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大会を牛耳る「五輪貴族」たち






IOCは世界最大のスポーツの祭典である五輪を統括する団体だ。開催都市を選び、実施する競技・種目を決める。加盟する国・地域は204で、国連加盟の193を上回る。


五輪を支えているのが、IOC、国際競技連盟、国内オリンピック委員会の三つの柱だ。これに加え、大会の組織委員会、審判、メディア、スポンサーなどが周りを固めている。


ただ、IOCの「憲法」にあたる五輪憲章を読むと、オリンピックは、実は手段の一つにすぎないことがわかる。近代五輪の創設者ピエール・ド・クーベルタンは「オリンピズム」という哲学の尊さを、こう説いている。


「オリンピズムは人生哲学であり、肉体と意志と知性の資質を高めて融合させた、均衡のとれた総体としての人間を目指すものである」




国連からオブザーバー資格


近代五輪の原点はどこにあるのか。フランス貴族の出身であるクーベルタンは学生時代、古代ローマ・ギリシャ文明のとりこになった。英国に留学して高等教育制度に感銘を受け、スポーツこそが規律を重んじ、心身のバランスが取れた人間をつくれると確信した。


古代ギリシャとスポーツが結合した祭典への情熱に目覚めたクーベルタンは1894年、パリ・ソルボンヌ大の会議でIOCを立ち上げた。96年にアテネで第1回近代五輪の開催にこぎつけたのは33歳の時だった。


近年、IOCの活動範囲は広まっている。女性のスポーツ参加を推進する一方、子どものスポーツ離れや肥満を憂う会長、ジャック・ロゲの肝煎りで10代を対象にするユース五輪も創設した。ドーピング撲滅や違法賭博の摘発など、スポーツ界を汚染する行為にも目を光らせる。


そうした活動が評価され、2009年には国連の「オブザーバー資格」を与えられた。議決権はないものの、国連に参加できる権利で、赤十字国際委員会も同じ資格をもっている。五輪憲章が掲げる「人種、宗教、政治、性別、その他の理由に基づく国や個人に対する差別は一切認めていない」という理念は、国連のそれと重なり合う。


(稲垣康介)

(文中敬称略)

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