トップページ社会ニュース一覧年金情報の不審電話 145件に
ニュース詳細

年金情報の不審電話 145件に
6月8日 17時09分

日本年金機構から個人情報が流出した問題に関連して、「あなたの年金情報が漏れている」などという不審な電話が、これまでに30の都道府県で145件あったことが分かり、警察庁は、情報流出に便乗した詐欺の電話とみて注意を呼びかけています。
この問題は、日本年金機構のシステムから、年金加入者の名前や基礎年金番号など、およそ125万件の個人情報が流出したもので、警察庁によりますと、これに関連して、「あなたの年金情報が漏れている」などという不審な電話が、今月5日までに30の都道府県で145件あったことが分かりました。
最も多かったのは埼玉で14件、大阪と京都がそれぞれ13件、神奈川が11件、山口が10件などでした。
電話の内容は、日本年金機構の職員をかたったものが116件、「個人情報が漏れている」というものが43件、消費生活センターや警察官、検察庁や国税庁などをかたる電話もありました。
また、「アンケートに答えてください」などと言って、家族構成や預金残高などを聞き出そうとするものもありましたが、ほとんどの人が不審に感じて電話を切ったため被害は確認されていません。
今回の問題で、日本年金機構から加入者に電話することはなく、警察庁は、情報流出に便乗した詐欺の電話とみて注意を呼びかけています。

年金事務所名乗る男からの電話は

福島県郡山市で独り暮らしをしている77歳の女性の自宅には、年金情報の流出が発覚した翌日にあたる今月2日の午後1時ごろ、年金事務所の職員を名乗る男から電話がかかってきました。
年金事務所の職員を名乗る男は、女性に対して、「ことし3月に送ってもらった書類に不備があったので、生年月日や家族構成を教えてください」と聞いてきたということです。
女性は、書類に不備があったのかと思ったということですが、さらに男が預金の額を聞いてきて、女性は不審に思って「年金生活で預金はない」と答えたところ電話は切れたということです。
女性は「日本年金機構の流出問題が頭にあったので途中まで信じてしまったが、預金残高を聞いてきたのでおかしいと思った。気づくことができてよかった。情報の流出は不安なので管理を徹底してもらいたい」と話しています。

流出した人たちからは不安の声

日本年金機構から大量の個人情報が流出した問題で、流出が確認された加入者からは情報を悪用されることへの不安の声が聞かれました。
日本年金機構によりますと、この問題で個人情報が流出したとみられるおよそ125万件のうち、8日までに情報の流出が確認された加入者およそ1万5000人におわびの文書を送ったということです。
各地の年金事務所には、問い合わせの電話などが相次いで寄せられていますが、このうち、沖縄県内の年金事務所には、年金機構から送られた文書を持った加入者が次々と訪れていました。
このうち、70代の女性は、基礎年金番号と氏名、生年月日それに住所の4つの情報すべてが流出したということで、「情報が流出したことは報道で知っていましたが、なぜ私が?という思いです。年金は無事だと聞いて一安心しましたが年金しか頼れないのでこういうことが起きないようしっかりしてほしいです」と話していました。
また、同じく4つの情報が流出した60代の女性は「情報が流出したことで悪用されることが心配です。高齢者が狙われやすい振り込め詐欺などに気をつけたいです」と話していました。

関連ニュース

k10010107041000.html

関連ニュース[自動検索]

このページの先頭へ