【中央時評】大韓民国の地位が揺らいでいる(1)

【中央時評】大韓民国の地位が揺らいでいる(1)

2015年06月12日10時04分
[ⓒ 中央日報/中央日報日本語版]
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  21世紀の大きな変化は、超強大国である米国の絶対的な力が縮小しながら国際秩序が多極化体制に移行していることだ。2008年の世界金融危機で先進国経済が停滞から抜け出せず、新興開発途上国の世界経済に対する寄与度が高まりながら変化の速度がさらにはやくなっている。その変化の中心にアジアがある。今年の購買力平価基準の世界総生産(GDP)で中国の比重は17%に達して米国・欧州連合(EU)を上回るだろう。インド7.1%、日本4.3%、韓国1.6%でアジア全体が占める比重は世界総生産のほぼ5分の2に達する。

  大きくなった経済力を基に中国は、国際社会での影響力を高め続けている。一帯一路とアジアインフラ投資銀行(AIIB)で東アジアと欧州をつなぐインフラを建設しながら、西欧中心の世界経済秩序を改編しようとする戦略を推進している。中国元は今年、国際通貨基金(IMF)の特別引出権(SDR)の通貨バスケットに含まれながら国際基軸通貨に浮上すると予想されている。

  中国の台頭に対応して日本は、米国と同盟を強化しながら環太平洋経済連携協定(TPP)のスタートを急いでいる。過去50年間、最大株主として総裁職を独占しているアジア開発銀行(ADB)と協力してアジアのインフラ建設に今後5年間で約1100億ドルを投じることにした。1年前モディ首相就任後のインドも経済改革で成長率を高めて周辺国との国境紛争を解消して経済協力を強化する足並みの速い動きを見せている。

  韓国のような中堅国家は強大国とは違って、国際舞台で独自の力で自身の意志を貫徹することは難しい。しかし他人を威嚇しないイメージを基に他国との連帯を通じてリーダーシップを発揮できる。輝かしい経済発展と民主化を同時に成し遂げ、長年の固有の歴史・文化と洗練された現代技術が合わさり、優れた人材を持つ韓国の国際的なイメージは世界のどの国に劣らず良い。国連事務総長職を韓国人がつとめたことや2010年にアジアで初めてG20議長国になったことは、国際力学関係の変化や国力の伸長、良好な国家イメージが共に作用した結果だ。

  しかし最近、世界秩序の変化の中で韓国の国家的地位が揺らいでいる。米中の覇権争い、日中間のアジア主導権の角逐において韓国の対応戦略や存在感は見られなくなっている。アジア新興経済国が速いスピードで成長しながら相対的に韓国の地位が次第に低下している。ADBで韓国が持っていた副総裁席を中国・インド・豪州・インドネシアに押されて取り戻せずにいるのが一例だ。国家競争力は次第に低くなり、相次ぐ国家災難にもまともに対処できない中で今まで積み重ねてきた先進国イメージにもひびが入っている。

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