総評

この大会は、映画制作を行なっている高校生の全国大会です 。映画作りを通じて友情を育み、協同して作品創造することの難しさと喜びを知り、その完成度を競い合うことで、映像コミュニケーション能力を高め、将来につなげてもらおうという意図のもと、2006年に始まりました。

9回目となる今大会、出展総数は115作品となり、規模的に見れば前回大会を下回る規模の大会となりました。しかし、出展作品のクオリティという面から見た場合、審査評価点が2点以下の作品を対象に贈られる「督励賞」に該当する作品が、大会史上初めて皆無となり、ハイレベルの大会になりました。

映画甲子園審査会では、制作者の企画意図が作品を通して伝わっているか?という点を最重視した上で、技術力、社会性、時代性、高校生らしさなどの視点から各作品を採点して各賞を選定しています。今大会では、「特選」(9点以上)「準特選」(8点)「入選」(7点)「佳作」(6点)「奨励賞」(5~3点)、以上5賞を設けました。

出展作品のテーマは、バラエティに富んでいますが、今大会の作品傾向として特筆されるのは「いじめ」や「友との絆」「進路選択の苦悩」など、高校生に身近な事柄をテーマにした作品が多く見られたことが挙げられます。過去数大会において、社会状況を反映して「貧困(社会格差)」「閉塞状況からの脱出」をテーマにする作品が多く見られたことと比較すると、社会が安定し、高校生が社会生活的には落ち着いて、高校生が宿命的に抱えている諸問題にまっすぐに向き合えるようになったことが伺えました。

特殊な傾向としては、2010年の「April」(開成高校)、2011年の「ティラミス少女とキャラメル少年」(日大鶴ケ丘高校)等の作品を嚆矢として見られるようになった「同性愛」を正面から取り上げる作品が複数本みられた他、友情と恋愛の狭間に揺れる微妙な心、思春期特有とも言える「葛藤」が素直に表現(映像化)された作品が多く見られたのが印象的な大会となりました。

技術的な観点からは、撮影、編集の技量は全体的にかなり上がってきており、出演者が照れずに、巧みに演じている作品が非常に多く見られました。演劇部や他の部活とのコラボレーションを行なったことで作品に厚みが加わった例も複数あり、「映画らしい」作品が多かったのも今大会の特徴でした。惜しむらくは、音声の収録技術と音楽・効果音を使った演出技術については、殆どの学校(作品)で進歩が見られていないことです。一例を挙げれば、校内の環境音(部活動で生じる声・音や、机・イスを動かす時の雑音など)でセリフがかき消されてしまっていたり、ひどい場合には、誰もいないというシーン設定と矛盾している作品が多く見られた。この点については、各校の創意と工夫に期待したいところです。

尚、全115作品中に規定時間(45分)を超過した作品がありました。厳密には「失格」に相当するのですが、制作者の皆さんの努力と作品創作に費やしたエネルギー(情熱)に敬意を表し、上記各賞とは別に「特別賞」(採点外)を贈らせて頂きました。

 

「ダ・ヴィンチを超えろ!」…

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第9回高校生映画コンクール「映画甲子園2014」開催について

~重要なお知らせ~

初秋の候、皆さまの学校では、生徒の皆さんが勉学に、課外活動に、各々の目標に向かって頑張っていらっしゃることと拝察いたします。

さて、第1回大会より省庁等の後援を受け、早稲田大学と共に実施しております「高校生映画コンクール(映画甲子園)」ですが、全国の高校映像制作部の指導教諭の皆さまの暖かいご理解とご指導のもとに開催を重ね、本年度で第9回大会を迎えることとなりました。

ところが、インターネット上では、現在、「映画甲子園」が2つ存在し、関係者の皆様に、必要のない ご迷惑と混乱をおかけしております。

ひとつは、私ども、SMNの「映画甲子園」で、今年度9回目を迎えます。                    

もうひとつは、NPO法人映画甲子園主催による「 eigakoushien worldcup 2014 」で、第1回になります。ところが、同法人がホームページ上で「映画甲子園という高校生のための映画コンクールが始まって9年がたちました。」と述べていることにより混乱が生じています。

私どもSMNは、本大会の更なる発展を目的として法人化したNPO法人映画甲子園との間で、昨年度の大会については「第8回高校生映画コンクールの実施に関する合意書」を締結し、同法人に映画甲子園2013の実務運営を事後承諾的に委託いたしました。

しかし、今年度は、「委託契約」は締結しておりませんので、同法人が「映画甲子園」という名称のコンクールを実施することはできません。また、SMNは「映画甲子園」の商標権(商標番号第5599590号)を取得していますので,NPO法人映画甲子園が「eigakoushien worldcup 」を映画コンクールの名称に使用することは、商標権を侵害することにもなります。

私どもSMNでは、共同研究を行なっている早稲田大学など関係各機関との間で善後策を協議し、本大会を目指す高校生の皆さんのためにも、NPO法人映画甲子園との間で、話し合いによる円満な解決を目指して努力して参りましたが、結果として調整ができませんでした。だからと言って、「映画甲子園」の正当性を踏みにじるような強行開催をそのまま認める訳にもいきませんでしたので、「 eigakoushien worldcup 2014 」とは別に、第9回高校生映画コンクール「映画甲子園2014」を開催するという選択をすることになりました。

つきましては、別ページの「映画甲子園2014作品応募シート」により、例年どおり、是非とも本大会にご参加くださいますようお願いいたしたく、何卒ご理解、ご協力のほどお願い申し上げます。

 2014年9月吉日

第9回高校生映画コンクール(映画甲子園2014)実行委員会