川内原発:再稼働 2号機は9月下旬、1号機は7月目指す

毎日新聞 2015年05月25日 19時30分(最終更新 05月25日 19時48分)

 ◇九州電力 使用前検査を申請、工程表を示す

 九州電力は25日、川内(せんだい)原発2号機(鹿児島県)の再稼働に向けた使用前検査を申請し、再稼働の時期を9月下旬とする工程表を示した。これにより、2号機は電力不足が懸念される今夏に間に合わないことが確定した。九電は1号機については7月下旬の再稼働を目指しており、2基の再稼働時期の見通しが出そろったことになる。

 九電によると、1号機には6月後半、2号機には8月下旬にも原子炉に核燃料を入れる予定で、1号機の営業運転開始は8月下旬、2号機は10月下旬を目指している。ただ原子力規制委の検査が長期化する可能性があり、九電の工程表通りに進むかどうかは不透明だ。

 使用前検査は、規制委が原発の再稼働前に現地で原子炉などの設備を確認する作業。規制委は九電が示した検査工程に従い、新規制基準に対応した新設の設備を主に検査する。

 2号機の再稼働時期について、九電はこれまで「1号機(7月下旬)より1カ月半後」としていたが、工事計画の認可が遅れたため、2カ月後(9月下旬)に遅れた。

 1号機では3月末から使用前検査が進んでいる。九電は1号機の手続きを優先させるため、2号機の検査申請では非常用ディーゼル発電機など共用設備の検査を最初に実施し、6月10日から機器の材料や寸法、外観の検査を開始する予定を盛り込んだ。

 九電の中村明上席執行役員は記者会見で「検査は今のところ順調に進んでいる。安全確認に万全を期したい」と述べた。【鳥井真平】

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