米太平洋司令官 金第1書記を酷評=「傲慢な指導者」
【ソウル聯合ニュース】韓国を訪問中のハリス米太平洋軍司令官は10日、北朝鮮について、「世界から信頼されていない不良国家と思う」とした上で、「危険かつ予測不可能で、傲慢(ごうまん)な指導者が率いている」と述べ、金正恩(キム・ジョンウン)第1書記を酷評した。
ソウル近郊の京畿道・平沢の韓国海軍第2艦隊司令部を訪れ、2010年の北朝鮮による韓国海軍哨戒艦「天安」撃沈事件で犠牲になった46人の冥福を祈った後、記者団に述べた。
ハリス氏は先月27日に就任した。米太平洋軍司令官が韓国海軍第2艦隊司令部を訪問し、同事件の犠牲者を追悼したのは今回が初めて。北朝鮮の挑発を象徴する場所で強い警告を発することにより、北朝鮮への圧力を強めたと受け止められる。
ハリス氏は「天安は北朝鮮によって撃沈された」と指摘。「この事件は北朝鮮の危険性や予測不可能な面を見せつけた例」と強調した。また、「(事件が北朝鮮によることを示す)強力な証拠があるが、北朝鮮はこれを受け入れる勇気もない」と批判した。
北朝鮮の挑発が続いていることについては、「警戒心を維持している。米韓同盟を引き続き守っていきたい」との姿勢を示した。
ハリス氏は「就任してから2国間レベルで初めて訪問した国が韓国」として、今回の訪韓の意味を強調した。
ハリス氏は在韓米軍部隊の視察のため韓国を訪問し、9日には朴槿恵(パク・クネ)大統領と会談した。米太平洋軍司令部は在韓・在日米軍を含め米地域司令部では最も広い地域を管轄している。朝鮮半島での有事の際には、米軍戦力を支援する。
司令部に展示されている天安の船体について説明を受けるハリス氏(中央)=10日、ソウル(聯合ニュース)
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