■鳴海深雪さん(35)

 リトアニアってどこにあるかご存じですか?

 バルト3国の一番南に位置する小国です。在留邦人も100人未満と日本ではあまりなじみがないかもしれませんが、3年前に移り住みました。

 子育てで、一番驚いたのは離乳食です。日本ではおかゆや野菜、お豆腐などあっさりしたものが中心ですが、こちらでは生後5カ月ぐらいからお肉をしっかり与えはじめます。赤ちゃんに不足しがちな鉄分を補うレバーのほかに、子ウシ、最近日本でジビエともてはやされるウサギまで。手に入る肉は豊富で、スーパーや市場でラム肉やアヒルも買えます。豚肉や鶏肉と比べると値段は少し高めですが。

 離乳食の定番は、お肉を刻みジャガイモやニンジンなどの野菜とゆでて、マッシュしたもの。当初、「こんなにお肉ばかりで良いの?」と控えていると、医者や夫の家族から「栄養は大丈夫?」と逆に心配されました。

 娘はうどんやみそ汁など和食のほうが好きなようですが、鶏肉もよく食べてくれます。

 一方、魚は離乳食にそれほど使いません。バルト海に面した国ですが、そもそも魚介類をあまり食べません。取れる魚の種類が少ない上、酪農製品中心の食文化という背景があるようです。

 「所違えば子育ての常識も違うんだな」と驚きつつも、夫の家族や周囲の人たちからの助言で、リトアニアと日本のそれぞれの良いと思うところを採り入れ、日々子育てしています。

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 首都ビリニュス在住3年。娘は1歳。リトアニア語の通訳、絵本や詩の翻訳も手がける。ブログ「リトアニア便り」を公開中。(構成・川村剛志)