なくした時に頼れる「iPhoneを探す」の使い方まとめ──アプリ/PCからの操作、紛失モード、オフの場合にできることなど
2015.06.08 12:38iPhoneには、紛失した端末の追跡や現在地を確認するための「iPhoneを探す」機能が備わっています。iPhoneをどこかに置き忘れた時に音を鳴らして見つけ出したり、盗難されたiPhoneから個人情報が抜き取られるのを防いだり。iPhoneの紛失・盗難は割とよくある話であり、万が一に備えておいて損はありません。
「iPhoneを探す」とは?
「iPhoneを探す」は、iPhoneに標準で組み込まれているセキュリティ機能の1つです。「iPhoneを探す」機能を有効にしておくことで、同名のアプリやiCloudのウェブサイトを通じて、同じApple IDでサインインしている端末の位置を地図上で確認できます。
紛失/盗難の発生したiPhoneを取り戻し、またデータが漏洩するを防ぐため、「iPhoneを探す」には大きく次の3機能も備わっています。
- 近くにあるデバイスを音で見つける「サウンドを再生」
- パスコードでロックをかけてデバイスを追跡する「紛失モード」
- データを初期化する「iPhoneを消去」
うっかりiPhoneをなくしてしまった時に、頼れる唯一の機能といっても過言ではありません。
「iPhoneを探す」では、ファミリー共有に参加しているメンバーの端末や、OS X Yosemiteを搭載したMacも追跡、操作できます。あらかじめ位置情報を共有するための設定が必要ですが、家族の代わりに紛失したデバイスを探したり、どこかに置き忘れたMacBookをiPhoneから追跡したりといった使い方ができます。
「iPhoneを探す」をオンにする
「iPhoneを探す」を利用して位置の確認や遠隔操作をおこなうには、設定を有効にしておく必要があります。
iOS端末の「設定」から[iCloud]を開き、[iPhoneを探す]をタップします。
[iPhoneを探す]がオフになっていれば、オンにします。ダイアログで位置情報の共有を許可することで、「iPhoneを探す」が有効になります。
iOS 8では、[最後の位置情報を送信]というオプションも用意されています。バッテリー残量が少なくなると、位置情報をAppleに自動で送信する機能です。紛失している間にバッテリーがなくなっても見つかる可能性が高くなるので、こちらも必ずオンにしておきましょう。
「iPhoneを探す」アプリの使い方
「iPhoneを探す」をオンにした端末を、アプリで探してみましょう。まずは「iPhoneを探す」アプリをインストールします。
アプリを起動したら、Apple IDでサインインすると、現在地を確認するための地図が表示されます。
画面はiPad版の「iPhoneを探す」です。地図には端末を示すアイコンが表示されているので、目的の端末をタップします。
端末が複数ある時は、画面左上にある[<]をタップしてデバイスリストを表示できます。
なお地図には、オンラインの端末のみ表示されます。アイコンにグレーのマークが付いている端末は、オフラインのため現在地を確認できません。
地図上のアイコンをタップするたび、画面下のメニューが切り替わります。
離れた場所にある端末を探しに行く時は、自動車のアイコンをタップすると、マップが起動して経路を検索できます。
そのほかの操作(後述する「サウンドを再生」「紛失モード」「iPhoneを消去」)をしたい時は、端末のアイコンをタップするか、[アクション]をタップしてメニューを表示します。
サウンドを再生(通知)
端末が近くにある時は、[サウンドを再生]をタップします。
「ピピピピーン」というサウンドが鳴ります。サイレントモードにしていてもサウンドが鳴るので、置き場所がわからなくなったiPhoneもすぐに見つかるはず。しかし、音量がかなり大きいため、深夜に鳴らす時は注意が必要です。
デバイスを見つけたら、ロックを解除してサウンドを停止します。
なお、サウンドを再生するとロック画面に「警告」の通知が表示され、メールも届きます。
紛失モード
「紛失モード」をタップすると、4桁のパスコードでiPhoneを遠隔でロックできます。
[紛失モードをオンにする]をタップします。
ロック画面には、自分の電話番号やメッセージを表示して、iPhoneを拾得した相手に連絡をくれるよう促すことができます。
電話番号はオプションなので、入力しなくても構いません。
なお、iPhoneにパスコードをかけていない時は、最初にパスコードを設定できます。
紛失モードにすると、iPhoneがロックされ、他のユーザーが操作できません。画面には連絡先やメッセージを表示できます。
iPhoneを消去
「iPhoneを消去」は最後の手段です。デバイス上の情報をすべて消去します。データを消去したiPhoneには連絡先やメッセージを表示できますが、「iPhoneを消去」すると、端末の追跡ができなくなります。
善意のある第三者に拾われれば端末が戻ってくる可能性もありますが、そうでない時はデバイスを取り戻すことがほぼ不可能になります。その代わりに、保存されている個人情報が漏洩するのを防げます。
「iPhoneを消去」をタップしたら、Apple IDのパスワードを入力します。
その後は「紛失モード」の時と同様に、連絡先(オプション)やメッセージを設定します。これらは、データを消去した後、ロック画面に表示されます。
なお、データを消去してもアクティベーションロックがかかっていますので、消去に使ったApple IDとパスワードを入力しなければ、アクティベートできません。iPhoneを不正に手に入れた他人がiPhoneを利用する可能性は低いといえるでしょう。
端末がオフラインの時は?
