【コラム】朴大統領訪米、安倍訪米と比較するな

 朴大統領の今回の訪米は国賓訪問でもないし、実務訪問でもなく、ただの「訪問(visit)」だ。だが、形式よりも中身だ。米政府は、歴史問題について韓国の見解を十分に支持しながらも、日本というもう一つの同盟の枠組みのためあからさまには肩を持たなかった。それでも、ケリー国務長官が安倍首相の「人身売買」(human trafficking)発言について、旧日本軍が組織的に介入したことを明確にしたのは、それなりに気を使っている証拠だ。今回の朴大統領訪米時で、オバマ大統領も将来のために歴史問題に関する話をする可能性が高いと見られている。

 しかし、朴大統領には果敢に歴史問題を克服してほしい。日本と中国のはざまで生き残ろうと必死な韓国の姿を象徴するかのように、今回の訪米は中・日両国首脳の訪米の間に行われる。ワシントンD.C.で行われた韓米専門家の非公開討論で、出席者は口をそろえて韓米同盟の強化、一段階上のグローバルな協力、日本を飛び越えた域内リーダーシップ発揮などを成果と見なすべきだという点で一致したという。最近、米国国内では「韓国は中国と接近しすぎではないか」と言われていることから、「『関係』を疑うムードをなくすだけでも十分成果はある」という結論も出た。

 朴大統領は最初の訪米時、米議会でアイドルのような「スーパースター」待遇を受けた。にぎやかで華やかなムードは十分に楽しんだ。だが、今は中身だ。韓国と米国の間の土台をしっかりと固めることも韓国大統領の役割だろう。朴大統領のやり方とも合致する。成果・結果・実用に忠実な自身の哲学にふさわしい2回目の訪米になればと思う。

ワシントン=ユン・ジョンホ特派員
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