2015年06月08日

【2015/5/29】再稼働反対!首相官邸前抗議

2015年5月29日(金)に行われた再稼働反対!首相官邸前抗議 のレポートをお届けします!
いつもすばらしいレポートを届けて下さるスタッフの方が2ヶ月間お休みをされるため、こちらのブログもしばらくお休みしますが、首相官邸前抗議はもちろん続いています!

次回の再稼働反対!首相官邸前抗議は6月12日(金)です!
詳細はこちら

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コーン.jpg

5月最後の金曜日は、雨の予報でした。

うわ〜、今日は久しぶりのずぶ濡れ抗議かなあ…。

実は、点滴イエーイ!からやっと復活した私ですが、6月・7月は、私事の事情でキンカン(再稼働反対!首相官邸前抗議)に来れなくなってしまうのです…(>_<)

(※またまた、点滴イエーイ!ではありません)

8月になったら、また普通通りキンカンに通えるのですが、一応、今日がお休み前の最後のキンカン。
それが雨だなんて〜〜〜

(よっぽど普段の行いが……)

たった2ヶ月でも来れないとなると、何となく特別な感じがしてしまう、いつもの抗議…。

何となく今日は写真を撮りたくなり、このダサいガラケーでバシバシ撮ることに…

昼から既に雨がシトシト降っていた東京。夕方、一度は止んだものの、今にも降りだしそうな空です。

抗議開始前、グミ坂の塀に腰掛けているおじさん、ひさしぶりに来たスタッフさんに「おう!ひさしぶり!」と声を掛けています。
「あ、こんにちは〜。お久しぶりです〜」
「しばらく見なかったよな!あんた見ると夏って気がするんだよなぁ〜(笑)」
「え〜!何でですかぁ?(笑)」
ほのぼのとした会話が交わされるグミ坂。

18時半になりました。雨は今のところ大丈夫です!抗議が始まりました〜。

ダラックマ.jpg

いつものダラクさんの安定したコールで始まった151回目の金曜官邸前抗議!

先頭ブースには台湾の反原発グループから贈られた旗が、毎週毎週掲げられています。海を越えて、国境を越えて、反原発の動きは、今、世界中に広がっているのです。もう原発なんて、時代遅れなんです!

台湾の旗 (1).jpg

先頭ブースの目の前に、金髪の外国人の方々が興味津々な様子で集まって来ました。皆さんしきりに、コーラーやドラム隊の様子を写真や動画におさめています。

今日は2人のドラム隊。それにミサオ・レッドウルフさんが加わっています。

先頭ブース.jpg

コーラーは充実している今日の官邸前!ダラクさん、ミサオ・レッドウルフさん、スタッフのKさん、Nさん、OさんにMちゃん!
最近、仲良しのMちゃんが、官邸前コーラーデビューしました!いつも可愛いヒラヒラワンピで登場し、私に「コノヤロー」と意味不明なこと言われてるMちゃん(^^;小柄なMちゃんからは想像出来ない力強いコールです!「何かさあ、いくつか言葉を用意してたんだけどさあ、首相官邸見てたらイライラしてきて忘れちゃったんだよねえ〜!」そんなことを以前言ってました。分かるわ…。

コールも人それぞれに特徴があって面白いです!それぞれがそれぞれの思いを声に乗せて叫んでる。官邸前では目の前の首相官邸に向かって…。国会前では目の前の国会議事堂に向かって…。

川口さん.jpg

日が暮れて来ました。日が沈むと共に増えていく参加者。

日暮れと共に増える参加者.jpg

…と、ポツポツと雨が降ってきました!ゲゲーッ!!
本降りとまではいかないけど、だんだん強くなっていく雨粒。。。

抗議の列には一斉に傘の花が咲き始めます。ガサガサと用意してきたカッパを着る方々も。

ふと隣を見ると、どっかの取材のカメラマンさんが、固定されたカメラを急いでサランラップでおおっていました。

カメラにサランラップ (1).jpg

ギリギリこの位では、まだカッパを着ずにコールを続けるスタッフさん!

ナワさん.jpg

ちょっと国会の方へも行こうとグミ坂を歩き始めます。サラサラと降り続ける雨の中、人はどんどん増えていきます。

「大丈夫!やむよ、やむ!」
いつも先頭集団にいるお洒落で華やかな女の人が、空を仰ぐようにして明るく叫んでいました。

国会エリアへ向かう途中、キヨシローエリアを通り過ぎようとした時、前から来たご婦人二人が「わぁっ!キヨシローだわ!」と、嬉しそうに叫んでいます。

キヨシロー.jpg

いったん止んだ雨が、またサラサラと降ってきました。
「降ってきましたねえ〜」
「もうちょっと我慢してくれないかなあ〜ハハハ」
参加者さん同士で、笑顔で話しています。

傘もささずにコールしているワイシャツ姿のサラリーマンの男性。その後ろで、笑顔で急いでカッパを着ているご婦人2人。

国会エリアのドラム隊の人達もカッパを着て、でもずぶ濡れになりながら太鼓を叩いています。

官邸前へ戻る途中、誰もいない塀に手作りの看板が立て掛けてありました。

立て掛けてあったプラカード.jpg

財務省の交差点まで戻って来ました。
雨はまだ降り続いてます。
信号待ちをしている私の目の前に、抗議を終えて帰路についた、お洒落なオジサマが立っていました。なんと、傘がピンク色〜!

ピンクの傘のおじさん.jpg

官邸前では最終コールが始まっていました。

ラストあと10分か15分位の時だったでしょうか…。
目の前の官邸前の道路で軽い接触事故(?)があったらしく、パトカーや救急車がワーワーサイレンを鳴らして集まって来ました。救急車のサイレンが聴こえてきた時、先頭ブースに反原連の方々が集まり即座に、いったんコールを止めました。
反原連のダラクさんが「えー、救急車が来ておりますので…」と状況をマイクで説明します。しんと静まる参加者の方々。目の前にはパトカーやら救急車やら消防車まで止まっています。終わりそうにありません。

「えー…ちょっと早いですが、これで今日の抗議は終わりにします。皆さん、雨の中お疲れ様でした。」
ダラクさんのアナウンスと共に、状況を考慮してちょっと早めに雨の中の官邸前抗議は終わりました。

後片付けをしながらMちゃんからちょっと興味深い話を聞きました。Mちゃんはドイツ語の講師をしているのですが、今日はその生徒さんを連れて来ていたそうなのです。前から金曜官邸前抗議に興味を示していた子らしく今日は思いきって参加してみることに!
「へえ〜!何て言ってた?」
「想像していたのと違って、みんな静かに抗議してて驚いてたみたいよ(笑)」
「わはは、なるほど!(笑)」
「私はスタッフしなきゃいけなかったから、まず国会エリアに連れてって後は自分で回れって置いてきちゃった。でも何か…アイツはまた来るだろうな…、うん、そんな感じがする(笑)」
Mちゃんは『先生』っぽい表情で、ちょっと嬉しそうに話してくれました。

そういえば…この話を聞いて、最近、キンカンの事で2つ嬉しいことがあったのを思い出しました。

文京区の白山にあるカフェに、所用で訪れた時のことです。美味しい紅茶を飲みながら、店主の30代位の男性と話をしていた時に、ひょんな事から金曜官邸前抗議の話が出ました。
「金曜の…あの抗議に行ってるんですね」
と言われたので、その人の勝手な感じとしては、市民運動には興味ない、若しくは、ひくわ〜…的な印象があったので、
「あ、はぁ…もう震災以来、ずっと原発反対訴えてんですけどね…」
と、若干こっちが引きぎみに言ったら、
「僕は、金曜はココ(お店)があるし、土日もほとんど休みが無いんですが、たまに金曜夜が休みになったり、土日に時間が出来たりした時は、金曜官邸前なんかの抗議に行ってます。あ、いや、ホントまだ数える程ですけどね(笑)」
とサラッと…。
「ええっ!マジっすか!それは嬉しいです!うわあ〜何か勇気づけられました!」
と叫んだら、
「普通のこと…ですよね。特別変わった人達が原発反対を叫んでるってわけじゃないんですよね。僕らみたいな普通の人達がそういうことを訴えているわけで…。もっとこういう話が普通にどんどん出来ればいいのにって思いますよ。」
店主さんはニコニコしながら穏やかにそう言いました。
ああ、見えないところでも、こういう人達がまだまだたくさん居るに違いない…。何かとても、励まされたような…そんな気持ちになりました。

