(テーマ音楽)戦後の女性解放運動の先頭に立ち活躍した俵萠子さん。
職業人として自立しながら母親として子育てもできる社会にと提言し続けた評論家です。
俵さんは昭和5年大阪で教師の家に生まれました。
男女の差に疑問を感じたのは15歳の時でした。
大学を卒業した俵さんは新聞社へ入社。
社会部を経て文化部に配属され女性記者の草分けとして活躍します。
しかしここでも男女の格差に直面しました。
結婚は昭和33年。
仕事を続けながら2人の子どもを出産します。
結婚したら会社を辞めるのが当然とされていた時代。
俵さんは育児をしながら仕事を続けました。
昭和39年働く母親の苦境を訴えた著書を出版。
大きな反響を呼びテレビドラマにもなりました。
俵さんは翌年退社し評論家として活動を始めます。
その後離婚した俵さんは法律が女性の自立を阻んでいると感じます。
当時は離婚した妻は旧姓に戻ると定められていました。
俵さんは仕事上や私生活で女性に不利益をもたらすと抗議の声を上げました。
離婚を機に夫による暴力や社会全体に潜む差別意識とも闘い行動を起こしていきます。
国連が国際婦人年と定めた昭和50年。
女性差別をなくそうという機運が高まりました。
俵さんは運動の先駆者である市川房枝さんたちと連帯。
更に行動の場を広げていきます。
昭和56年全国初の準公選による東京・中野区の教育委員に俵さんは立候補し当選。
女性の声を教育行政に生かそうと改革に挑みます。
更に俵さんはその視点を女性の人権から弱い者の立場へと広げていきます。
きっかけは65歳の時に乳がんを患い乳房を切除した事でした。
病気による葛藤に苦しんだ俵さんは痛みを持つ者同士が励まし合う場を立ち上げます。
乳がん患者が一緒に温泉に入り交流を深める会です。
こうした活動を通して俵さん自身も救われました。
患者そして遺族。
心の尊厳と自立を取り戻し笑い合えるようにと最後まで尽力しました。
評論家・エッセイストの俵萠子さん。
変えるべきものを変える勇気。
女性が自由に自立して生きられる社会をと行動し続けた人生でした。
2015/06/13(土) 05:40〜05:50
NHK総合1・神戸
NHK映像ファイル あの人に会いたい「アンコール 俵萌子」[字]
戦後の女性解放運動の先頭に立ち、女性の自立を求め行動し続けた評論家、俵萠子(たわらもえこ)。職場結婚、出産、離婚という経験から得た「自立」への思いを伝える。
詳細情報
番組内容
戦後の女性解放運動の先頭に立ち、女性の自立を求め行動した評論家、俵萠子(たわらもえこ)。キャリアウーマンの先駆けとして活躍する一方、職場結婚・育児・離婚を経験し、「女性差別」と闘った。その姿勢は多くの女性支持を集め、エッセイストとしても活躍した。乳がんを患ってからは、がん患者への支援にも取り組んだ。生涯を通して女性の「自立」を追求し続けた思いを伝える。
出演者
【出演】俵萌子,【語り】井上あさひ
ジャンル :
ドキュメンタリー/教養 – カルチャー・伝統文化
ドキュメンタリー/教養 – インタビュー・討論
情報/ワイドショー – 芸能・ワイドショー
映像 : 1080i(1125i)、アスペクト比16:9 パンベクトルなし
音声 : 2/0モード(ステレオ)
サンプリングレート : 48kHz
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