滋賀県、「卒原発」へ新計画 8月に有識者会議設立
滋賀県は10日、三日月大造知事が重点政策としている「卒原発」を進めるため、現行の「再生可能エネルギー振興戦略プラン」を本年度中に見直し、新たな計画を策定する方針を明らかにした。8月に有識者会議を設け、議論を始める。
同プランは東日本大震災を受けて、地域での再生可能エネルギーの普及と関連産業の振興を図るため13年3月に策定した。2017年度までを計画期間としている。
昨年7月に三日月知事が就任し、新たな県基本構想で「原発に依存しない新しいエネルギー社会を実現する」との方針を掲げた。一方、国は原発の再稼働を前提としたエネルギー基本計画を決定し、太陽光発電などの固定価格買い取り価格を引き下げる動きが出ている。
こうした情勢の変化に対応するため、計画期間中の同プランを見直し、県としてできる事業を追加、拡充する。再生可能エネルギーの導入目標量や取り組みごとの数値目標は現状を点検し、必要に応じて設定し直す。省エネや節電の推進、街全体で効率的にエネルギーを活用する「スマートコミュニティー」に関連する分野も充実させる。計画期間は20年度までの5年間。
有識者会議で来年1月をめどに計画案をまとめ、3月の策定を目指す。
【 2015年06月10日 23時05分 】