本の要約ブログが苦手?
面白そうな本の、評判が気になってネット検索したら本の要約ブログがヒットしました。本の要約ブログって苦手なので、そっ閉じするしかありません。
あ、ここでいう本の要約ブログは「引用の目的上の正当な範囲内を超えて」本の内容を借用してるブログのことです。本を引用する必然性、メインとなるべき個人の感想や批評が足りてないブログですねー。書評や読書感想ブログとは違います。
それで思ったのが、本の要約ブログに対する苦手意識について、深掘りして考えたことないかもなーと。でも理由の分からない苦手意識って、建設的じゃないですよね。そんな訳で、本の要約ブログを苦手に感じる理由について自己分析してみたよーという記事です。関連して、著作権について勉強してみたよーという記事はこちら。
著作権法上、本のまとめ(引用・要約)をブログに書く時気をつけること。 - ゆるふわ√3
本の要約ブログが苦手な理由。
とりあえず3つの理由を考えてみました。
- 需要のあるコンテンツを扱うことに対する嫉妬
- 「人の提灯で明かりをとる」に対する嫌悪
- 著作権法をインモラルに扱うことへの懸念
それぞれについて自己分析してみますー。
1.需要のあるコンテンツを扱うことに対する嫉妬
本の要約って、需要のあるコンテンツです。ユーザー投稿型ならbukupeが、プロのコンサルが要約するタイプではToppointやflierなどがビジネスとして成立していますし。過去のはてなブックマークを見ても、ほぼ本の要約です、みたいな記事がすごいブクマ数を叩き出している例を見かけるなーと。もちろん、著作権者の許諾を得ている場合が多いと思いますけれど。
そうした需要のあるコンテンツを取り込んで、PVを稼いでることに対する嫉妬心的なものがあるかもね?と。ここも読書ブログですし。そんな風に仮説を立ててみました。
…みたのですが、このブログはアフィリエイトやってないし、ガツガツとPVが欲しい!と言えるほど熱心に更新もできないし、ちょっと違うよなぁと。羨ましいならお前もやればいいじゃん、といわれてもやる気が起きない。
むしろ「羨望」があるのかもです。嫉妬の「手に入らない怒り」じゃなくて、羨望の「手が届かない怒り」。例えてみると、深夜国道を騒がす暴走族のクラクションを聞いて「自由でいいなぁ」と思う感じ?
2.「人の提灯で明かりをとる」に対する嫌悪
言い換えると「他人の褌で相撲を取る」。著作者に利益が還らない形でコンテンツを消費しているように見えることの嫌悪が、苦手意識に繋がってる説です。
自分が好きな読書ブログって「この本とってもよかったから君も買わない?」か「この本読んでこんなこと考えました!」な二択で、思わず興味そそられて本買っちゃいます。でも本の要約だと、ブログだけ見て満足して、本を買うまでに至らないんじゃと疑うわけです。本を書いた著作者に利益が還らないのって何かやだなーと。...世の役に立ちたい、知名度を上げたいからどうぞーな著作者の人もいるのかな?どうなんだろう。でも霞じゃ生きてけませんよね。
「小説家になろう」で書籍化した作家さんの作品をファン買いしちゃう自分としては、この嫌悪感は確かにあります。というか強い。どうしても、著作者に利益が還って次の作品に繋げて欲しいなぁというファン心理があるのですよね。
3.著作権法をインモラルに扱うことへの懸念
本に書いてあることを「そのまま引用」する場合はもちろんですが、「要約して引用」する場合も「著作権法に基づく引用」なのは周知のとおり。でもこのルールを真っ向から個人ブログが破ったとして、実際罰せられるかといえばかなり怪しく、結局ルールというよりモラルの領域だと思うのです、現行。良心の範囲というか。
そんな、場合によっては「正直者が馬鹿を見る」領域を、気にかけてないように見えるブログがあることが、苦手意識になってるのかなぁと。あ、これって、全文転載して出典リンクも貼らないバイラルメディアに対して思うのとほぼ同じ感情かもです。ペナルティの可能性が低ければ、他人の権利を侵害しても良いの?的な。
権利処理を簡単にできない今の法体系にも問題あると思いますけどねー。アメリカのフェアユース導入されないかなとか、動画サイトみたいに一括権利処理してくれればいいのにとか思う。あ、「なんでコンテンツにカネを払うのさ?」の影響を多大に受けてると思います。
なんでコンテンツにカネを払うのさ? デジタル時代のぼくらの著作権入門
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あとやっぱり、本が高いのもよくないよね!だから買わないで図書館で済ます人が増えるんだと思う(何かへの八つ当たり。)
まとめというか愚痴。
はてなブックマークを眺めてて気がついたのですが、本の要約ブログに「勉強になりました!」「参考になりました!」なコメントが書かれてるのも苦手意識を高めてる一因なのかなしれません。え、お世話になったのに買わないんですか、的な。逆に「面白そうなので買いました!」「これは買いに行きます!!」なコメントが並んでたら、苦手意識は薄れるのかもしれないなぁ。
とりあえず、書くことで自分の中の本の要約ブログに対する苦手意識の中身が因数分解出来たので、ちょっとすっきりです。自分もやらないよう気をつけよう。
そして今思いつきました!本の要約ブログを見かけた時「小学6年の女の子が、貧しい家族のために、図書館で借りた本を要約してアフィリエイトブログ運営して家計の足しにしてる」と思えば苦手意識薄れるかもしれない。それだと、図書館と同じで所得再分配みたいなものですし。それなら心安らかだー。