横川結香、小松隆次郎 佐藤仁彦
2015年6月11日03時00分
火山灰で覆われた山頂に、窓ガラスが砕け散った山小屋――。昨年9月に噴火した御嶽山に10日、県の調査隊が足を踏み入れた。目の前に広がったのは、57人の命を奪った大災害の痕跡だった。行方不明の6人の再捜索に向け、課題が浮かんだ。
「山頂に近づくにつれ、雪の上に火山灰が堆積(たいせき)していた。シャーベット状になっている場所もあった」。下山後、ふもとの木曽町にある県木曽合同庁舎で開かれた調査隊の記者会見に出席した県警の林則行・災害対策室長は、登山道の様子をこう振り返った。
調査隊によると、王滝頂上付近では目測で1メートルを超す積雪、二ノ池付近では火山灰が最大で70センチ降り積もっていた。雪が凍結していて滑りやすい場所や、火山灰が泥状になり、ぬかるんでいる場所もあった。こうした状態は、捜索隊の活動を阻むおそれがある。
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