ニュース詳細
「ペヤング」首都圏で販売を再開6月8日 16時17分
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食品への異物混入が相次ぐなか、「ペヤング」のブランドでカップ焼きそばなどを製造する群馬県の食品会社は、消費者から虫が混入していると指摘され、すべての商品の販売を取りやめていましたが、8日、およそ半年ぶりに首都圏で販売を再開しました。
群馬県伊勢崎市に本社がある「まるか食品」は去年12月、カップ焼きそばの麺に虫が混入しているという消費者からの指摘を受けて、主力商品の「ペヤングソースやきそば」など24種類すべての商品の製造と販売を取りやめました。
その後、異物の混入を防ぐ対策が整ったとして、先月、製造を再開し、8日から首都圏で商品の販売を再開しました。
このうち、食品会社の地元の群馬県伊勢崎市にあるスーパーマーケットでは、特設の売り場を設けて商品の販売を始めました。伊勢崎市の31歳の男性は「安心で安全なものを食べたいと思います」と話していました。
会社では、7月上旬までに順次、北海道と沖縄を除いた地域で販売を再開することにしています。
今回の問題で、この食品会社では、商品の自主回収の費用や販売休止による売り上げの落ち込み、それに、異物混入を防ぐための設備投資などで、およそ数十億円の影響が出る見込みですが、従業員の雇用は維持しているということです。
全国で相次いだ食品への異物の混入で、食の安全に対する消費者の意識が高まるなか、食品会社にとって食の安全は会社の存続を左右する大きな問題になりかねないだけにこれまで以上に衛生面などへの対策の強化が求められています。
商品の販売を再開した食品会社では、「全社が一丸となって製品の品質管理の強化に努め、安心して食べていただける製品作りを目指したい」としています。
その後、異物の混入を防ぐ対策が整ったとして、先月、製造を再開し、8日から首都圏で商品の販売を再開しました。
このうち、食品会社の地元の群馬県伊勢崎市にあるスーパーマーケットでは、特設の売り場を設けて商品の販売を始めました。伊勢崎市の31歳の男性は「安心で安全なものを食べたいと思います」と話していました。
会社では、7月上旬までに順次、北海道と沖縄を除いた地域で販売を再開することにしています。
今回の問題で、この食品会社では、商品の自主回収の費用や販売休止による売り上げの落ち込み、それに、異物混入を防ぐための設備投資などで、およそ数十億円の影響が出る見込みですが、従業員の雇用は維持しているということです。
全国で相次いだ食品への異物の混入で、食の安全に対する消費者の意識が高まるなか、食品会社にとって食の安全は会社の存続を左右する大きな問題になりかねないだけにこれまで以上に衛生面などへの対策の強化が求められています。
商品の販売を再開した食品会社では、「全社が一丸となって製品の品質管理の強化に努め、安心して食べていただける製品作りを目指したい」としています。
愛好家は久しぶりに味わう
東京・台東区では、週に1回から2回はカップ焼きそばを食べていたというファンらが集まって、久しぶりに焼きそばを味わいました。
カップ焼きそばのファンだという人たちでつくる団体のメンバーは、午前中から都内のコンビニを訪れ、カップ焼きそばを買い求めていました。
メンバーは販売が休止されるまで、週に1回から2回はカップ焼きそばを食べていたということで、台東区の飲食店でさっそく買ったばかりのカップ焼きそばを調理して味わっていました。
38歳の男性は「販売の休止は残念でしたが、再開を楽しみにしていました。久しぶりに食べることができて感無量です」と話していました。
カップ焼きそばのファンだという人たちでつくる団体のメンバーは、午前中から都内のコンビニを訪れ、カップ焼きそばを買い求めていました。
メンバーは販売が休止されるまで、週に1回から2回はカップ焼きそばを食べていたということで、台東区の飲食店でさっそく買ったばかりのカップ焼きそばを調理して味わっていました。
38歳の男性は「販売の休止は残念でしたが、再開を楽しみにしていました。久しぶりに食べることができて感無量です」と話していました。
カップめんと戦後日本
日本生まれのカップめんは、バブル崩壊後の景気低迷の時代にあってもおおむね右肩上がりを続け、国内のみならず、世界の食文化としても定着しつつあります。
即席めんは、焼け野原からの復興を歩み始めた日本で、昭和33年(1958)、世界で初めて販売されました。
東京タワーが完成した年です。
日本が高度成長期を迎えるなか、昭和46年(1971)、カップめんが登場します。
