在日同胞の歴史と韓国民団
  韓国語   
地方本部 HP 記事検索
特集 | 社会・地域 | 同胞生活 | 本国関係 | スポーツ | 文化・芸能 | 社説 | コラム | 韓国 | 本部・支部
Home > ニュース > 最新ニュース
涙と汗の奮闘記本に…定時制高校「韓国・朝鮮語」教員

 「なんで朝鮮語なんかやるんだよ!」と反発する生徒たち。これに対して、「韓国語を学ぶことで韓国の歴史と文化に向き合える。ヘイトスピーチが問題化するなか、日本を客観的に見ることもできるようになる」と説得する教師たち。

 定時制高校で悪戦苦闘しながら韓国語(朝鮮語)を教える現場の教師がつづった汗と涙の実践報告『韓国語・朝鮮語教育を拓こう‐定時制高校からの発信』がこのほど、出版された。発行元の白帝社は、「高校の韓国語・朝鮮語教育について論じた本は極めて珍しい」という。

 全国で初めて「朝鮮語」の授業を開設したのは73年の兵庫県立湊川高校(定時制、神戸市長田区)。第2外国語の必修科目で、生徒には選択の余地はない。しかも、偏見と差別のまなざしを注いできた在日同胞の教員から学ぶのだ。

 当然、生徒は「なぜ朝鮮語せんなあかんねん」と反発した。当時、教員を務めていた金時鐘さんは授業中、「顔につばをはかれた」。

 同校現職の方政雄さんは当時を思い起こし、「高校における『朝鮮語』の位置も変わり、反発は少なくなった。『韓流』の追い風のなか、むしろ『朝鮮語』を学びたいといって入学してくる生徒も幾人か出ている」と記している。

 横浜市立横浜総合高校で選択科目としての「韓国・朝鮮語」の授業が開設されたのは、国語科を受け持つ李智子さんの3年越しの働きかけによる。李さんは同校教育課程委員会で次のように提案した。

 「K‐POPや韓流といわれているが、ひとたび悪いニュースが起きると差別的発言が出る。問題は根深い。しかし、言葉を通じてその国を好きになれば、偏見もなくなるのではないか」

 13年度から3クラスで開設。翌14年度は募集定員100人に対し98人の希望者があり、4クラスに増えた。李さんは年度初めの授業で次のように話した。「皆さんは正しい判断をした。韓日関係の良くないときこそ韓国を知る必要がある」。

 A5版122ページ。税込み1512円。問い合わせは白帝社(03・3986・3271)。

(2015.6.10 民団新聞)
 

最も多く読まれているニュース
<埼玉本部主管>「移動大使館」...
 【埼玉】駐日韓国大使館は25日、職員ら9人をさいたま市浦和区の埼玉韓国会館に派遣し、税務や兵役義務についての説明会「第8次同胞幸福...
反差別捨て身の抵抗…ヘイトスピ...
「被害者守るワクチンに」 インターネット上のまとめサイト「保守速報」と、「在特会・在特会会長」を相手取って「反ヘイトスピーチ裁判」を...
相続問題に高い関心…茨城でも「...
 【茨城】駐日韓国大使館による巡回領事サービス「同胞幸福移動大使館」が9日、民団茨城本部(張仙鶴団長)であった。茨城での開催は昨年に...
その他の最新ニュース
<民論団論>韓国籍の総連活...
盧幸一(民団東京・監察委員)■□不正輸入事件実情の一端 露呈…朝鮮籍、既に4万人以下? 朝鮮総連(以下、総連)の許...
平和確保・民主統一誓う…民...
 第60回顕忠日追念式が6日、東京都港区の韓国中央会館で営まれ、北韓の電撃南侵によって開始された6・25韓国戦争(50年6月〜5...
「ヘイトSは暴力」規制立法...
 「許すな!ヘイト」と題した在日韓国青年会OB全国連絡会主催のフォーラムが6日、街宣の標的となった東京・新宿の新大久保であった。...

MINDAN All Rights Reserved.