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伝われ!やばそう感
当サイトでも何度か記事にしている、ドイツなど海外のボードゲーム。どの作品もデザインにセンスがあり、知的な面白さを感じさせるものだ。
私もいくつか持っているが、実際そうだと思う。下手こくと、おしゃれですらある。 そうしたものが多い中、たまに「これをゲームにするのか!」と思わされるものがある。例えばそれは、害虫がテーマのゲーム。いくつか紹介してみたい。 > 個人サイト テーマパーク4096 小さく息切れ 基本的にはおしゃれ大爆発ドイツのボードゲームというと、全般的に知的好奇心を刺激するようなセンスを感じるものが多い。中でも子供向けのゲームには、かわいらしいデザインのものが目立つ。
おとぎ話の世界が再現されたよう
例えば上の『メルヘン王国を救え!』は、怖い王様が戻ってくる前に、引き裂かれてしまった童話の本をみんなで協力して取り戻すというゲーム。
怖いけどかわいい王様
箱やボードの絵が美しく、王様や子供の木製コマも愛らしい。ゲームを進めながらプレーヤーが記憶や知恵を出し合い、みんなで童話を取り戻していくのが楽しい。
* * * ──はい、ここまで。この記事中の素敵とおしゃれはこれで終了。 ここから先は、なんだこれはの害虫ゾーン。念のために確認をしておこう。 それでは本記事の趣旨に突入しよう。
ひどい、けど楽しいまず紹介するのは『ごきぶりポーカー』。
あっさりと閾値を超えてくる名前
かっこつけさせてもらってるなー
中身のデザインはシンプルで、ゴキブリ・ハエ・カメムシといった害虫類が描かれているカードだけ。
ゲーム内容をごく簡単に言うと、ウソやハッタリをかまして害虫カードを他のプレーヤーに押しつけるというもの。嘘つきありの害虫押し付け合いなのだ。 冷静に考えるとひどい。でも、ウソをうまくついたり見破ったりする心理戦が楽しい。 ただ、嫌われ者とは言え、絵の雰囲気にはセンスも感じられる。また、押し付け合いという内容からして、害虫モチーフの意図がよくわかる。その点、次のは謎だ。 ひどい、楽しい、あと、何で?続いてはこれだ。
こちらは箱が日本語化されていない
『ごきぶりポーカー』と違い、箱はこのゲームを作った会社があるドイツの言語のまま。ただ、よく見ると他の言語の表記もある。
これならわかる、わかるけど…
これは英語だろう、「COCKROACH SALAD」。コックローチ・サラダ。これくらいの英語ならわかる。わかるけど、本当にそれでいいのか。
ババーン
説明書は日本語版も添付されていて、タイトルは予感的中の『ごきぶりサラダ』。
やばいだろ。それはないだろ。 だからまずいだろ
中身の大半は、野菜が描かれたカード。野菜の絵そのものは相変わらずセンスがあるのだが、そこにいてはいけない者がピコピコしている。
ゲーム内容をごく簡単に言うと、状況によって変わるNG野菜を言わないようにしてカードをめくっては野菜の名前を唱えるというもの。 やってみるとわかるが、短時間でNG野菜を避けて言う緊張感と混乱が楽しい。ただ、『ごきぶりポーカー』と比べて、カードに例の虫がウロウロしている意味がよくわからないのだ。 お前、コック服着る立場じゃないだろ
野菜カード以外に、NG野菜を増やすゴキブリカードも登場する。ただ、野菜カードと共通して感じるのは、ゲームのテーマからして別にゴキブリじゃなくても…という疑問。押し付け合いといった大義名分がない。
『ごきぶりサラダ』ってタイトルは、日本人的にはシンプルで強烈。ドイツの人って日本人と違い、別に本気でゴキブリ嫌ってないんだろうか。
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