(cache) 鬼頭氏の紋章を解き明かす！ - 鬼頭英二朗のブログ

▽鬼頭氏は清和源氏の代表紋｢笹竜胆｣と、鬼賊の頭を縄で編んだ畚(ﾓｯｺ)に入れて、土御門帝に献上した故事から｢縄畚(ﾅﾜﾓｯｺ)｣の二つが存在する。

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【笹? 竜? 胆】

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【鬼頭氏譜蝶に尾頭次郎義次以降累代家紋について、氏祖義次鬼賊誅其首戴於縄畚献禁内自夫后為佳例以縄畚為家標】
○旛紋｢縄畚(訓毛津古)｣○幕章｢縄畚｣雪輪横木巣と記されている。

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? 【縄畚の略式】
▽この紋章の裏付けは、鬼頭氏の氏神である尾頭神社の御扉に｢笹竜胆･縄畚｣の、飾り金具が取り付けられ子々孫々に伝えている。

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【尾?頭?神?社】
▽源為義が笹竜胆を使っていた事から、為朝の子義次が率いる尾頭城(居館)が鬼頭源氏の始まりと思われる。闇之森八幡社の由緒には、永正7年(1510)室町時代に市部荘総鎮守として、永正11年(1514)年には鶴見道親･鬼頭源氏等により重修(ﾁｮｳｼｭｳ)されたと記されている事を補足する。

▽尾頭次郎義次以降の末裔は数多く、熱田大宮司一族の千秋家･尾張斯波家･織田信秀、信長と仕え、鬼頭次郎大夫義充は遠山左衛門尉頼景の介抱の仲を取り持ち、鬼頭内匠(ﾀｸﾐ)義直を世継として猶子(ﾕｳｼ)の約束をしたが、天正年中に秋山白耆守(ﾊｸｷﾞﾉｶﾐ)勢の攻略を受け、城主は不慮にて即死に及んだ。その後は信雄(ﾉﾌﾞｶﾂ)に仕えたが、九州征伐･小田原征伐に従事し信雄を失い転封(ﾃﾝﾎﾟｳ)されて、八田村に密かに住む。その後は民間人として篤義、義廣と惣領が世代交代するが、すでに天下泰平の世となり、義廣の次男景義が2万2千7百石の新田開発に従事して、尾張藩のお蔵を潤す事となった。
▽鬼頭氏歴代の菩提寺は尾頭山元興寺から天徳山禅養寺となり道龍山空雲寺へと代わり現在に至る。

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【道龍山空雲寺】
▽江戸初期に鬼頭景義が開基して菩提寺とした道龍山空雲寺には、景義の四子｢吉兵衛義知、吉大夫忠義、兵六長義、十郎右衛門吉形｣への覚え書と、尾頭次郎義次以降累代家紋記｢縄畚｣が伝えられ、石碑に刻まれている家紋は｢笹竜胆･縄畚｣である。
■参考：｢吾妻鏡｣に記された尾頭の里は、その昔、鎮西八郎為朝の二男、尾頭次郎の館が当地にあった｢その表門は熱田神宮第一神門辺りで…」現在の国道19号線の沢上中学校西側に、石柱が立っている辺りより西北に尾頭城があり、約660坪の屋敷と伝えている。
また次郎義次について「沢上の次郎が館月おぼろ」と詠まれていることから、熱田近郊に館があった事を物語る。
▽尾頭次郎義次は文応元年庚申7月15日卒謚號は源徳院仁兵義栄大禅定門、尾頭山元興寺▽鬼頭内匠義直(初称遠山氏)文禄2年癸巳4月15日卒謚號は勇鋒院鉄箭義的大禅門、天徳山禅養寺▽鬼頭景義(吉兵衛)延宝4年丙辰7月15日卒謚號道龍空雲上座、道龍山空雲寺。
▽観世流太鼓初代は文政12年己丑2月25日生まれ。幼名満太郎は万延元年庚申6月に八郎と改め、鬼頭八郎義久と言う。明治20年丁亥12月20日病死謚號義忠院勇峯一□居士道龍山空雲寺。