韓国保健福祉部(省に相当)は7日、中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスの感染者が新たに14人増え、死亡者を含め計64人になったと発表した。
韓国で最初の患者が入院していたソウル郊外の平沢聖母病院(京畿道平沢市)での感染者が36人、サムスンソウル病院での感染者が17人。感染者の死亡者も1人増え計5人となり、感染者に死者が占める割合(致死率)は7.8%となった。79歳の女性患者など感染者7人は容体が不安定だという。
感染者と接触した可能性があるため自宅や医療機関で隔離されている人は2000人を超えた。保健福祉部の中央MERS対策本部によると、7日午前5時現在の隔離対象者は前日より495人多い2361人となった。自宅隔離対象者が2142人、医療機関での隔離対象者が219人。このほか、MERSに感染した医師が1500人以上が集まった地域行事に参加していたことを受け、ソウル市が独自に参加者全員の自宅隔離措置を取っている。
韓国で2人目の患者(63)=女性=は5日午後に退院しており、5人目、7人目の患者も退院を目前にしているという。
保健当局は「3次感染者が増えているが、今のところ病院外の地域社会には感染は広がっていない。サムスンソウル病院にいた感染の疑いがある患者に対する検査が進められており、(感染者は)増え続ける見通しだが、週の前半をピークに横ばいまたは減少に転じるだろう」と話している。