さらに、昭和49年には(1974)カップ焼きそばも発売されます。
その後、日本経済はバブル期を迎えます。
時代が昭和から平成に変わるころ、カップめんの生産量は、袋入りの即席めんを初めて超えました。
そして、バブルが崩壊。
日本は景気低迷が続き、「失われた20年」とも呼ばれていますが、カップめんの生産量は、伸びが緩やかになっているものの、依然として、おおむね右肩上がりを続けています。
去年1年間の国内でのカップめんの生産量は推定で34億6000万食と、国民1人当たり年間27食の計算になります。
2週間に1食のペースです。
また、即席めん全体の生産量は54億7000万食に達し、国民1人当たり年間43食の計算になります。
8日に1食のペースです。
さらに、日本生まれの即席めんは世界の食文化としても定着しつつあり、全世界の年間消費量は、推定で1000億食を超えています。
即席めんの業界団体、日本即席食品工業協会の任田耕一専務理事は、「即席めんは景気の動向に左右されることなく、世界の食文化としても広がっている。各メーカーで安全対策を進めており、限りなく事故をゼロにすべく努力していきたい」と話しています。
即席めんは、焼け野原からの復興を歩み始めた日本で、昭和33年(1958)、世界で初めて販売されました。
東京タワーが完成した年です。
日本が高度成長期を迎えるなか、昭和46年(1971)、カップめんが登場します。
さらに、昭和49年には(1974)カップ焼きそばも発売されます。
その後、日本経済はバブル期を迎えます。
時代が昭和から平成に変わるころ、カップめんの生産量は、袋入りの即席めんを初めて超えました。
そして、バブルが崩壊。
日本は景気低迷が続き、「失われた20年」とも呼ばれていますが、カップめんの生産量は、伸びが緩やかになっているものの、依然として、おおむね右肩上がりを続けています。
去年1年間の国内でのカップめんの生産量は推定で34億6000万食と、国民1人当たり年間27食の計算になります。
2週間に1食のペースです。
また、即席めん全体の生産量は54億7000万食に達し、国民1人当たり年間43食の計算になります。
8日に1食のペースです。
さらに、日本生まれの即席めんは世界の食文化としても定着しつつあり、全世界の年間消費量は、推定で1000億食を超えています。
即席めんの業界団体、日本即席食品工業協会の任田耕一専務理事は、「即席めんは景気の動向に左右されることなく、世界の食文化としても広がっている。各メーカーで安全対策を進めており、限りなく事故をゼロにすべく努力していきたい」と話しています。
虫の侵入防ぐ製品の会社に問い合わせ相次ぐ
食品への異物混入が相次ぎ、食の安全に対する消費者の関心が高まっていることから、虫の侵入を防ぐ製品を製造する会社には、食品メーカーや飲食店からの問い合わせが相次いでいます。
東京・中央区にある空気清浄機のメーカーでは、3年前から建物への虫の侵入を防ぐ製品を製造しています。
「エアカーテン」と呼ばれるこの製品はエアコンのような形をしていて、建物の出入り口の上に取り付け、虫が嫌がる特殊な成分の入った風を送り出すことで、半径3メートルに渡って虫を寄せ付けない空気の層を作り出すことができるということです。
通常、虫が多くなる夏場以外は製品の問合せは少ないということですが、食品への異物混入の問題が相次いだ影響で、ことしは、これまでに食品メーカーや飲食店などから去年の1.6倍の問い合わせが寄せられているということです。
「エアカーテン」を製造しているトルネックスの水野龍夫さんは、「冬場の段階から製品の問い合わせが相次ぎ、夏場を前に導入を済ませようという動きが出ている。異物混入の問題に対し食品業界の意識の高まりが感じられる」と話しています。
東京・中央区にある空気清浄機のメーカーでは、3年前から建物への虫の侵入を防ぐ製品を製造しています。
「エアカーテン」と呼ばれるこの製品はエアコンのような形をしていて、建物の出入り口の上に取り付け、虫が嫌がる特殊な成分の入った風を送り出すことで、半径3メートルに渡って虫を寄せ付けない空気の層を作り出すことができるということです。
通常、虫が多くなる夏場以外は製品の問合せは少ないということですが、食品への異物混入の問題が相次いだ影響で、ことしは、これまでに食品メーカーや飲食店などから去年の1.6倍の問い合わせが寄せられているということです。
「エアカーテン」を製造しているトルネックスの水野龍夫さんは、「冬場の段階から製品の問い合わせが相次ぎ、夏場を前に導入を済ませようという動きが出ている。異物混入の問題に対し食品業界の意識の高まりが感じられる」と話しています。