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児童連続殺傷事件の加害者 手記を出版
6月11日 0時32分

平成9年に神戸市で起きた児童連続殺傷事件の加害者の元少年が、事件に至るいきさつや現在の心境などをつづった手記を出版しました。
これに対し殺害された児童の父親は、「私たちの思いを踏みにじるものだ」などとする談話を出し、出版の中止を求めています。
手記を書いたのは、平成9年に神戸市須磨区で起きた児童連続殺傷事件で、14歳のときに逮捕され、11年前に医療少年院を出て社会復帰している32歳の元少年です。
手記の中で元少年は、幼いころの出来事とや事件に至る詳しいいきさつのほか、医療少年院を出たあとに仕事などを通じて人と触れ合うなかで、「どれほど大切な掛けがえのない存在を奪ってしまったのかを、思い知るようになりました」などと現在の心境をつづっています。
そして、遺族に対して謝罪のことばを記したうえで、手記を書いた理由について、「自分の過去と対峙し、それを書くことがたったひとつの『生きる道』だった」と説明しています。
手記を出版した太田出版の岡聡社長によりますと、ことし3月に元少年が仲介者を通じて、出版について相談してきたということで、岡社長は、「少年事件の加害者がみずから書いた手記には、大きな意味があると考えました」と話しています。
これに対して殺害された児童の父親の土師守さんは、「以前からメディアに出すようなことはしてほしくないと伝えていましたが、私たちの思いは、完全に無視されてしまいました。今回の手記出版は、私たちの思いを踏みにじるものでした。今すぐに出版を中止し、本を回収してほしい」などという談話を出しました。

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