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裁量労働の男性は過労死 労災認定「極めて異例」 未明起床のアナリスト
あらかじめ一定の時間を働いたとみなし給料を支払う「裁量労働制」で働き、心疾患で亡くなった市場アナリストの男性=当時(47)=について、三田労働基準監督署(東京)が過労死として労災認定したことが12日、遺族側の代理人弁護士への取材で分かった。弁護士によると、裁量労働制で働く人が過労死認定されるのは極めて異例。
遺族側代理人の弁護士によると、男性は市場情報の提供会社に勤務。未明に起床して顧客にリポートを送り、夕方退社する生活だった。平成25年7月に倒れ、心室細動で亡くなった。男性は残業を月40時間とされ、会社側は正確な労働時間を把握していなかった。
遺族側は発症前1カ月の残業を133時間、発症前2~6カ月の平均を108時間と見積もり、過労死の労災認定基準を超えていたと判断。26年8月に申請し27年3月に認定された。