それと…

先日、埼玉で安倍政権に対しての抗議集会&デモがありました。浦和に住む知人が「時間が取れたので参加してきた」と電話をかけてきてくれました。すごい人数が集まったそうで、その時隣り合わせになった男性とちょっと話した際に、私が金曜官邸前抗議のスタッフをやってるという事を言ったそうです。すると…
「ああ!!もうね、金曜の、あの抗議にはどれだけ感謝してるか!あの抗議を続けて下さってる方々、参加している皆さんにありがとうと言いたい!あの抗議が続いてるという事に、どれだけ励まされ…支えられているか…。本当に感謝しているんです。ありがとうと伝えてください。」
男性は真剣な顔で、そう言っていたそうです。

無我夢中で続けてきて、時には何の為にやっているんだか分からなくなったり、疲れて投げ出したくなったり…そうしながらも、必死で続けてきた金曜日の夜。

私達の知らない、見えないところで、ココは大きな力になっているようです。

やってきたことは何一つ無駄ではないんですよね、本当に…。

さて、これから梅雨に入り、そのあとは暑い暑い夏がやって来ます。
また8月にお会いするまで、皆さまどうか体に気をつけて下さいね。皆さんの頑張っている姿を胸に、わたしも頑張ります!

抗議は続いていきます…

また、来週も…!!


『そのあと』谷川俊太郎

そのあとがある
大切なひとを失ったあと
もうあとはないと思ったあと
すべて終わったと知ったあとにも
終わらないそのあとがある
そのあとは一筋に
霧の中へ消えている
そのあとは限りなく
青くひろがっている
そのあとがある
世界に
そして
ひとりひとりの心に

官邸前 (1).jpg
posted by nonukeaction at 07:16| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年06月02日

【2015/5/22】再稼働反対!首相官邸前抗議

2015年5月22日(金)に行われた再稼働反対!首相官邸前抗議 のレポートをお届けします!
2012年3月から始まった行動はこの日で150回目。

次回の再稼働反対!首相官邸前抗議は6月5日(金)です!
詳細はこちら

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木.jpg
150回目でした。

2012年の3月に大飯原発が再稼働してしまうというんで、始まった首相官邸前抗議。
最初は僅か何十人単位でスタートした抗議は、世の流れにも後押しされ、回を重ねるごとにどんどん人数が増えてゆき、ピーク時は推定20万人の人達で溢れかえりました。

その後、人数は緩やかに減少していきましたが、抗議は決して途絶えることなく続き、今日で150回目を数えることになったのです。

ピーク時に比べて人数は減ったといっても、毎週1000人以上集まり続けて3年以上途絶えることなく続いている抗議なんて聞いたことないよ。

もう何というかなぁ…。すっかり定着しましたって感じだよね。

こんだけ毎回繰り返し繰り返し続いてるから、別に取り立てて目新しいこともなく、凄い感動的なことが毎回あるわけでもなく…。
それなのに人は途絶えず、地味に地味〜に続けられているのです。

ホンッと感心するよ…。この根性。

来なくなった人もいます。ずっと続けている人、新しく参加してる人、また戻ってきた人。

意見が合わなくなったり、ケンカしたり、そんなこともありながらも、とにかくとにかく…続いているのです。

もう、奇跡だよね。

国会議事堂前駅に降りていつもの様にグミ坂に出ると、あれ…?地下足袋さんだ!(2014/5/16の記事参照)何か久しぶりな感じの地下足袋さん!
「久しぶり〜だよね!?」
「そーなの!1ヶ月位休んでたんだよ!あたし」
「マジで?私も4月はぶっ倒れてたんだよ。どうしたの?」
「いや〜何かさあ、原因不明の蕁麻疹が全身に出来て、違う生き物みたいになってたんだよねぇ〜」
(違う生き物になってたのか…)
「何か変なもんでも食ったのか?」
「いや〜それが分からないんだよねぇ。…アベの呪いかも。」
「あ…それだ!ひえ〜」
今は復活して、いつもの元気な地下足袋さん。長期戦の疲れもあるんだよね…。お大事にね!

グミ坂を下りて行くと、反対側の舗道へと、袈裟姿のお坊さん2人が横断歩道を渡っていました。1人は杖をついていて、ゆっくりした足取りで歩道を横断していました。その後ろから若い警官が、慣れない様子で戸惑いながらも、車が来ないか…周りをキョロキョロ見渡し、不器用に手を広げながらついて行ってます。お坊さん2人が無事向こう側に渡りきると、警察官の男の子は、また急いでグミ坂に走って戻って行きました。

今日もヘルシーで美味しい食べ物が並ぶゲリラカフェ。最近また、おニューなメニューも開発され、相変わらずの充実したラインナップ!
私がいつもの様にワイワイ話ながらゲリラカフェで物色していると、背後で、
「ここは…どんな場所なんですか…?」
と声がしました。
振り返ると、自転車のメットをかぶった若い男の子が、ニコニコした顔で立っています。ゲリラカフェの方が
「あ、ここは飲み物や食べ物を提供してる場所なんですよ〜」
と説明すると
「へえ〜」
興味津々な表情で覗きこんできます。
「マジで激ウマだよ!ここの!!」
…と、聞かれてもないのに突然説明し始める私。(しかもため口)
「えっ、そうなんすか?俺、すげえ腹減ってんだよな…」
「んじゃ、是非是非!体に優しくてチョー美味いんだから!…あ、あたしサクラじゃないからね。」
笑いだす男の子とゲリラカフェのお二人…。
「自転車隊の人?」
「え…?あ、いや違います。いつも仕事でココを自転車で通過してて…。皆さんの姿見てて…。ココは何か食べたりしてるから何だろうって…(笑)」
「え〜!そうなんだ〜!わあ、立ち寄ってくれてありがとう!」
「いえいえ、とんでもない!」
男の子はまず、飲み物をもらってゴクゴク飲み干し、タルトやおにぎりを楽しそうに選んでいました。
それ以上の事は聞きませんでしたが、いつもココを自転車で通過しながらみんなの姿を見ていた彼が、自転車を止めてゲリラカフェに立ち寄ってくれた。もうそれだけで十分でした。何だかとても、嬉しかったのです。

官邸前エリアの先頭集団にいると、地下鉄乗り場へ向かうサラリーマンやOLさん達が、コールしている私たちのそばを何人も急ぎ足で通り過ぎて行きます。
片手や両手で耳を覆いながら通り過ぎて行く人や、あからさまに迷惑そうな顔をして行く人も沢山います。もうそんな姿にも慣れたけど、時々ふと…悲しくなる時もあるのです。
別に私たちは特別な人種じゃない。あんたらと同じ、単なる普通の人達なんだけど…って。

だからこそ、自転車の彼がゲリラカフェに立ち寄ってくれた事は、何かちょっとホッと安心するような…そんな優しい…嬉しい出来事だったのです。

国会前エリアに着きました。
白いワイシャツ姿の若いサラリーマンの男性が、塀に座って聞こえてくるスピーチを聞いていました。その前では、少し年配の男性が腕を組んで仁王立ちして立っています。
お揃いの『再稼働反対』のプラカードを持って座ってる人達。
帽子を深くかぶった女性はプラカードを抱えるようにして立っています。
ステージの近くでは、学生っぽい若い男の子が、じっとコーラーを見つめて立っていました。コールはせず、黙ったまま、何とも言えない表情で…。
ステージの後ろ側にあたる場所の塀には、『NO NUKES』と書かれた紙を胸に、女性2人が国会の方を向いて座っています。この場所には、毎週必ず誰かがプラカードを胸に国会の方を向いて座っているのです。

官邸前へ戻るため舗道を歩いていると、国会議事堂を挟んだ向こう側の官邸前エリアのコールが聞こえてきました。
国会前と官邸前、挟み撃ちでみんなの声が響きわたります。

8時になりました。今日もサッと抗議は終了します。

片付けをしながら、反原連のスタッフさんが話していました。
「150回かぁ。100回目から150回まではあっという間だったなあ…」
「えっ!?俺は長かったよ!つか、150回もやるとは思わなかったよ…(笑)」

150回。

あきらめずに、くじけずに、今日を迎えました。

150がどうとかではないけれど、やはり、数字はひとつの区切りになります。

フッと息を吐き、また気持ちを新たにし、進み始めるのです…。

長い長い闘い…

頑張るぞ…!

