限を与える法案もこの日は成立の見通しが立たず、来週改めて、与野党で調整することになりました。
一連の法案を巡って議会下院では、与党・民主党の多くの議員は、TPPで国内の雇用が失われかねないと反対し、多数を握り、TPPに積極的な野党・共和党も一部議員がオバマ大統領に権限を与えることに、反発していました。
ホワイトハウスのアーネスト報道官は、政府に強力な交渉権限を与える法案の採決で、賛成が反対を上回ったことについて、超党派の支持で前進できたことをうれしく思うと述べ、一定の評価をしました。
その上で。
オバマ大統領は、今後も与党の議員に協力を呼びかけることにしていて、TPP交渉の参加国も、動向を注視しています。
後半国会の焦点の一つである、労働者派遣法の改正案を巡り、与党側は、週明けに国会審議を正常化させたうえで、来週、衆議院の厚生労働委員会と本会議で採決を行い、衆議院を通過させる方針です。
これに対し、野党側は、改正案の廃案を目指す民主党などと、採決に応じる考えの維新の党の間で対応が分かれていて、民主党内では、今後、安全保障関連法案などへの対応で維新の党と連携するのは困難だという声も出ています。
派遣労働の期間制限を一部撤廃する、労働者派遣法の改正案を審議している衆議院厚生労働委員会は、きのう理事会で、民主党と共産党が、来週以降も質疑を続けることを確約するよう求め、このあと開かれた委員会では質疑に応じず、自民党の渡辺委員長を取り囲んで、一時、入室を阻止したうえ、委員室で着席せずに抗議を続けました。
そして、質疑が終わると。
民主党の委員が委員長席を取り囲んで抗議する中、渡辺委員長が質疑の終局を宣言しました。
与党側は、審議は十分尽くされているとして、来週、委員会と衆議院本会議で改正案の採決を行い、衆議院を通過させる方針で、あさって、与野党の国会対策委員長による会談を開いて、民主党と共産党に対し、国会審議の正常化を呼びかけることにしています。
これに対し、民主党と共産党は、厚生労働委員会での与党側の対応は、極めて乱暴だとして、与党側に対し、国会運営を改めるよう強く求めていて、このうち民主党は、国会対策委員長会談での与党側の出方を見極めたうえで、今後の対応を決める方針です。
一方、維新の党は、きのうの厚生労働委員会の審議に応じたうえで、民主党などと共に提出した労働者派遣法の改正案の対案を、与党側と共同で修正して再提出し、可決させる方向で調整していて、来週の改正案の採決にも応じる考えです。
こうした維新の党の対応を受けて、民主党内では、今後、安全保障関連法案などの重要法案への対応で、維新の党と連携するのは困難だという声も出ています。
次は、東芝がインフラ関連の工事で、不適切な会計処理を行っていた問題についてです。
グループ全体で追加の社内調査をした結果、エネルギーや家電など、新たに12の案件で不適切な処理が見つかり、去年3月期までの5年間で、営業利益を合わせておよそ36億円、下方修正する見通しを明らかにしました。
この問題は、東芝がインフラ関連の工事で、コストを少なく見積もって、利益を多く計上するなど、不適切な会計処理を行って、去年3月期までの3年間のグループ全体の決算で、営業利益を、合わせて500億円余り下方修正する見通しを示しているものです。
東芝の発表によりますと、本社と584の子会社で追加の社内調査をした結果、エネルギーや家電など、新たに12の案件で不適切な会計処理が見つかったということです。
具体的には、資材価格を低く見積もったり、広告費を計上する時期を先送りしたりするなどしてコストを減らし、利益が大きくなるようにしていたということです。
このため東芝は、去年3月期までの5年間で、営業利益を合わせておよそ36億円下方修正する見通しを明らかにしました。
今回の問題を巡っては、社内調査とは別に第三者委員会が、より深刻な事例があると見られる、インフラやテレビなど4つの分野について調査を進めており、来月中旬をメドに結果をまとめる予定です。
次は、この数字をご覧ください。
このまま人口減少が続きますと、最終的には消滅してしまう可能性があると指摘された自治体の数です。
宮城県の女川町は、東日本大震災の被害や、その後の…。
女川町で作られたデータブックです。
失礼しました。
宮城県の女川町では、東日本大震災の被害や、その後の転出で、人口が3割減少。
その減少率は、全国の町で最も高くなっています。
そこで女川町は、人口の減少を食い止め、外から町を訪れる人を増やそうと、データブックと呼ばれるさまざまなデータに基づいて、町を立て直そうとする取り組みを始めています。
女川町で作られたデータブックです。
行政や民間が出している統計をもとに、町のさまざまなデータが、分かりやすくまとめられています。
例えば、町民や訪れた観光客が、町の外で消費した額は、年間43億円。
これを、少しでも町内での消費に回せれば、町の経済が潤うのではないか。
観光客は、東京や東北に混じって、岐阜や愛知などからも、多く訪れていました。
これらの地方の人たちに呼びかければ、もっと来てくれるのではないか。
データブックを、町づくりのヒントにしようというのです。
データブック作りの中心となった小松洋介さん。
