倒産・動向記事
2015/06/10(水) | 専門誌「パッチワーク倶楽部」「パッチワーク教室」など出版 日本最大級のキルトイベント「インターナショナル・キルトウィーク」開催 株式会社パッチワーク通信社 事務所閉鎖 |
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「東京」 (株)パッチワーク通信社(資本金3000万円、文京区湯島2-21-2、代表天野義弘氏、従業員19名)は、6月10日付で事務所を閉鎖した。
なお、本社には「同日付で事業を停止し、自己破産申請の準備に入った」旨の文書が張り出されている。
当社は、1975年(昭和50年)3月の設立。他社に先駆けてパッチワークを国内に紹介し、マスコミとのタイアップ方式で大規模なキルト展「インターナショナル・キルトウィーク」を開催するなど、パッチワーク・キルティング関係の専門出版社としては国内トップレベルの地位にあった。全国で3万人以上の会員を有し、定期刊行物の「パッチワーク通信」、「パッチワーク倶楽部」、「パッチワーク教室」、「和布くらふと」、「おりがみ通信」を発刊するほか、手芸・工芸に関する単行本も発行。また、コットンショップや手芸店へのキルト材料の卸、キルト関連商品の通信販売も手がけ、2007年2月期には年売上高約10億1100万円を計上していた。
しかし、従前より出版不況の影響を受けて年々売り上げは減少。返本率の増加と相まって2015年2月期の年売上高は約7億4200万円にとどまっていたうえ、運転資金を中心とした借り入れ負担や過去の赤字から累積損失を抱え、返本や在庫負担などから余裕のない資金繰りが続いていた。
負債は2015年2月期末時点で約7億7900万円。