んじゃ、また来週〜!

ソーラーランタン.jpg
posted by nonukeaction at 06:58| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年05月12日

【2015/5/1】再稼働反対!首相官邸前抗議

2015/5/1に行われた再稼働反対!首相官邸前抗議 のレポートをお届けします!
次回の再稼働反対!首相官邸前抗議は5月15日(金)です!
詳細はこちら

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キンカングミ坂.jpg

皆さま、大変ご無沙汰しております…。

3.08NO NUKES DAYのレポートを書き上げた後、3.22安倍政権NO!大行動のレポートを書いてる最中にブッ倒れ、人生初の点滴治療をしちゃってましたっっ!

「うおっ…これが噂の点滴チューブというもんか。すげえ…」と、初体験に何気にワクワクして、看護婦さんの目を盗んで写真撮ったりしている間に…

官邸前抗議は4年目に突入しました。

桜の花は満開を迎え、世の中をピンク色に染め、そして散ってゆきました。

血液検査の為に、ベットで血を抜いてる時に、高浜原発3・4号機の再稼働差止めを認める判決が下りました!看護婦さんの目を盗んでツイッターで判決を確認し「うおっしゃー!!!」と小さくガッツポーズをしました。
しかしながら、川内原発の再稼働差止めは認められず…。くうぅぅぅ………。

そして、桜が散っていくのと一緒に私も回復し…(普通、桜が咲くのと同時に元気になるって感じですけど、わたしゃ桜が散るのと同時に元気になりましたよ(^^;桜の花が散りながら悪いものも浄化してくれたのでしょうかね)新芽の息吹きと共にフツフツとエネルギーがみなぎってきました!

という事で…
約1ヶ月、本気の病人生活で全く行けなかった金曜官邸前抗議。5月1日の今日からまた復活です!イエ〜イ♪

考えてみれば1ヶ月も休んだことは今までなかったので、たった1ヶ月とはいえ何かスゲー久しぶり感…。ちょっと新鮮な気持ちで官邸前へと向かいました。

今日は18時半前に到着。スタッフさん達が忙しく準備をしている中、グミ坂はもう続々と人が集まっています。
1ヶ月前はまだまだ寒くて厚手の上着が手放せなかったのに、もう皆さんすっかり春の装い。

今日はMちゃんが来るまでグミ坂の4番出口前に立つことに。Mちゃんも金曜の仕事のシフトが変わったせいでなかなか来れず、今日は『チーム久しぶり』が4番出口担当となりました(^^;

18時半、抗議が始まりました。
いつもの原発反対のコールがグミ坂に響き渡ります。

何だか急に胸がキューンとつまる感じ…。
自分が寝込んで点滴の写真とか撮ってる間も、ここでは変わらず、寂々と抗議が続けられてきたんだよね。

たった1ヶ月ですが、変わらず続いていることに何とも言えない感動を覚えます。
常連さん、久しぶりの人、そして今日が初めての人もいるかもしれません。

階段を上がりグミ坂に出た背広姿のサラリーマンの男性。鞄からB5サイズの『再稼働絶対反対!』と手書きで書かれた紙を出し、グミ坂を前の方に歩いて行きました。

次に上がってきた年配の男性。スタッフ腕章をした私を見ると一礼して歩いて行きます。

ペパーミントグリーンのカーディガンを着た女性が財務省交差点の方からグミ坂を上ってきます。すると今度はペパーミントグリーンのスカーフをした女性が階段を上がってグミ坂に出てきました!
いいなあ、ペパーミントグリーン…。この時期にぴったり!あたしも欲しいぃぃぃ〜〜〜(って、確か去年も同じような事叫んでた気がするぞ…(-_-))

リュックに小さなNO NUKESのカードを付けてる女性が私の前を横切って行きます。

ふと、『3.22安倍政権NO!大行動』の時に、野音で見た男性を思い出しました。福島の二本松市から来たという男性。その人が背負っていたリュックには3.11以降、数々のデモに参加してきた軌跡が日めくりカレンダーの様になって張り付けてありました。デモに参加した日付と名前を書いてどんどん紙を上から重ねていってるのです。その数、相当な数…。「怒りのひとことでやってるんですよ!あちこちのデモに行ってるんです!」悲痛な表情で、男性はそう言っていました。

…と、グミ坂後方から、コールに合わせて女性の叫ぶ様な声が聴こえてきます。
見ると、小柄な女性が1人、前方に向かって全身から声を絞り出す様にして叫んでいます。コールしている…というより、訴えてる!という感じ…。
(あ、バックにペパーミントグリーンのスカーフを巻いてる)
彼女はペットボトルを握りしめ、目をつむりながら、官邸に向かって必死に叫び続けていました。

地下鉄の階段を上がってMちゃんが現れました。
「久しぶり〜!」
「大丈夫〜!?」
今日はヒラヒラしたワンピース姿のMちゃん。コノヤロー…(何がだよ)
ヒラヒラワンピースのMちゃんと交代し、私は久しぶりの国会方面へも行ってみることに!

グミ坂の降り、財務省交差点を渡っていると、前から反原連のHさんが歩いてきます。私が手を振って駆け寄ると
「やだ〜!大丈夫なの!?無理しないでね!ホント、無理しちゃダメだよ!!」
「大丈夫、大丈夫〜!もうホント、すみませんでした〜」
(って、横断歩道のど真ん中で熱い抱擁してたら車にひかれそうになりました)

国会前へと続く舗道にはいつもと変わらない人達が並んでいました!寄せ書き集めの人達、太鼓の方々、文字起こしのお兄さん、キヨシローの人達、キャンドルエリア、ゲリラカフェ。

国会前ステージの周りには連休前(もしくは既に連休中)だと言うのにたくさんの人達が抗議の列を作っています!
目の前の男性は、ジーンズのポケットに手を突っ込んで恥ずかしそうに声をあげています。腕組みをしたまま、黙ってじっと立っている若い男性。一生懸命ノートにメモをしている背広姿の男性。

あ!私の目の前を、またまたペパーミントグリーンのパーカーを着た女性が通りすぎて行きました!(これはいよいよペパーミントグリーンを買いに行かなくてはだぞ)

国会ステージの反対側の塀に、NO NUKESと書かれたプラカードを持って座ってるご婦人がいます。目の前の国会議事堂へ、プラカードを掲げて座っています。

ああ…
たった1ヶ月でも休んでると、この抗議が寂々と粘り強く続いていることに改めて感動します。続ける…って本当に大変なことだもの。根性入ってなきゃ続かないよ。

大変なのはみんな同じなのに、勝手に体調崩してブッ倒れていた私に、お見舞いや労いの言葉をかけてくれるスタッフや参加者の皆さん…。

一人のスタッフさんが
「うわあ〜大丈夫ですか?」
と笑顔で近づいて来ました。
「すんません本当に…。みんなの方が大変なのにさ…。」
「いやいや、無理しないで下さいね!頑張り過ぎたんですよ〜!」
(全く頑張ってません)「いや〜、何か勝手に睡眠時間とらない生活してたからなの。要因は睡眠不足!ま、自業自得なのよね、バチが当たったんだよ〜。ワハハハ」
「そんな…バチが当たったなんて言わないで下さい。良いことしてるんだから…バチが当たるはずないですよ。お休みを与えてくれたんですよ。」

優しい言葉に何だか涙が出そうになりました。

こんな人達と共に声をあげているから…続いてるんだよね、官邸前抗議。

体調管理しっかりして、また頑張らないとなあ〜。あ、そうだ…私はゾンビみたいになって150歳くらいまで生きるんだった!!そうだったそうだった…(2013/10/25のブログ参照)

あるミュージシャンがこんな言葉を言ってました。
『なにごとも簡単な方法はないね。成果ばかり期待するより、続ける意思だな…。生きることは全部手作業なり。』

本当に…

んじゃ、また来週〜!

