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天安門事件26年 香港で2つの追悼式
6月5日 4時34分

天安門事件26年 香港で2つの追悼式
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中国の北京で民主化を求める学生らの運動が武力で鎮圧され大勢の死傷者が出た天安門事件から26年となった4日、香港では市民団体が毎年恒例の追悼式を主催しましたが、一部の学生は欠席し別の会場で追悼式を開きました。
1国2制度の下、言論の自由が認められている香港では、市民団体が毎年、天安門事件の記念日に大規模な追悼式を開いていて、4日夜は香港中心部の公園に、団体の発表で13万人が集まりました。
追悼式では参加者たちが事件の犠牲者に献花を行い、ろうそくを掲げながら事件の真相究明や中国全土の民主化を求めシュプレヒコールを上げました。
中国本土の広東省から参加した男性は、「事件を忘れてはいけません。私たちは良心を保ち続けなければなりません」と話していました。
一方、ことしはこれまで主要なメンバーだった学生の一部がこの追悼式への参加を見送りました。
このうち香港大学の学生は、去年の香港の選挙制度改革を巡る学生らによる抗議活動が当局に強制的に排除されたことを踏まえ、天安門事件の記念日を香港の民主化を考えるきっかけにしようと、大学構内で追悼式を開きました。
式にはおよそ2000人が集まって討論会も行われ、中国政府の圧力が年々高まり香港の民主化は危機に瀕しているとして、中国全土の民主化よりも足元・香港の民主化を優先させるべきだなどという意見が出されました。
参加した女子大学生は、「中国本土の民主化よりも、香港市民が誇る価値を守るため、まず香港の民主化を目指して闘いたい」と話していました。

台湾でも追悼集会

台湾でも4日夜、追悼集会が開かれ、当時の学生リーダーたちが、中国の民主化運動への支援を呼びかけました。
この集会は、市民団体などの呼びかけで開かれ、会場となった台北中心部の広場には、およそ600人が集まりました。
集会では、当時の学生リーダーで、事件のあと海外に亡命し、現在台湾で活動している王丹氏と、ウアルカイシ氏の2人が、それぞれ演説しました。
このうち、ウアルカイシ氏は、「永遠に忘れない、永遠に諦めないということばでこの日を記念しよう」と述べ、中国の民主化運動を引き続き支援していこうと呼びかけました。
そして、参加者が、去年、香港で、選挙制度改革を巡って起きた大規模なデモの際に、抗議の意志の象徴となった黄色い傘をさしたり、火をともしたろうそくを手にしたりして、天安門事件で犠牲になった学生や市民に黙とうをささげました。
台湾では去年、中国との経済分野の協定に反対する学生運動が起きるなど、中国の影響力が強まることへの警戒感が広がっており、集会を主催した団体の代表は、「中国が、台湾とさらに一歩進んでつきあう考えがあるなら、まず人権状況を改善するべきで、天安門事件は、絶対に無視できない問題だ」と話していました。

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