合格通知の偽造判明、米名門2校同時入学はうそ

「学校トップの成績」「SAT満点」もうそと判明
「学閥至上主義が子どもを追い込んだ」在米韓国人の間では自省の声も

 Aさんが米国の大学進学適性試験(SAT)で2400点満点を取ったという話も、事実ではなかった。この保護者は「AさんがTJ高校に通っているのは事実だが、彼女のほぼ全ての主張がうそと判明している。今のところ、保護者たちは全て誇大妄想に陥ったAさんの自作自演だと認識している」と語った。

 一方、Aさんの家族は同時入学のうそが報じられて以降、マスコミとの接触を絶っている。先ごろ娘の同時入学をマスコミに明かしたAさんの父親は、本紙記者に携帯電話メッセージで「弁護士と総合的に事実を調べてから対応するつもりだ」と伝えただけで、記者からの電話には出なかった。本紙はAさんの母親にも電話をかけたが、つながらなかった。

 Aさんが米国きっての名門校であるTJ高校の生徒で、未成年者でもあることから、子どもたちの将来を懸念する声も出ている。TJ高校は米誌USニューズ&ワールド・レポートの公立高校ランキングで毎年1-2位を争う名門校で、アイビーリーグをはじめとする名門大に毎年100人以上の合格者を出している。昨年は480人の募集定員に3000人近くが殺到し、約6倍の倍率を記録した。韓国やインド、中国などアジア系の生徒が半分ほどを占めており、韓国人の親の中には、子どもをこの高校に入れるため父親を韓国に残して母親と子どもが早期留学し、小学生のころから準備させるケースもある。

 在米韓国人のオンラインコミュニティーでは「文書まで偽造するなんてとんでもないことだ」といった批判と併せ「学閥至上主義、行き過ぎた競争が子どもを極端な状況に追い込んだ」という同情的な意見もみられた。

 ある保護者は「私も子どもに良い成績を取るよう強いているが、親の高い理想に合わせようとして子どもが駄目になってしまうのではないかと心配だ。考えを変えるべきだろうか」と書き込み、多くの人が共感のコメントを寄せた。

ワシントン=ユン・ジョンホ特派員 , ニューヨーク=羅志弘(ナ・ジホン)特派員
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  • ▲偽造されたものと判明した韓国人女子留学生のハーバード大合格通知書(左)とスタンフォード大合格通知書(右)。それぞれの末尾には偽造された担当教授の自筆メッセージも添えられている。

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