震災後、町が住民たちと行っていた町づくりの議論に参加してきました。
議論を深めるために、参加者個人の実感だけでなく、客観的なデータが必要だと、データブックの活用を町に呼びかけました。
この日、小松さんはデータブックで分かったことをもとに、住民たちを集めて、イベントを開きました。
女川町の主要産業である、水産加工業などの製造業に従事する人の割合です。
男性が多いと思われていましたが、女性のほうが多いことが分かりました。
そこで、主な働き手である女性の声を、もっと町づくりに反映させることにしたのです。
男性は発言禁止。
すると、これまでの町づくりにはなかった意見が出てきました。
都会と同じ便利な環境を求めるのではなく、住民どうしの支え合いなど、女川のよさを生かした町にしたいという女性の声。
データブックをきっかけに、身の丈にあった町づくりを目指す意見が生まれました。
データブックは、町の厳しい将来の姿も予測しています。
世代別の人口の変化です。
25年後には、0歳から14歳までの子どもが、震災前の半分以下、大幅に減少します。
どうすれば、子どもの減少を防ぐことができるのか。
町は、教育を充実させることで、子育て世代をつなぎ止めようと考えています。
切り札は、3年後に始まる予定の小中一貫教育。
そこで女川ならではの特色ある授業を作れるかが勝負の分かれ目です。
しかし、データブックでは、小学校の教師の数が、5年で半分以下に減っていることも分かりました。
そのため町は、教師だけでなく、地域の人たちにも、教育の現場に参加してもらうことにしました。
町の職員が訪ねたのは、仮設住宅。
こんにちは。
そこに住むお年寄りに、女川で生きてきた知恵や誇りを、学校の授業で伝えてほしいと働きかけました。
早速、5人のお年寄りが、野菜作りの授業を行いました。
鉢の周りにですね、入れてください。
こういうふうにして入れていきます。
人口減少を現実のものとして受け入れた女川町。
データを生かして、住民たちも積極的に参加する町づくりを模索しています。
今後、小松さんはデータの勉強会を開いて、データブックを商工会や水産加工業者など、町内に広く配布したいとしています。
そしてこれをもとに、より効果的な議論が生まれることが期待されています。
そして全国には、人口減少に悩む多くの自治体がありますから、その自治体の参考になることも期待されます。
けさの特集でした。
次は、国際舞台で活躍できる音楽家の育成に向けた動きです。
東京藝術大学は、高校2年生でも受験できる飛び入学や、特別なカリキュラムを修了すれば、3年間で大学の卒業を認める新たな制度を導入することになりました。
東京藝術大学は、音楽の分野では早い時期からの専門的な教育が効果的だとして、音楽学部のピアノとバイオリン、それにチェロの専攻で、来年度平成28年度の入学から、高校2年生でも受験できる飛び入学の制度を導入することを決めました。
大学によりますと、この制度で入学する学生は、海外で活躍する一流の演奏家から特別にレッスンを受けたり、海外の音楽大学に留学したりする機会が優先的に得られるほか、特別なカリキュラムを修了すれば、大学を3年間で卒業できる早期卒業が認められるということです。
また、原則、入学金や授業料は免除され、海外でのコンクールに参加するための旅費などの支援も受けられるということです。
東京藝術大学の渡邊健二理事は、ピアノやバイオリンなどは、早め早めに専門的な環境で学ぶことで、才能が大きく伸びる分野だ。
この制度を活用して、世界的な音楽家を育成したいと話しています。
文部科学省によりますと、飛び入学の制度は、先月の時点で千葉大学など6つの大学で実施されていて、京都大学も来年度の入学から、導入することを明らかにしています。
中国の上海できょうから始まる上海国際映画祭で、当初予定されていた日本の人気漫画、進撃の巨人の劇場版の上映が、急きょ、中止されることになりました。
中国のファンから残念がる声が聞かれました。
上海国際映画祭は、きょうから今月21日まで開かれるもので、開幕に先立ち、昨夜は、ゆるキャラのふなっしーも登場し、日本の映画を紹介するイベントが行われました。
映画祭では、人気漫画、進撃の巨人の劇場版など、日本の8つの作品が上映される予定でしたが、主催者側は急きょ、進撃の巨人の上映を中止することを発表しました。
主催者側は、技術的な理由としか説明していませんが、中国政府が今月8日に、進撃の巨人を含む日本のアニメ38作品について、未成年者を犯罪に誘導し、暴力やテロ活動などをあおる内容が含まれるとして、インターネットでの配信を禁止したことが影響していると見られます。
スポーツ、再び向井アナウンサーとお伝えします。
おはようございます。
さあ、サッカー女子ワールドカップ、なでしこジャパン、いよいよ第2戦ですね。
そうですね。
きょうこのあと、カメルーンとの試合に臨みます。
勝てば決勝トーナメント進出が決まります。
元日本代表で、解説の宮本ともみさんは、相手の特徴を消すことが鍵になると指摘しています。
カメルーンの最大の特徴は、圧倒的なスピード。
初戦のエクアドル戦では、その速さを生かし、6点を奪いました。
その対処法は?
