韓国旅行で詐欺冤罪の恐怖… いきなり逮捕、知らぬ間に起訴され罰金支払う (2/2ページ)

2014.01.07


「知らない間に犯罪者にさせられた」と訴える男性=大阪市【拡大】

 それから1年。昨年12月、韓国へ出張に行くと、再び入国管理局で身柄を拘束された。何と男性は詐欺罪で起訴されていて同年2月、本人に知らされぬままソウル地裁が罰金70万ウォンとの略式命令を出していたのだ。略式命令では7日間の異議申立期間が設けられているが、日本にいる男性は知る由もない。

 「もちろん検察に抗議しました。すると、『日本の住所がわからなかった(から知らせなかった)』と言うんです。パスポートに書いてあったでしょうに」と男性。「罰金を支払わないと出国させない」と言われ、結局は泣き寝入りする形で支払ったという。

 その後、起訴事実が判明した。《問題の財布には約230万ウォン(約23万円)入っていて、拾ったのは男性と一緒にいた駅員。その駅員が財布を拾ったのを見て、この男性が身ぶり手ぶりでそれは自分の物だと主張、財布をだまし取った》

 前述通り、男性は財布を拾った覚えはない。それどころか、財布が落ちていたことも、それを駅員が拾ったことすら知らないのだ。これが事実なら、こんなアバウトな捜査で検察が起訴に踏みきり、裁判所が略式命令を“被告”のあずかり知らないところで出していたという事実が恐ろしい。

 「日韓関係は微妙な時期で、私のような日本人をたたいておけば、と警察当局も点数稼ぎに走ったのかもしれません」と男性。続けて言う。

 「それよりも私の韓国での行動が逐一、防犯カメラなどで監視されていたことが怖いです」

 外務省海外邦人安全課は「(一般論として)日本でも冤罪事件が起きるので、海外でも起きないともかぎらない。有罪判決を受けたら、罪の内容によっては入国拒否やビザが発給できないという不利な状況に陥りかねない。無実なら(日本の公的機関を通じ、現地の裁判所や警察署などに)身の潔白を訴えてほしい」と話している。

 

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