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  • *番外編*〈戦争について考える。時々、お金も。〉続き。

  • 投稿者:みかん。
  • 投稿日:2015年 5月28日(木)20時37分3秒
  • 返信
 
*前投稿の続きから。



地球環境を守りたいなら、戦争にも反対しないと意味がない。

では、その戦争をなくすために私たちが目を向けるべき事は何か。

全ての戦争は金儲けのためである。

戦争の動機は何か。

そもそも戦争が起こる動機は何かというと、やっぱり金儲け。
金を儲けたい人達が戦争を起こして、その結果として人が死んでいるのであって、よく言われるような互いの憎しみが戦争を起こしているというようなものではない。

民族戦争も、宗教戦争も、対立は後から取り上げられて利用されただけで、元々の動機ではない。

金儲けというのは、軍需産業も一つ。

アメリカの軍需産業というのは、たった5つの企業だけで東京都2つ分の予算を使うというほど、めちゃくちゃな規模の金が動く。
それからもう一つ大きいのは、エネルギーや資源。

今の世界の紛争地というのは、石油か天然ガスがとれる、或いはそのパイプラインが通っている。
鉱物資源がとれる、水資源が豊富である。
この5つの条件のどれかに当てはまる場所ばかり。
それはつまり金が儲かる場所だということ。

コンゴだってダイアモンドがとれなければあんなに内戦にはならなかっただろうし、ウクライナやチェチェンにはロシアからの天然ガス、石油パイプラインが通っている。
アチェは天然ガスが出るし、東ティモールには、ティモールギャップという油田がある。

あと、軍需産業でいうなら、今最も力が入れられているのは、ミサイルディフェンス計画。
元々、宇宙防衛計画が始まったきっかけは、
1962年に、アメリカがハワイ沖で行った高度核実験。
ジョンストン島という400キロ上空の電離層で核実験を行ったところ、電離層が破壊された影響で、実験直後にハワイでは通信網が途絶え、ハイテク製品が全て動かなくなった。

もし今他国の攻撃などで同じように電離層破壊が起こったら、完全に経済崩壊。
それに気づいたアメリカは、いわば自分の影に怯えて、ミサイルが飛んできたら撃ち落とすしかない、とスターウォーズに走った。

しかし予算が大きすぎてなかなか実現しなかった。
その何度目かの焼き直しが、ミサイルディフェンスだと思っている。

この、莫大な金が必要になるというのが、軍需産業にとって大事な点。
だからどうしてもやりたいわけだ。

ちなみに今、世界の軍需企業のトップ100に名前が挙がっている日本企業が6社あるが、これはいずれもミサイルとエレクトロニクスとエンジンの企業。
つまり、ミサイルディフェンスに密接に関連している。

一方で、今自民党が宇宙開発基本法をいうのを作ろうとしている。

現在は禁止されている軍事目的の宇宙開発を、自衛の範囲内において認めようとする法律。

なんでもそうだが、何か問題を解決するには、その原因を調べて、それを取り除かなくてはならない。
戦争の原因が金儲けのら、戦争をなくして、平和を作るには、その原因を断つ実効的な努力をしなくちゃいけないはず。

それなのに、これまでの平和運動の多くは、憎しみを無くそうとか、9条の精神をとか、そんな理念的な事ばかり言っている。

金の流れのような生臭い部分に目を向けたがらないというような事もあると思うが。

9条という理念だけで問題が解決するわけではないと思う。
それでも9条が大事だと思うのは、この9条というのが、人間社会のモラルの基本だと思うから。

今の社会は、人が人を殺してはいけないという前提があるから成り立っている。

何か問題があった時に殺して解決というのはやめておきなさいと。

それがなければ、社会はめちゃくちゃになってしまう。

ところが、9条をなくそうというのは、その前提をひっくり返す事。
戦争を認めて、人が人を殺す事をOKにしようという、そういう方向に進んでいくという事。

本当にそれでいいのかと。

イラク戦争のときに、よく「付帯的被害」という言葉が使われた。
フセイン政権を倒すために攻撃したら、付帯的被害として、何万人が死んだという。

そういうふうに、人を殺す事を認めてしまったら、それがどんどん拡大していく。


世界で使われている軍事費は、約1兆ドル(05年)。
これをプラスの活動に使ったと仮定してみる。

全ての債務国の債務を帳消しにし、全ての兵器を廃棄処理して、全ての飢えている人に食料を与えて。
そうした諸々の活動を行って、それに必要な金額を国連やNGOのデータをもとに算出してみる。

そうすると、実は、一年分の軍事費だけで十分だというのがその答え。

それどころか、2099億ドルのお釣りがくるという計算になる。

つまり、人間がお互いに助け合おうと決めて、軍事にお金を使うのをやめれば、地球上の全ての人を救う事ができる。

それなのに、そちらの道を選ばずに、軍事にお金をつぎ込むというのは、地球という惑星に住む生き物は、お互いに助け合うてのではなく、殺し合ってみんなで努力して絶滅しようという方針を決めたという事でしょう。
それはあまりに馬鹿げている。

確かに、改憲したいという人の言う、「軍隊を持たないと他国が攻めてくるかもしれない」といった理屈は、一つ一つは正当だと思う。

でも、それをトータルして軍隊を持つべきと判断する事が本当に正しいのかどうか。
一つ一つのミクロの段階では正しくても、それをトータルしてマクロの視点から見ると、正しくなくなる。

結論が全く逆になってしまう。

という現象を、経済学の用語で、「合成の誤しん」と言うが、ここにもその合成の誤しんがあるわけだ。
だから逆に、全体の側から一つ一つの理屈を変えていかなければならない。
そうしないと、生き残れない。




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