渡辺麻友さんの“気遣い”に感謝!のAKB48選抜総選挙/芸能ショナイ業務話
サンケイスポーツ 6月8日(月)11時53分配信
6日に福岡ヤフオクドームで行われたAKB48グループの選抜総選挙開票イベント。私は東京の会社内でフジテレビの生中継番組を通して見守ったが、とにかくヒヤヒヤものだった。
推しメンの順位に一喜一憂していたのではない。新聞作りは原稿を入れる締め切り時間と格闘する毎日なのだが、今回のAKB総選挙は最も早い段階の原稿締め切り時間と総選挙1位の判明時間とが、実はかなりスレスレ、ギリギリのタイミングだったのだ。
例えば国政選挙など夜の時間帯に勝ち負けや順位が確定する大イベントの場合、たいていは「予定稿」と呼ばれる原稿を事前に準備して臨む。締め切り時間ギリギリに結果が判明した場合、そこから原稿を書き始めても間に合わないためで、結果を事前に想定して原稿を作っておくのだ。今回の総選挙だと、「1位・指原莉乃、2位・柏木由紀」「1位・渡辺麻友、2位・高橋みなみ」などと想定して何種類か原稿を事前に作り、紙面のレイアウトや見出しを担当する部署に原稿をあらかじめ送っておく。
そうしてヤフオクドームの現場に派遣した記者勢から送られてきた下位メンバーに関する原稿をチェックしつつ、中継番組を見ていると、ドンドンと時間が“押して”いった。各メンバーのスピーチが予定より長かったのか、想定していた時間より10分、15分、20分…と遅れていく。社内でも「遅れているな」「最終結果まで入るのか?」「早くして〜」などと心配する声が飛び交うようになってきた。
「まあ、予定稿ありますから」と平静を装うが、次第に心臓がバクバク…。時を追うごとに「もう無理だね」「替わりの原稿ある?」などと“悲観的”な意見が社内で優勢になっていく。こちらも現場記者に「●位の●●の原稿、予定よりちょっと長めに書いておいて」などと指示を出す。1位の原稿が入らない事態を想定しての代替原稿の準備だが、それでもぜひとも1位の原稿は入れたい。でも締め切り時間はずらせない…。
3位は前年覇者の渡辺麻友さんだった。これで1位は指原莉乃さんか柏木由紀さんの2人に絞られた。ますます身構えながら、渡辺さんのスピーチを聞く。連覇を逃した悔しさはあるだろう。言いたいこともたくさんあるに違いない。それでも努めて冷静に、サバサバとした表情で話していた渡辺さんは途中で司会者の方をチラリと見ると、「アッ時間ないですよね!」とニッコリして、「現状に満足せず頑張ります」とスピーチを切り上げるように簡潔に締めくくった。
これを見て、社内でも「これで(1位まで)いける」「待ちましょう」の声が。ほどなく2位が柏木さんと発表された瞬間に1位の指原さんも“確定”し、本当にギリギリで早い時間帯の締め切り段階から1位の結果を紙面に入れ込むことができた。
締め切り時間との格闘は新聞作りの醍醐味だが、“心臓に悪い”のも確かなこと。言いたかったことを飲み込まざるを得なかった渡辺さんの心境を思うと切なくなるが、冷静な気遣いに心の中で大いに感謝したというのが正直な気持ちだ。今回のAKB総選挙で個人的に一番印象に残ったのは、「時間ないですよね」と言ったときの渡辺さんの笑顔だった。(しのきち)
- タレント・歌手・アーティスト 渡辺麻友(ワタナベマユ)
- 誕生日:1994年 03月26日
- 星座:おひつじ座
- 出身地:埼玉
- 血液型:AB
- [ 出典:日本タレント名鑑(VIPタイムズ社)(外部リンク) ]
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