(ペパーミントグリーン買いに行こう〜♪)

キャンドル.jpg
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2015年03月31日

【2015/3/8】NO NUKES DAY 反原発★統一行動 〜福島を忘れるな!再稼働を許すな!〜 (後編)

2015/3/8 0308 NO NUKES DAY 反原発★統一行動 〜福島を忘れるな!再稼働を許すな!〜
のレポート後編をお届けします!
前編はこちらです!

次回の再稼働反対!首相官邸前抗議は4月3日(金)です!
詳細はこちら

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デモを待つ人々.jpg

反原連のスタッフさん達が、トラメガ片手に「4列でお願いしまーす!」と呼び掛けながら、行ったり来たり、走り回っています。

あ…。気がつくと、もう雨はすっかりやんでいました!
良かったっ。デモ出発前にやんでくれて!

大抗議やデモの際に必ずドラム隊として駆け付けてくれるOさんとすれ違いました。
「お疲れ様!雨やんで良かったね!」
と、声を掛けてくれるOさん。ホント…みんな心配してんだよね〜、天気のこと。

あ!Gちゃん達だ!いつもの面々が、そこかしこに見えます。2011年以降、ずっとずっと頑張ってきた人達です。
そして、今日初めてデモに参加するという人達も、まだまだたくさんいらっしゃるのです

雨は上がりましたが、まだまだどんよりした曇り空の下、いよいよデモ隊が出発し始めました!

デモ隊先頭.jpg

私は、デモのゴール地点となる永田町の自民党本部脇に移動する為、デモ隊出発と同時に反対側の舗道を歩き始めました。いつも金曜官邸前抗議に向かう道を小走りに歩いて行くと、霞ヶ関の地下鉄出口からNO NUKESのバッヂを付けた人や、プラカードを持った人達が次々に出てきて、国会議事堂の方へ向かって歩き出しました。日比谷野音の集会やデモには参加せず、直接、官邸前抗議&国会包囲へ向かう方々です。
野音の集会にだけ出て帰られる人達、デモだけ参加する人達、抗議から参加する人達。トータルで参加する人達…。みな、それぞれです。

ゆっくり進んで行くデモ隊を先回りする様に、急ぎ足で永田町へ向かうわたし。交差点ごとに、デモ隊が通過する際の交通整理要員として、何人かの警官が立っています。
警察官にとっては『仕事』ではありますが、こうして色んな人達の力が繋がって、こうした抗議やデモが実現されているのは事実です。

何となくそんなことを考えながら、「お疲れ様で〜す」と警官に挨拶をして交差点を渡り、いつもの国会正面前へと続く舗道に来ました。
交差点を渡ったいつもの場所に反原連の本部が出来ていました。

まだまだ人はまばらなものの、もう既に何人かの参加者の方々がパラパラと来はじめています。

空を見上げると、まだどんよりと重たい雲…。どうかもう、降りません様に!

遠くから聴こえて来るデモ隊のコールを聴きながら国会の正面へ辿り着くと、スタッフのUさん達が抗議の為のステージ造りにバタバタと忙しく動き回っていました。

そこを通りすぎ、国会議事堂の目の前の交差点を渡り、そのまま、また真っ直ぐ歩き始めた時、ふと…眼の端に、鮮やかなピンク色の何かが映りました。
あれ?と思って振り返ると、右手の公園の中に、たった一本だけ、可愛らしいピンク色の花を満開に咲かしている樹があるではありませんか。
思わず引き返し、呼ばれる様に公園の中に入って行きました。

桃?.jpg

桃…でしょうか?

その大きな樹は、枝中に溢れんばかりの優しいピンク色の花を抱え、鈍い灰色の空を覆い隠すかの様に立っていました。

そこだけ…まるで春が来ているかの様に、優しく柔らかい空気が漂っていました。

ほんの少し緊張の糸がゆるみ、暫し、そのピンク色を抱えた樹の下で、ハアァァァ〜とリラックス…

束の間の安息なり…

おっと、デモ隊が到着してしまう〜。永田町へ急がなくちゃ!

永田町自民党本部脇の交差点では、向かい側の舗道で、デモ隊を迎える車とスタッフさん達が準備OKでデモ隊のゴールを待ち受けていました。私は自民党側の脇の窪地に待機!荷物を地面におろし、ふと空を見上げると…

空.jpg
重たい雲が切れて太陽が顔を覗かせています!おお〜やっと晴れてきた〜〜〜!!!

と、デモ隊のコールが聴こえて来ました!来た来た〜!

デモ隊.jpg

第一悌団には請願書を読み上げたスタッフのMさん達がいます。初の請願書読み上げのMさん。集合してからずっと…暇さえあれば音読練習してました(^^;いや、そりゃそうだよな…緊張するわな〜。

第一悌団がゴールし、交差点を渡って、そのまま永田町駅への帰路へ着く人と、国会包囲の大抗議に向かう人とに分かれます。が、ほぼ9割近くが国会包囲へ…。

国会包囲へと向かい始める人達を「お疲れ様で〜す、ご苦労様です」と迎える私。こうしてこの場所でデモ隊を迎えるのも、これで何度目でしょうか。お疲れ様ですと言う私に、「お疲れさん」「ご苦労様」「いつもありがとう」と声を掛けて下さる皆さん。若しくは、何も言わずニコニコと頭を下げる方々。これも、すっかり恒例となったやりとりです。

こうした…ささやかな、とてもささやかなやりとりが、実はこういう抗議を支え続けてきている様な気がするよ…。

ミモザの花を持っている女性がゴールしてきました。そういえば、今日は何人ものミモザの花を持つ人を見かけました。
「ミモザ…綺麗ですねえ〜」
と、声を掛けると、
「ええ、ホントにねぇ!何かね…福島の支援の方々なのかしら…?たくさん配っていたのよ〜。」
「あ!そうなんだ!」
「今日は『ミモザの日』らしいわよ!」
なんと、3月8日は国際女性デーであり、イタリアではミモザの日と呼ばれ、男性が女性にミモザの花を贈る日らしいのです。

※誰かわたしにミモザの花ください

さて…!
今日は、野音の集会に出た方々が請願デモには参加しない流れのせいもあって、デモ隊の悌団はいつもよりはマシ…いや、程よい感じ(笑)。いつもは永遠に続く終わらない行列って感じで泣きそうになって来るので…(^^;
なので全悌団がゴールし終わり、国会包囲の人数はどうなんだろうとちょっと心配に思いながら、休む間もなく国会周辺に向かって歩き出しました。

最初の角を曲がり、国会図書館前に近づいて来ると…。
「え?ここから??」
既にたくさんの人達が舗道に並んでいます。

ビックリ!

国会正面に近づくにつれ、どんどん人もギュウギュウになっていってます。

うっわあ〜〜

国会議事堂の真正面から桜田門方面の舗道にも人がズラリ!久しぶりに桜田門方面まで公園に沿って長〜い行列が出来ています!

スゴい!久しぶりに見たわ!この長い列!

この時、官邸前エリアもまだ抗議中だったと思うので、トータル的にはかなりの人数だったと思います。

財務省交差点に向かって歩いていると、車道を『国会包囲完了』と書いた紙を下げた自転車が走って行きました。

おおっ!

