枝野幸男幹事長は10日午後、定例記者会見を国会内で開き、年金情報の流出問題、安保法制問題などでの政府・与党の姿勢を厳しく批判した。
枝野幹事長は、「派遣法の審議が本日強引に進められた。強く抗議する」と述べた上で、「年金情報流出問題が現在進行形で国民の関心も非常に高く、すでに40万件もの問い合わせが日本年金機構に寄せられている」などと指摘し、「国民の不安は高まるばかりだ。まずは厚労省として、この問題に早急かつ真摯(しんし)に対応することが求められている」と述べた。
労働者派遣法の改悪について、「労働関係法案は従来、政府の労働政策審議会で政労使の合意に基づき法案を国会に出すということが慣習として続けられてきた。派遣法はこの合意を経ずに提出自体が強引に行われた異例のもの」として、「国会で不正常な形で採決に至るということになれば、いよいよ法案の正当性は失われる」との考えを示した。
安保法制では、憲法学者らの憲法違反との指摘を受けて9日に政府が提出した統一見解について、「従来の見解を繰り返しても何の意味もない。砂川判決などを持ち出してくること自体、政府が右往左往しているということ。憲法違反であるということを政府自ら明らかにしている。わけの分からない紙だ」と切って捨てた。
参院選挙制度改革にも言及し、「ここに至っても自民党からまともな案が出てこないという異様な状況になっている」と自民党を批判した上で、「来夏の選挙に向けては、今月中の成立が必須であると言われている。自民党のサボタージュによって適切な定数是正が行なわれずに選挙が行われれば、違憲無効判決が出る可能性は相当高いと言わざるを得ない」と厳しく指摘。「18歳選挙権初の選挙が違憲無効になるなどとんでもない汚点になる。自民党以外の各政党は大筋だいたい一致している。まとまらないなら自民党には採決を棄権してもらうのも手だ」と突き放した。
安保法制について、4日の憲法審査会での憲法学者らの意見表明以降、法案が憲法違反かどうかが焦点になっている中で、政府・与党が、法案は合憲とする政府見解をもとに審議を進めるとしていることについて今後の対応を問われると、「憲法違反は明々白々。そもそも審議する必要があるのかと思わないでもない」とした上で、「審議をきちんとしようと思うなら、聞かれたことに答えること。まずはそこから。聞かれたことに答えない、関係ないことを延々としゃべる、都合が悪くなるとヤジる――では審議にならない。この姿勢を改めないと意味がない」と述べ、安倍総理や閣僚らに猛省を促した。
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