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新技術・新製品

JAXA、産学官で宇宙探査技術の研究開始−相模原に月面・火星模擬実験場を建設

掲載日 2015年06月12日
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宇宙探査イノベーションハブが研究するローバーのイメージ(JAXA提供)


 宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、産学官連携による宇宙探査技術の開発に乗り出す。相模原キャンパス(相模原市中央区)に2億円程度を投じ、月面や火星表面を模擬した屋内実験場を1年程度かけて建設。資源探査に使うローバー(探査車)や小さな昆虫型ロボットを10―100台程度配置し、データ取得などを通じて研究を進める。研究に参加する企業を募った上で年内にも開発案件を5―10件程度に絞り込み、地上で実用化しやすい技術を目指す。

 4月に相模原キャンパスで発足した新組織「宇宙探査イノベーションハブ」を率いる国中均ハブ長が明らかにした。建設する実験場は、900平方メートルの規模を予定している。ローバーや昆虫型ロボットが情報を共有しながら資源を探す群ロボットなどを研究する。同ハブには当初、JAXA側が10人程度の人員が参加、科学技術振興機構(JST)の基金や人材支援などの協力を受ける。さらに研究に参加する企業から10人程度の出向者を受け入れる予定で、2―3年以内にそれぞれ20人以上に増やす計画。
 JAXA内外の研究者や技術者が研究課題の設定の初期段階から一体となって研究開発に取り組む。国中ハブ長は「JAXAと参加企業が補完し合い、シナジーを引き出す」としている。
 JSTとの協力では、研究者が大学、公的研究機関、企業の中で二つ以上の機関に雇用されつつ、それぞれの機関での役割に応じて研究・開発などに従事する「クロスアポイントメント」制度を利用。ハブでの仕事量に応じて、JAXAが企業の研究者に給与を支払う。


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