一方、攻撃面で宮本さんが期待しているのは、フォワードの大儀見選手です。
カメルーンの選手たち、フィジカルが強そうでしたけど、ランキングでは日本のほうが上ですし、きちんと勝ってほしいですね。
そうですね。
現在、日本が世界ランキングで4位、カメルーンが53位となっています。
力の差を見せてほしいですね。
そうですね。
日本対カメルーン、キックオフは、このあと午前11時です。
そして男子のサッカーの情報も入ってきてますね。
そうですね。
イラクとの強化試合に快勝した男子の日本代表は、ワールドカップのアジア2次予選が行われるさいたま市で、調整をスタートしました。
ワールドカップ予選の初戦は今月16日。
イラク戦の先発メンバーは、ランニングなど、軽めのメニューで調整しました。
続いては、ウエートリフティングですね。
全日本選手権が開幕しました。
来年のオリンピックで活躍が期待される三宅宏美選手と八木かなえ選手が、女子53キロ級で、直接対決しました。
三宅、今大会は銀メダルを獲得したロンドンオリンピックから1つ階級を上げています。
腰の痛みで本調子でない中、最初のスナッチ。
85キロをあげ、前半はトップに立ちます。
八木はロンドンオリンピック53キロ級の代表です。
後半のジャーク。
この110キロをあげれば、三宅を逆転します。
どうでしょうか?
この1回を大事にという思いであげました。
以上、ここまでスポーツでした。
続いて、気象情報です。
南さん。
では現在の京都の様子をご覧ください。
京都、上空は雲が少なくよく晴れていますが、少し見通しが悪くなっています。
きょうは黄砂が飛ぶ予想になっています。
黄砂で見通しの悪い所もありますし、洗濯物が汚れるおそれもありますので、ご注意ください。
京都、現在の気温は22度3分、きょうの日中の最高気温、33度で、真夏並みの暑さになりそうです。
では、きょうの黄砂の予想です。
きょうの午前9時の予想ですが、大陸のほうから黄砂が飛んできて、九州からそして東北にかけての広い範囲で、黄砂が飛ぶ予想になっています。
洗濯物などは、十分注意をしてください。
午前3時の天気図です。
南には梅雨前線、そして北には北海道の西の海上には、低気圧があって、現在、北海道やそして九州の南で雨が降っています。
夜になると、梅雨前線が少し北上する見込みです。
その影響で九州は比較的広い範囲で雨が降り、雷を伴う所もありますし、また北海道は雨が降ったりやんだりの天気が続くでしょう。
現在の雨雲の様子です。
現在、雨雲が北海道、そして東北の北部にあって、北海道の渡島半島の日本海側では、雷を伴っています。
また九州の南には、発達した雨雲が多く、特にとから列島付近を中心に雨が降っています。
雷を伴って、激しく降るおそれがありますし、現在、竜巻注意情報が出ていますので、突風などにもご注意ください。
きょうのこのあとの天気の移り変わりです。
北海道は雨が降ったりやんだりの天気が続く見込みです。
東北の北部も雨が降りやすいでしょう。
そして九州は、午後になると南部を中心に雨の所が多くなって、雷を伴う所が多い見込みです。
あすにかけて、九州は雨の続く所が多いでしょう。
では、きょうの各地の予報です。
きょうは北海道や東北の北部は雨が降ったりやんだり。
九州は次第に雨の降る所が多くなるでしょう。
きょう日中の予想最高気温です。
2015/06/13(土) 07:00〜07:30
NHK総合1・神戸
NHKニュース おはよう日本[字]

▼米議会下院でTPP関連法案が採決か。今後の交渉への影響は?▼なでしこジャパンがきょうW杯第2戦に臨む。カメルーンをどう攻略するか。宮本ともみさんが解説。

詳細情報
番組内容
▼アメリカ議会下院でTPP関連の法案が採決される見通し。今後の交渉への影響は?ワシントンから中継。▼サッカー女子のなでしこジャパン第2戦の相手はカメルーン。▼東日本大震災で大きな被害を受けた宮城県女川町は震災後、人口が激減している。そこで「データブック」と呼ばれるさまざまなデータを活用。人口減少を少しでも食い止めようという取り組みを始めた。▼韓国MERSの最新の感染状況について。
出演者
【キャスター】近田雄一,上條倫子,【スポーツキャスター】向井一弘,【気象キャスター】南利幸

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