にしても、凄い人!それでも何の混乱もなく、整然と並び声をあげる参加者の方々。

若い女の子が『安全な所に避難させて』という紙を掲げて立っています。
何だか可愛らしいプラカードを掲げている老夫婦もいます。よく見ると、キティちゃんのハンカチで作ったプラカード!
ベビーカーをおした若い夫婦がやって来ました。赤ちゃんを抱いたパパ。立ち並ぶ参加者の方々が、抱っこされてる赤ちゃんをニコニコしながら見ています。
今日は子供連れの人達もたくさん来ています。大学生のグループの様な子達もいます。

小さな女の子を連れた一人の若いお母さんが、じっとプラカードを頭の前に掲げて立っています。その姿から漂う真摯な祈りの様な空気…。

ママとプラカード.jpg

そうなんだよね。
もう…抗議というより祈りに近い人だっているかもしれないよね。『願い』じゃなくて『祈り』…。

たくさんの人達の抗議と祈りが集まった『3.08 NO NUKES DAY』。今回も無事終了しました。

今回初めてNO NUKES DAYに参加したというご婦人2人がおっしゃってました。

野音の集会で、最後にみんなでブラカードを掲げ、声を合わせて「NO NUKES!!!」と叫んだ時…。
普段出さない様な大きな声でNO NUKES!と叫んだ事で、まるで、自分に対して…改めて誓いを立てたような気持ちになり、それが会場のみんなと一斉に叫んだ事でみんなと1つに繋がった気がして何だかパワーを貰えたと…。

まだまだやれます、私たちは。

疲れて倒れそうになっても、周りにはたくさんの同じ思いの人達がいるということを忘れないで。

『この人生には、解決策などないんだ。あるのはただ、前進してゆく力だけだ。その力を創造しなければならない。』サン・テグジュペリ【夜間飛行】

前進していくのみ、です。未来は前にある。

原発のない未来を掴み取りましょう、必ず…。

NO NUKES DAY!
皆さん、お疲れ様でした〜!!

白い花.jpg

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2015年03月24日

【2015/3/8】NO NUKES DAY 反原発★統一行動 〜福島を忘れるな!再稼働を許すな!〜

2015/3/8 0308 NO NUKES DAY 反原発★統一行動 〜福島を忘れるな!再稼働を許すな!〜
のレポートをお届けします!

次回の再稼働反対!首相官邸前抗議は3月27日(金)です!
詳細はこちら

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早咲きの桜.jpg

気がつけば桜の季節となりました〜

3月は2つの大抗議を打ち立てた、怒涛の月でした!

反原連コアの方々は、あまりのハードスケジュールに、マジで倒れる寸前…。表面的にはなかなか分かりにくいのですが、年明け前から2大抗議の企画運営に走り回り、年が明けてからは、睡眠時間を削っての準備となりました。

まさに嵐の様な3月…。

遅くなりましたが、『3.08 NO NUKES DAY』と『3.22 安倍政権NO!大行動』のレポートです!

〜*〜*〜*〜*〜

3月8日は、すっかり恒例となった『NO NUKES DAY』でした!

毎年毎年、しぶとく声を上げ続ける私達。今年ももちろんやりますよ!原発反対!福島を忘れるな!NO NUKES DAY!イエ〜イ!

野音舞台.jpg

…って、雨なんですわ。(一気にトーンダウンかよっ)

天気予報の雨マークは消えず、今日は朝からあいにくの雨っ。クッソ〜、大事なこの日くらい晴れてくれよー!でも、予報では午後からやむって言ってるし…。うお〜と唸りながら日比谷公園へと向かいました〜。

私はスタッフ集合の11時に到着。反原連の方々はもっと早くから来ていてアレコレ準備をしてくれています。

止まない雨…。そして寒い。

さすがに雨が降っていると、人の出足も鈍ります。いつもは早い時間から日比谷野音周辺には人が溢れているのに、今日はやや、落ち着いてる雰囲気。
まあ、それでも、傘をさした参加者の方々が、ここあそこに集まり初めていました。

集合場所の西幸門へ行くと、スタッフさん達が臨時の雨避けテントを組み立てていました。ホントに雨だといろいろいろいろ大変なのです…。

雨が降るなか、いつものトランシーバーや(今回は私は持ちません!)、腕章、カンパ袋などを配布し、1日の流れを確認して、先ずはお昼ご飯です!これから夜近くまで、体力はもちろん、精神的にも張りつめた時間が続くので、しっかり食べておかないと!(>_<)

つーか、雨がやまない…

スタッフのMちゃんが「昼から雨やむって言ってたからさー、その言葉を信じて傘もカッパも持って来なかったんだよ、わたし!」と、借り物のレインコートを着ながら誇らしげに言っています(-_-)
ザーザー降りではないにせよ、サラサラと弱い雨が降り続いている日比谷。ああ…。

しかしスタッフさん達は、何だかみんな明るいなぁ。2011年以降、悪天候の中の抗議やデモを何度もくぐり抜けてきたみんな。もう、多少の事ではビクともしない様になっちゃったよね…(笑)
「いつだったっけ〜?あの、途中から本降りの雨になっちゃったやつ?」
「ああ、あったね〜。もう、みんなずぶ濡れでさあ〜」
「あたしなんか前髪から滴がボタポタ落ちてきてたよー」
「あと、すんげぇ風吹いて急激に気温が下がってった時もあったよね?」
「あったあった!呪いの様に曇ってきて風がビュービュー吹いてきてさ!」
「そうそう!砂ぼこりだらけになっちゃったんだよねぇ〜」
みんな、昔話をするほどの余裕〜。
んでもって、お弁当を食べるのも大きな椰子の木の下!カッパを着たまま、ワイワイげらげら笑いながら、ぱくぱく食べています。

ヤシの木の下で.jpg

お弁当食べるみんな.jpg

いやはや、たくましい…さすがだ。

ま、こんだけ根性入ってなきゃ続けてこれないよな…ホントに。

あっという間にお昼をたいらげ、全然やんでくれない雨の中、ぼちぼち野音周辺へと向かいました。

こんな天気でも人は続々と集まって来ています。いつもはデモや抗議に参加出来なくても、年に一度の3月のこの大抗議にだけは参加するという人も多いのです。
カンパ袋とフライヤーを持ちながら、野音周辺を廻ります。デモ出発前、そして野音集会中は、これから始まる大抗議に向けて独特な雰囲気。木々に覆われている公園では、弱い雨ならさほど気にならず居ることが出来ます。
スタッフさんが配っている今日1日のスケジュールが載っているフライヤーはどんどんはけていきます。今回から、片面がスケジュール&地図になっていて、片面はブラカードになっているという、1枚で2度おいしいデザイン!大人気でどんどんなくなっていきます。

ベンチや手すりに腰掛けてフライヤーを見る人、デモ前の腹ごしらえをする人、知り合いと待ち合わせをする人…様々です。一人で参加される方もたくさんいます!

あれ…?通りがかった反原連のミサオ・レッドウルフさんと一緒に写真を撮ってる団体があります。
スタッフのEちゃんが
「あ、あれ、パタゴニアの人達だ。偉いよねえ〜。毎年、ああして何人も社員さん達がデモに参加してるんだってね〜」
へえ〜!そうなんだ!知らなかった。パタゴニアは反原発を宣言し、こうして毎年3.11の反原発デモに参加してるそうなのです。素晴らしい!

パタゴニアの皆さん.jpg

今回、反原連スタッフさん達は、野音会場内カンパの担当ではなかったので中には入らなかったのですが、雨で出足は悪かったものの、結局、集会が始まる迄には会場は満席となり、ギュウギュウな状態だったそうです!

野音会場(ツイッターから).jpg

入り口で配布された当日パンフ兼プラカードの紙を、みんなで一斉に掲げるシーンも!圧巻!!

野音会場でのプラカード(ツイッターから).jpg

さてさて、そうこうしてるうちにデモの出発時間が近づいてきました!

後編へつづきます→ こちら

posted by nonukeaction at 07:39| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年03月05日

【2015/02/27】官邸前からお届けします。

2015年2月27日(金)の首相官邸前抗議のレポートをお届けします!
次回は3月6日(金)です。
詳細はこちら
また、3月8日(日)は
0308 NO NUKES DAY 反原発★統一行動 〜福島を忘れるな!再稼働を許すな!〜
があります!

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日比谷交差点.jpg

誰か教えてください…

どうして金曜の夜になると、気温がジェットコースターの如く急降下していくのでしょうか?

