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 鳥取大学医学部付属病院(米子市)は9日、小型の補助人工心臓を装着する手術に中国地方で初めて成功したと発表した。患者は心臓移植を待つ島根県の30代男性で、術後の経過は良く、この日退院した。男性は記者会見で「自力で起き上がることもできなかったが、普通に暮らせる程度まで回復した」と話した。

 病院によると、この手術は心臓移植が必要な患者が対象で、心臓の隣にポンプを埋め込み、血液を動脈に送り出す心臓の機能を支えるようにする。今回の手術に使ったポンプは重さ580グラム。ケーブルでコントローラーという装置をつないで動かす。動力源の電気は充電式バッテリーで供給する。コントローラーとバッテリーの重さは約2キロ。肩から下げて持ち運べる。

 心臓移植を待つ患者の1年生存率は約50%だが、この手術を受けると90%以上に高まるという。

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