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 三重県が先月17日に捕獲して滋賀県内に放したツキノワグマが、岐阜県養老町の山林にいるのが確認されたとして、県などは9日、近くにある県営の養老公園(同町高林)を臨時閉園するなどの対応を取った。

 三重県によると、クマは放された時につけられた発信器により、同日午前11時ごろ、同町柏尾地区の民家まで直線で約500メートルまで接近。岐阜県によると同公園までは約1・5キロの距離だった。これを受け、町は対策本部を設置。防災無線などで町民に注意喚起をしたり、小中学生の保護者にメールで送迎の連絡をしたりした。

 岐阜県は同公園を通常より3時間早い午後2時に閉園。猟友会員によるパトロールも実施したが、クマが民家から離れたため、午後5時に終了したという。

 県によると、10日に同公園を開園させるかどうかは、クマの位置情報を見たうえで決めるという。(古沢孝樹)