【F東京】武藤10発!新人2年連続2ケタは20年ぶり2人目

2015年6月8日6時0分  スポーツ報知
  • 前半48分、PKを決めるF東京・武藤
  • 前半48分、PKを決めるF東京・武藤

 ◆J1第1ステージ第15節 松本1─2F東京(7日・松本平広域公園総合球技場)

 F東京の日本代表FW武藤嘉紀(22)は松本戦の前半ロスタイムにPKを決め、チームの2―1勝利に貢献。得点ランクトップに並ぶ今季10得点目で、新人から2年連続の2ケタ得点は、元日本代表FW城彰二(市原=現千葉)以来、20年ぶり2人目の快挙を成し遂げた。8日から日本代表合宿に合流。16年ロシアW杯アジア2次予選に臨む。

 もう、慣れたものだった。前半ロスタイム3分、ペナルティースポットに立った武藤は、ゆったりとした助走から相手GKが右に動くのを見ていた。過去2回のPKはともに真ん中に強いボールを蹴っていたが、この日は左隅へ流し込む“コロコロPK”。「落ち着いて決められましたね。GKもしっかり見て逆を突こうと思ってました」。2戦連続となるPK弾をニヤリと笑って振り返った。

 これで、「ちょっと高めに設定した」という第1ステージ10得点の目標を2節を残しクリア。「そっか、忘れてました。サポーターにも言っていましたし、非常によかった」と納得顔だ。特別指定選手としてプレーした13年を除き、実質的な新人から2年連続2ケタ得点は94年(33試合12点)、95年(43試合14点)の城以来。20年ぶりの快挙と同時に、宇佐美、大久保、豊田とともに得点ランクトップタイに到達した。

 ギリギリの肉体で、結果を残した。4月25日の山形戦から公式戦12試合連続で先発。5月6日・仙台戦では後半40分に退くと、直後に2失点。前線から積極的なプレスで守備での貢献度も高い武藤は、その後は右膝や腰痛に苦しみながらも8戦連続でフル出場した。この日もシュートはPKの1本だったが守備で奮闘を続け、勝ち点3をもたらした。

 今夏のドイツ1部マインツ移籍が決まっており、F東京ではあと2試合。慶大の先輩でもある敵将・反町康治監督は、会見で「かわいい大学の後輩の武藤君には、マインツで頑張ってほしい。日本の宝だと思う」とエールを送った。青赤のユニホームを着て戦う時間も、もう、カウントダウンに入っている。「最後に2つ勝って貢献して、ドイツへ行きたい」惜別の日まで、ゴールと勝利を積み重ねる。(塩谷 耕吾)

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