今日も激しく寒かったですっ!はい、この冬一番の寒さという声もあった程の厳しさでした(T_T)

この間、寒かったしか記憶ないレポート書いたけど、今日も寒かったしか記憶ないっす!(きっぱり)

ということで…寒かったレポートです。

「今日は夜から急激に冷えてくるからな、覚悟しとけや」と天気予報に脅されたので、会社を出る時、泣きながら厚着をし直し官邸前へと向かいました。
既にツイッターでは「グミ坂は凍るような寒さ!」とか「半端ない冷たさ!」という脅しの様な言葉が飛び交っていて、もう…帰ろうかな…(ぅおい!)

国会議事堂前駅に到着し、改札を出ると、いつもの様に駅構内には、グミ坂のコールがわんわんと響き渡っています。

スゴいなあ…こんなに寒くても集まってくるんだもんなぁ…。

3番出口に向かって長い階段を上がろうとすると、目の前にリュックを背負った、けっこうなお歳の男性が、手すりをギュッと掴みながら、階段を一段一段ゆっくりと上がっているのが見えました。本当にやっと…何とか登っている…という感じです。リュックには、手書きで『原発いらない』と書かれた小さな紙が貼り付けてありました。
追い越すのも何だか気が引けて、その人の後ろから、その『原発いらない』の文字を眺めながらゆっくりゆっくり登っていたら、何故だかちょっと涙が出そうになってしまい、イカンイカンと思いながら国会議事堂駅の3番出口(グミ坂のところ)に出ました。

この間の激寒な日と同様、こんな寒いのに、グミ坂は『原発やめろ!』の叫びで熱気を帯びていました。
風も相変わらず強い!が、みんなの勢いも強い!!

小豆色のニット帽かぶったヒョロっとしたお兄さんはNO NUKESのTシャツを来ていて、それを見せる様に上着の前を開けて立っています。寒くないのかな。
その横ではマフラーをぐるぐる巻きにし、マスクをして手袋をして完全防備の女の人がプラカードを掲げて立っています。
とりあえず先頭ブースに行ってみようと思い、参加者の方々を見ながらゆっくりグミ坂を歩いていると、太鼓を持った女性が走って私を追い抜いて行きました。
「あれ?あの人、Hさんじゃ…」
先頭ブースに行くと、さっき私を追い抜いてったHさんがブースの中に入って、コールに合わせてドラムを叩き初めて居ました。よく見ると今日の官邸前ドラムメンバーはいつもと全く違う顔ぶれです。いつも国会前エリアにいるMちゃんも今日はこっちに居ます。
あ、そっか!今日は官邸前のドラムメンバーが体調不良やら何やらで揃わないって言ってたなぁ…。いつものメンバーが揃わないので、急遽SOSを出したのです。それで色んな人達が助っ人に入ってくれ、今日は珍しいメンバーでの官邸前となったのでした。
普段仕事でキンカンにはあまり来れないG君も、太鼓を担いで駆けつけてくれてます。
何か些細な事かもしれませんが、ああ…こうやって足りないところを何とか皆で助け合いながら、ここまでやって来たんだよなあ…と改めて思ったら、何か胸がいっぱいになってしまいました。ううう…(泣)
いつもと違う顔ぶれの人達が叩き出す音に乗せて、官邸前に響き渡るみんなのコール。
官邸前先頭ブース.jpg

官邸前はコールが中心です。続くコールの間、黙々と叩き続けるドラムメンバー。じっと聴いてると心に響くね…

って、寒いわーっっっ!

いやもぉぉ〜、鼻水も凍るような冷たさだぜ!(※当社比)

風もお約束の様に相変わらずビュービュー吹いてます。そんな頑張って吹かんでええで…。

ドラムメンバーのMちゃんと国会前エリアへ移動するためグミ坂を歩きはじめました。凍てつく様な寒さのなか、とにかくひたすら叫ぶ叫ぶ参加者の方々。

途中、NO NUKESと書かれた、カラフルな紙を持った3人の女性とすれ違いました。この寒空のなか、3人は明るい表情でグミ坂を登って行きました。

スタッフのMちゃん(『Mちゃん』いっぱいいます)が、寒そ〜〜〜な顔をして4番出口前に立っています。
「お疲れ〜寒いねぇ〜」
と声をかけると、
「知らないおじさんにコレ貰ったー」
と、ポケットからカイロを2つ取り出しました。寒そうに震えていたMちゃんを見て、参加者の方がカイロを2つも差し入れてくれたのです。
「あと、H君が手袋貸してくれたー」
色々な物で助けられてるMちゃん。
(因みにこの後、私と一緒にいたドラム隊のMちゃんから紅茶を貰うMちゃん。差し入れ天国バンザイ。)

引き続きドラム隊のMちゃんと「しかしマジで寒すぎじゃね?」とボヤきながらグミ坂を下って行き、いつもの似顔絵が並べてある場所に出ます。
「あれ…?今日はここ風ないね。」
グミ坂ではビュービュー吹いてた風が、ここではシンと静まりかえっています。
Mちゃんが左手にある工事用のデカいプレハブを指して「何気にコレが風避けになってんじゃない?(笑)」と。
おお、確かにそうかも!風の方向によってはコレが風避けになってるかもね〜。たくさんの似顔絵も吹き飛ばされずにすみます。

「ゲリラカフェ寄ってもいいよね?ちょっと温まってもいいよね??」とMちゃん。(笑)
二人でゲリラカフェに寄り道し、ちょっと一息〜。ゲリラカフェのお二人が用意してくれる食べ物は本当に美味しく、そして体に優しく…一度食べると病みつきに!私も最早、しっかり常連の1人です(^^; 食べると何だか元気が出るんだよなぁ〜。うふふ〜。

終了15分前位にグミ坂に戻ると、寒風吹きすさぶ中、最終コールが始まっていました。

3番出口付近に、ママと小さな男の子が立っていました。赤いダウンジャケットを着た小さな男の子は、何だか楽しそうにヒョイヒョイ動き回りながら、なんと、大きなおにぎりを頬張っています(笑)。パクパク食べながら、くるくる動き回る男の子。何だかホントに楽しそう…。その横でママは真剣な顔をして、コールに合わせて静かに声をあげていました。

8時になりました。今日も寒い寒い…本当に寒い抗議でした。
地下鉄入り口へと向かう参加者のみなさんが口々に「寒いなかありがとう、お疲れさま」と声をかけてくれます。

後片付けをしてグミ坂を登って行くと、いつも飴を差し入れてくれる参加者のおじさんが歩いて来ました。あれ、そういえば久しぶりな感じかも…。
「お疲れ様でした〜」
と挨拶すると
「お疲れ様。いや〜ちょっと体調崩しちゃってね。しばらく来れなかったんだ。今もまだ本調子じゃないんだけどさ。休んでもいられなくて…」
「ええっ!大丈夫ですか!?無理しないでくださいね!」
「うん、お互いにね…。じゃ、はいコレ」
おじさんはいつもの様に飴を何個か取りだし、そしてちょっと疲れた笑顔をすると、グミ坂をゆっくりと降りて帰って行きました。

今日は138回目だったそうです。

ひたすら、ただひたすら…黙々と声をあげ続けている私達。
いったい、どうやったらこの声は届くのか…。この願いが叶う日はいつやって来るのか…?いつまで走り続ければゴール出来るのか…?

『煮物にきちんと味がしみこむ時間とか、お餅がぷっくり焼ける時間とか、お茶がおいしく出る時間とか、それぞれの時間がある。病も、きちんと治る時間があるんだよねと、ふと納得して、またすこし楽になった。』(ツイッターより)

そうだね。私たちにも【その時】が、必ずやってくるよね。

おし!!

んじゃまた来週〜!

来週は官邸前エリアのみです。そして日曜日は『0308NO NUKES DAY』でーす!!

財務省交差点.jpg

posted by nonukeaction at 08:38| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年02月20日

【2015/02/13】官邸前からお届けします。

fryday_banner-thumbnail2.jpg
2015年1月16日(金)の首相官邸前抗議のレポートをお届けします!
次回は2月20日(金)です。
詳細はこちら
また、3月8日(日)は
0308 NO NUKES DAY 反原発★統一行動 〜福島を忘れるな!再稼働を許すな!〜
があります!