端末がオフラインでも、サウンドの再生や紛失モードなどのアクションを実行できます。ただしリアルタイムではなく、端末がオンラインになった時に実行されます。
ちなみに[検知時に通知]というメニューをタップしておけば、端末がオンラインになった時、メールで通知を受け取ることが可能です。
「iPhoneを探す」のPC(iCloud)からの使い方
iPadやiPod touchなどがない時は、PCから「icloud.com」にApple IDを使ってサインインします。
続いて、「iPhoneを探す」をクリックします。
「iPhoneを探す」アプリと同じように、端末の現在地を表示するための地図が表示されます。
地図上の緑色の●をクリックして[i]をクリックするか、[すべてのデバイス]をクリックして端末リストから目的の端末を選びます。
画面右上にリモート操作のためのメニューが表示されるので、必要な操作をおこないます。機能の内容はアプリと同じです。
「iPhoneを探す」を解除(オフ)にする方法
iPhoneを修理に出したり初期化・復元する際には、「iPhoneを探す」機能をオフにする必要があります。また、iOS端末を使わなくなった時や他の人に譲渡する時などは、「iPhoneを探す」機能をオフにした後、「iPhoneを探す」の端末リストから削除できます。
「設定」アプリから[iCloud]→[iPhoneを探す]をを開きます。[iPhoneを探す]をオフにします。
パスワードが要求されるので、Apple IDのパスワードを入力して、[オフにする]をタップします。
「iPhoneを探す」がオフの場合に紛失時にできること
「iPhoneを探す」をオンにする前に、紛失や盗難が発生した時は、現在地を追跡したり、遠隔からロックしたりできません。この場合、できることは限られています。
まず、Apple IDのパスワードを変更します。Apple IDのパスワードを変更すれば、iCloudのデータにアクセスできなくなります。iTunes StoreやApp Store、iMessageなどのApple IDを利用するサービスも、端末から利用されるのを防ぎます。
パスワードの変更は、「My Apple ID」(appleid.aple.com)でおこないます。[Apple IDを管理]をクリックします。
Apple IDでサインインします。
「パスワードとセキュリティ」をクリックし、本人確認のためのセキュリティ質問に答えます。
複数の質問に答えた後、[パスワードを変更]をクリックすれば、パスワードの変更画面になります。
Apple IDのパスワード変更のほか、利用しているインターネットサービスのパスワードも変更しておきましょう。Gmailなどのメールはもちろん、FacebookやTwitterなどのアカウントのパスワードも変更します。
最後に、警察に届け出ます。その際、端末のシリアル番号の提示を求められることがありますので、用意しておくとよいでしょう。
シリアル番号は製品のパッケージやレシートに記載されているほか、「マイサポートプロファイル」でも確認できます(Apple IDでサインインが必要)。
Apple WatchからiPhoneを探す
Apple Watchを使って、iPhoneを探す方法を説明します。
Apple Watchには、「iPhoneを探す」の簡易機能が標準で組み込まれています。サウンドを再生するだけですが、近くにあるiPhoneをの置き場所がわからなくなった時、探すのに便利です。
「iPhoneを探す」は、グランス画面の一番左端にあります。
文字盤の画面を上にスワイプするとグランスが表示されるので、今度は「設定」グランスが表示されるまで右にスワイプします。
「iPhone呼出」ボタンをタップすると、1回だけ呼び出し音が再生されます。
なお、呼び出せるのはペアリングしているiPhoneに限られます。また、iPhoneがApple Watchの通信圏内(約10m)よりも離れた場所にある時は呼び出せません。