二足歩行ロボット「ヒューボ(HUBO)」の生みの親である韓国科学技術院(KAIST)の呉俊鎬(オ・ジュンホ)教授は「胸が震えて、決勝戦を直接見届けられず、競技場の外をうろうろしていた」と話した。
ヒューボは今月5日の競技で、壁を破るドリルが故障したため6位に後退したが、6日にはドリル作動プログラムを交換し、8つの課題を軽々とこなした。呉教授は「練習したシナリオに狂いが生じた瞬間、真っ青になった。2年近くも大会に向け準備してきて、その努力が無駄になることはないと信じていた」と感想を述べた。
呉教授は「今回の大会をきっかけに、ヒューボは今後歩むべき道を確実に示してくれた」と話した。単に人々からかっこよく見えるロボットではなく、災害現場などで実質的に人の役に立つロボットを開発するというものだ。呉教授はすでに、韓国原子力研究院などと共同で、実際の災害現場に投入できるロボットの開発に取り組んでいる。
呉教授は「優勝こそしたものの、今回の大会がロボットの技術力のバロメーターではないと思う」と語った。ヒューボは今回の大会の課題をこなすため最適化されたロボットであり、実際の災害現場では何が起こるか、誰も知らないからだ。呉教授は「発展の可能性という点で、まだ(ロボット大国の)米国や日本より後れを取っているとみるべきだ。しかし、韓国のロボット研究者たちの情熱は誰にも負けることはない」と強調した。