お問い合わせ先
独立行政法人日本学術振興会
総務部 研究者養成課
「日本学術振興会 日本学術振興会賞」担当
〒102-0083
東京都千代田区麹町5-3-1
TEL03(3263)0912
FAX03(3222)1986
柳澤 純
|
(ヤナギサワ ジュン) |
YANAGISAWA Junn |
生年 | 1963年 | 出身地 | 東京都 | ||||||||||||||||||||||
現職 | 筑波大学先端学際領域研究センター 教授 (Professor, TARA center, University of Tsukuba) |
||||||||||||||||||||||||
専門分野 | 分子生物学 | ||||||||||||||||||||||||
略歴 |
|
||||||||||||||||||||||||
授賞理由 | |||||||||||||||||||||||||
「細胞のエネルギー恒常性を調節する分子機構の研究」
(Study of the Molecular Mechanisms for Energy Homeostasis in cells)
メタボリック症候群を例にとるまでもなく、体全体のエネルギーの出し入れは重要であるが、その基本になる一つ一つの細胞のエネルギーの量のコントロールについては良く分かっていない。アデノシン3リン酸(ATP)が細胞内の「エネルギー通貨」として重要なことはよく知られている。しかし、細胞内のエネルギーが減少した時、すなわちATPが減少したときに使用量を調節する機構は不明であった。柳澤純氏は、この問題に取り組み、ヌクレオメリチンという新規タンパク質の単離同定に成功した。そして、このタンパク質複合体が細胞内エネルギー量を感知し、エネルギーの恒常性を管理していることを明らかにし、さらにこの制御の破綻が細胞の死につながることを示した。 同氏の細胞内エネルギー監視機構の発見は生物学的に重要なだけでなく、脳梗塞や心筋梗塞などによる細胞死の制御や癌細胞増殖の制御などの重要な疾患の新しい治療薬の開発にも発展することが期待される。 |