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貼るカイロ.jpg
あまりに寒い金曜だったです。
なので『寒かった』という記憶しかなくアレなんですけど、一応キンカンレポートです。すみません…今回はホントに寒かったという記憶しかない!(泣)

今日は小雪も散らつく様な寒さになると天気予報で聞いていたので、けっこう厚着して出掛けました。
最近は天気予報で『金曜夜は厳しい寒さ』とか『金曜日は底冷えのする様な』とか言われると、「覚悟しとけや」と言われてる気になり…かなり身構えます、はい。会社を出る時、友達がわざわざ家まで届けてくれた『貼るカイロ』をあちこちにペタペタ貼りまくり、一応、準備万端で官邸前へと向かいました。

国会議事堂前駅に着き、3番出口を上がって行くと、グミ坂にスタッフのMちゃんが寒そうな顔をしてカンパ袋を持って立っていました。「お疲れ〜」と、近寄ったとたん…

ビュオ〜ッッ!!!

ひゃあぁぁ〜〜〜(泣)

待ってましたとばかりに吹き抜けていく、氷の様な冷たい風…

だいたいグミ坂は、まいど風が強くて大変なんだけど、今日の風はまた、冷蔵庫…いやいや冷凍庫の様な冷たさです。
「ぅうわあぁ〜〜〜さむーっっっ!!」
もうもう、イヤだ〜こんな日に外にいたくなーいっ!既に心が折れそうな私…(早いだろ)

が…

あれ…?

この、心も凍るような激寒だというのに、気を確かにして周りを見ると、何だかグミ坂は凄い熱気に包まれています。
「こんな寒いのに人多いよね〜。やっぱり高浜原発がヤバいからだね」とMちゃんが言います。

そうなのです。今、高浜原発再稼働が勝手に進められようとしているのです。

グミ坂は、寒風吹きすさぶ中、「再稼働なんてゆるさねぇぞ!!!」という、皆さんの強靭な精神で熱く盛り上がっていました。
風はほとんどやむことなく吹き続けています。
けれどそんなことには負けず、しっかり着込んだ参加者の方々が、再稼働反対の叫び声を上げ続けています。

ビュオ〜ッ!!と強い風が吹くたび、身を縮める様にして耐えている方。
プラカードを盾にして強風を少しでもよけようとしている方。
全くこんな風ごときにはビクともしない感じで立っている方。
みんな、ホントに本気で…原発再稼働を阻止しようとしているのです。じゃなかったら何でこんなクソ寒い中、好き好んでこんな所に集まりますか…。家でお茶でも飲んでいたいでしょう、普通は…。

いやしかし、ホントに今日はヤバい…寒さハンパない…

国会の方へ移動しようと、熱気溢れるグミ坂を降りて行くと、前方から、傘を杖がわりにして、一人の女性がゆっくりとグミ坂を上がって来ました。一歩一歩、傘を突きながら、時には強い風に煽られそうになりながら、グミ坂を登って来ます。すれ違い様にふと見ると、

あっ…

その人の背負っていたリュックから、猫柳の枝が何本かのびていたのです。

(猫柳だ…)

何だか新鮮でした。

春なんてまだまだ遠いかの様な、寒い寒いこんな日に、春の訪れを待ち望むかの様に、その人の背中で猫柳はゆらゆらと揺れ…グミ坂を一緒に上がって行きます。

束の間、寒さも忘れ、るんるんと揺れる可愛らしい猫柳に目を奪われていました。

ビュオ〜〜〜〜ッ

ぎゃーっさむうっっ〜〜〜!!!

(やはり現実は厳しかった…)

財務省交差点の出前、いつも歌を歌っている方たちも、この極寒の中、いつも通りにメロディーを奏でています。
その隣では、やはり似顔絵のおじさんが、いつも通りに絵を並べ、寒そうに身を縮めて塀に腰掛けていました。
こんな日くらい休んだっていいのに。誰も強制してるわけでもないのに、皆さん、もう、ある意味『使命感』の様なものを持って来ているのでしょう。

交差点を渡ると、寄せ書き集めの方たちが、紙が風に飛ばされない様に荷物などで重しをしていました。

国会前へ続く舗道もいつも通りの人達!

お二ューな国会前抗議エリアでも、官邸前と同じく、高浜原発再稼働を阻止するために沢山の人達が声をあげていました。

しかししかし寒いね寒いね…(泣)

国会前のドラムチームは塀の上で強風に吹かれながらも勢いよく音を奏でています。国会前も凄い熱気!もう…その姿に、ひとごとの様に感心してしまいます。

「しっかしさみいなぁ〜〜〜!」
見るとドラムチームのいる塀の横に、おじさん2人が身を縮める様にして座って叫んでいました。いや、ホントに寒いです…。

ドラムチームのMちゃんが手を振って近寄って来ました。いつもお洒落なMちゃん!最近は赤い布をバンダナの様にして顔に巻いていてカッコいい!マスク代わりの寒さよけらしいのですが、キマッてます。
Mちゃん、バッグをゴソゴソしながら、
「しょっぱいのと甘いのどっちがいい?」
「甘いの!(即答)」
「じゃ、はいこれ、バレンタイン」
凍える手に手渡されたものは可愛らしいチョコ!
「わあっ!ありがとう!嬉しい〜!」
束の間寒さを忘れ、心がホッコリとした瞬間でした。

大学生ぽい若い男の子が、ポケットに手を突っ込んだまま、国会前抗議の列に入っていきました。その横の塀にマフラーぐるぐる巻きにしてマスクして腰掛けてるご婦人は寒さでか泣きそうな顔をしています。
何やらスピーチを聞きながら大学ノートにメモを取っている男性。プラカードを胸に抱きしめる様に抱えてうつむいている女性。

20時になり、いつもの様にサッと抗議が終わり…ガタガタ震えながら官邸前を後にしました。
「今日は寒かったわねぇ〜」
「ずっと立ってたから足が凍って動かないわ」
「全く寒くて震えあがっちまったよ」
みんな口々にそんなことを言いながら、駅の階段を降りて行きました。

今日という日もきっと、後に「すげえ寒くて死にそうだった日」として、記憶の端に残るでしょう。

ふと思いました。日本が原発から手を引き、全ての原発が廃炉になって、もう、こうして毎週金曜にここに集まらなくてもよくなったら…

ちょっぴり寂しい気持ちにも、なるのでしょうか…?
この抗議は、暖かな思い出として自分の中に残るでしょうか…?

ええ…きっと、そうなると思います。
今は、行くのめんどくさかったり、早くやめたいって思ったりするけど、きっときっと、金曜ここに来なくなったら、この抗議を、この場所を、懐かしく思うと思います。

それは社会運動が好きだとか、そういうことではなく、こんなに長い時間、何かに対して一生懸命頑張り続けたということ…。それはどんなことでも、きっときっと暖かな優しい思い出となると思うのです。

(生きてる間に暖かな思い出になってくれ)

家に帰ってから、何気に猫柳の花言葉を調べてみました。なんと…

『努力が報われる』

報われます様に…

みんなの、長い長い努力が、必ず…報われます様に…
長い長い冬が暖かい春に変わります様に…

んじゃまた来週〜!

