米カリフォルニア州マウンテンビュー=宮地ゆう
2015年6月10日17時10分
米西海岸のシリコンバレーで、宇宙人からの声に耳を傾けてきた「地球外知的生命体探査(SETI)研究所」が活動開始から30年を迎えた。最近では、宇宙人からのコンタクトを待つばかりでなく、地球から積極的に発信していくべきだとの意見も出ており、論議を呼んでいる。
IT企業が集まるシリコンバレーの一角に、SETI研究所はひっそりと居を構える。一見、普通のオフィスだが、所内の壁面には火星や電波望遠鏡の写真などが並ぶ。
世界で宇宙人探しを研究の中心に据えている科学者は10人あまりと言われる。研究所のチームを率いる天文学者のセス・ショスタック博士は「仕事を聞かれて『宇宙人を探しています』と言っても、たいてい誰も信じてくれない」と苦笑する。
研究はとても高度な電波天文学の世界だ。
主にサンフランシスコの北東約470キロにある42台の電波望遠鏡で集めた膨大な信号の中に、人為的な規則性などがないかをコンピューターで解析している。研究員は物理学者、ソフトウェア技術者、心理学者など多彩な顔ぶれだ。
銀河系の1千億以上の星のうち、これまでに地球と似た環境の数千の星を調べた。2025年ごろまでには100万くらいの星を調べ終わる見通しという。「今はまだ手にすくった海水を見て、海に魚はいないと言っているようなもの。情報処理技術の進歩も考えれば、あと10年で宇宙人が見つかる可能性はあると思う」とショスタック博士は言う。
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