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【ビジネス解読】ウォン高・韓国にジワリ迫る「輸出氷河期」 23万人雇用消失も…輸出依存のツケ重く

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【ビジネス解読】
ウォン高・韓国にジワリ迫る「輸出氷河期」 23万人雇用消失も…輸出依存のツケ重く

輸出に依存し過ぎる韓国経済の構造改革は待ったなしの状態だ=3月、ソウル市内

 異変の火元は「ウォン高」だ。世界の金融市場では、日本と欧州が大規模な金融緩和を実施している中、景気回復が進んでいる米国が従来の金融緩和から引き締め方向に転じた。米国の金融政策を担う米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長は年内の金利引き上げを視野に入れており、外国為替市場ではドル高基調が強まっている。投資マネーの多くは、リスクが小さく、より高い利回りが得られる資産に向かうのが常。新興国の経済成長の減速もあり、為替市場ではドル買いの裏返しで、円安ユーロ安、そして新興国通貨安が同時進行。結果的に、政策金利が日欧より高く、経常黒字国でもある韓国の通貨ウォンは相対的に上昇し、ウォン高の勢いが増している。1~3月期、ウォンに対してロシアのルーブルは1年前に比べて40.9%値下がり。ブラジルのレアルは16%、ユーロは15.4%それぞれ下落した。

円安、ユーロ安、新興国通貨安の三重苦

 現代自の1~3月期はブラジルの通貨レアルが対ウォンや対ドルで大幅に下落した影響などで収益が目減り。ブラジル工場は輸入部品(ドル建て)を高く仕入れ、組み立てた完成車(レアル建て)を安く売る形となり、損失が膨らんだというわけだ。

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