一瞬、聞き間違えたかと耳を疑った。 「現在の憲法をいかに法案に適用さ…[続きを読む]
多様な学びに扉を開く動きだ。議論を進めてほしい。 超党派の議員連盟が…
多様な学びに扉を開く動きだ。議論を進めてほしい。
超党派の議員連盟が、フリースクールや家庭など学校以外での教育機会を、義務教育として認める法案を検討している。
「多様な教育機会確保法案」という。
国は戦前から70年余り、保護者が子どもに学校で教育を受けさせるよう義務づけてきた。
だが不登校の小中学生は学校現場の努力にもかかわらず、20年近く10万人を超えたままだ。
実態と制度のずれは大きい。
学校は今でも教育の主舞台であるべきだが、それが必ずすべての子に最善とは限らない。重要なのは、子の学ぶ権利を保障することだ。学校一本やりの政策は見直す必要がある。
法案の考える制度はこうだ。
家庭が学校以外の道を選ぶ場合、フリースクールやNPO、学校などの助言を得て「個別学習計画」をつくり、市町村教育委員会に申請する。
教委は「教育支援委員会」を設けて審査する。
認定された場合、教委やNPOなどが定期的に訪問し、助言する。計画にそって学べば義務教育を修了したと認められる。
鍵を握るのは、学校である。
法案はあくまで教育の中心を学校とし、フリースクールや家庭学習などを選択肢として認めるものだ。学校かフリースクールかではなく、学校もフリースクールも制度に位置づけるのが狙いであることを確認したい。
先生たちはこれまで通り、親子の相談に乗り、ともに考えてほしい。多くの子に教育の機会を保障する学校の存在意義は、今後も変わらない。通いたくなる学校づくりを一層進めたい。
検討すべき点は多い。
教委が学校と同一の学習しか認めないなら、元も子もない。一方で、子を虐待するような教育は認められない。どんな基準をつくるか知恵を絞りたい。
教委職員らの訪問も家庭を支え励ますものにしたい。支援のつもりが管理になっては困る。
多様な学びを認めるには多様な顔ぶれが欠かせない。審査を担う委員会にはフリースクールなど民間団体や福祉、医療関係者らも入ってもらいたい。
家庭で学ぶ道、学校に通う道それぞれを考えるとき、大切にすべきは、一人ひとりの子どもを中心にする姿勢である。
その子にふさわしい学習とは何かを保護者や学校、教委だけでなく、さまざまな関係者が考える。その経験が、学校を含めた日本の教育全体に実りをもたらす。そんな仕組みづくりを求めたい。
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