ポストカードとフライヤー.jpg
posted by nonukeaction at 09:20| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年02月06日

【2015/01/30】官邸前からお届けします。

2015年1月30日(金)は、抗議は中止でしたが、レポートを頂きましたので掲載します。
次回は2月6日(金)です。
詳細はこちら

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中止の紙.jpg

今年はじめての雪の日でした。

官邸前抗議をやるかやらないか、いつものように前日から反原連の方たちがメールで話し合っていました。夕方からは40%の降水確率だったのですが、去年も予報に反して大雪となった事や、とにかく温度が低かったので路上凍結など考え、今回は早目に中止を決めました。

抗議自体、長期化してるし、みんな仕事だ抗議だと疲れてるし、長くしつこく続ける為に、無理をせず中止で良いと私も思いました。
が、昼過ぎから早々と弱い雨に変わった空を見ると「あ〜…やれたかも…これ…」と、ちょっとした罪悪感に…(>_<)

とりあえず、抗議中止を知らずにいらっしゃる方々の為に、いつもの様にスタッフさんを2名程、国会議事堂前駅に配置する事になりました。今日は残業も大丈夫そうだし、何となく罪悪感に苛まれていた私は「やります」と即、志願。18時20分頃から19時過ぎ位までグミ坂に立つことになりました。

今、反原連のコアメンバー何人かは台湾の脱原発運動に参加&交流の為、台湾に行っているのです。現地と金曜抗議を結んでの中継もやる筈でした。

18時頃、会社を出ると雨はすっかりやんでいて、辺りはヒンヤリとした冷たい空気に包まれています。急いで地下鉄に乗り国会議事堂前へ向かいました。

今日は反原発の抗議が中止になったので、急遽、別団体の呼び掛けで、後藤さん救出を!の官邸前抗議が開催されることになっています。

改札を出て三番出口目指して階段を上がって行くと、スタッフのTさんが『本日の官邸前抗議は、悪天候の為、中止となりました』という紙を掲げて立っていました。
「お疲れ様です〜。」
「お疲れ〜。けっこう金曜抗議だと思って来る人いるわ。私はグミ坂から国会の方を見て回るから、Eさんはコレ持ってここで案内してくれる?」
「了解です!」
Tさんが持っていた『中止となりました』の紙を掲げ、階段を上がって来る人に向けて案内を始めました。

早速、大きな太鼓を持って階段を上がって来たおじさんが、私を見るなり、
「あ〜…中止かぁ〜!」
と、仰け反るように仰いました。
「すみません…そうなんです。雪がけっこう降っていたので大事をとって早目に中止を決めてしまったんですよ…つっても、もう全く降っていないんですけど…」
「そうだよなあ〜、朝はけっこう降ってたもんなあ…」
「いや…ホントすみません…そんな大きな太鼓持って来て下さったのに…もうやんでるし…いやホントに…」
「ま、しゃあねぇな!(笑)あ、コレは何か他の抗議やってんの?」
「後藤けんじさんの解放を願う緊急抗議です」
「あぁ…後藤さん…。丁度良かった!コレに参加するわ。ありがと、お疲れさん!」
おじさんは大きな太鼓を抱え、グミ坂を前の方へ歩いていきました。

太鼓.jpg

今度は年配のご夫婦が階段を登って来ました。そして私を見るなり
「え…?」
「すみません…今日は中止なんです…ごめんなさい!」
と、ひたすら頭を下げると、ふくよかな笑顔でご婦人が
「まあまあ、そうだったの〜知らずに来ちゃったわ(笑)」
と笑いながら仰います。
「すみません…ホントすみません…わざわざ来て頂いたのに…」
すると、ご主人が笑顔で
「まあ、仕方ないですな。雪、けっこう降っていましたからね〜」
「いや、もうすっかりやんでるんですけどね…ほら。やれましたよね、これ。すみません…」
二人は優しい笑顔で笑いながら
「いえいえ、謝らないで下さい。大丈夫だから。」
と言い、後藤けんじさんの解放を願う抗議に参加すると言ってグミ坂へ降りていきました。

官邸前抗議だと思って来る人はけっこういます。ひたすら謝る私…(泣)
四番出口の方へは後藤けんじさんの解放抗議にやってきたスタッフのKさんが、急遽、立ってくれています。
雪も雨もやんではいるものの、空気は氷の様な冷たさ!こんな中、わざわざここまで来たのに中止と言わなきゃいけないなんて…。何だか途中から、私の方が泣きたい気持ちになってきました。

あ…。フウフウ言いながら階段を上がって来るあのおじさん…いつもグミ坂にいる人だ。うわあぁ…。
やっと階段を登りきったところで、申し訳なさそうな顔の私を見るなり、固まるおじさん…。
「え…中止…?」
「はい…」
「わあ〜〜」
おじさんは笑いながら倒れるふりをします。
「すみませんすみません、ホントすみません!!!」
(もはや、すみません九官鳥のわたし)
「いやいや(笑)アンタが謝ることないよ。そっかあ〜中止だったのかあ〜」
「すみません…」
「いや、いいって!いつもありがとうな。ご苦労さん!」
…(涙)

もう、アレですよ、これからは大雨で流されようが、大雪で埋まろうが、なにがなんでも抗議はやるぞ…死んでもやるぞっ!(死んだらやれない)って気持ちになりますよ…ホント(泣)。

泣きそうな顔をして立ってる私に、グミ坂に警備で立ってた一人の警察官が近づいて来ました。
「中止のご案内してるスタッフさんて何人いるのかな?」
「3人です。ココの辺りと4番出口付近と、1人国会の方面を見回ってます。」
「そうかあ…。いや、階段の下にもいた方が良いかなって思ってね。わざわざ階段上がって来るの…ほら、大変で可哀想かなって…(笑)」
なんと…階段を登って来る参加者の事を案じてくれたのです。
「あぁ、そうですね!じゃ、あたし階段の下に行こうかな…」
「いや、まあグミ坂から来る人もいるしね、ま、ここで仕方ないか(笑)」…と言ってる間にも、背後で
「ありゃ、中止だったのか」
と呟く声が…。
恐る恐る振り返ると(病みそうですわ、ホント)、1人のおじさんがガッカリした表情で立っていました。
九官鳥の様にすみませんを繰り返すわたし。
「いやいや大丈夫(笑)あ、2月の抗議予定のチラシあるかな?抗議ないならポスティングでもするかな〜」
「いやあの…ごめんなさい…何も持ってないのです…重ね重ねすみません!」
「そっか、残念!俺、いつもあちこちポスティングしてんだよ。とりあえず、自分の住んでるマンションには毎月やってる。千枚単位で配り歩いてるんだ。」
「スゴい…」
「まあ、そんだけ配っても、どれだけ効果があるのかって話だけどさ。でもまあ、ちょっとでも関心持ってくれればと思ってねぇ」
「はい…」
「みんな飽きるの早いよなぁ〜。まだ4年だよ?あの恐怖をもう忘れたのかって思うよ」
「…」
「俺なんか、みんなに『え?まだ抗議続いてんの?』って言われてるよ。続いてんに決まってるじゃねえか、ねえ?」
「はい…」
「原発以外に後から後から色々問題が山積みだけどさ、とにかく『原発』なんだよ。まずはこれをどうにかしないとダメなんだよ。」
「…」
「まあ、何があっても何を言われてもあきらめずに続けてくしかないよなぁ〜」
「そうですね」
「じゃ、帰るわ!たまには早く帰るかな(笑)」
おじさんはそう言って、お疲れさん!とわたしに言うと、今登って来た階段を、また…降りて行きました。

わたしの斜め前で、ずっと何かのチラシ配りをしているお兄さんが「あのぅ…」と近づいて来ました。
「そこのグミ坂で、原発反対のプラカード掲げてる人がいるんだけど…。中止になったの知らないんじゃないかな…」
「えっ、マジっすか!ありがとうございます!行きます行きます!」
見ると、地下鉄出口を出て右に降りた辺りで、3人の女性が暗い中、『再稼働反対』の紙を掲げて立っていました。
「ああ…すみません…!今日はいつもの官邸前抗議は中止なんですよ」
と駆け寄ると、3人のご婦人は、あら!という顔をして
「あ、雪が降ってたからねぇ〜そっかそっか〜」
「も、すっかりやんでますけどね…。わざわざ来て頂いたのに本当にすみません…」
「いえいえ(笑)。あ、これは何か他の抗議なの?」
「あ、後藤けんじさんの解放をという緊急抗議が…」
「ああ…後藤けんじさんねぇ〜ホントにねえ〜。じゃあ、せっかくだからこのままちょっと参加するわ」
ご婦人達は再稼働反対の紙をしまい、そのままグミ坂に残りました。

元の位置に戻ると、さっきのチラシ配ってるお兄さんが、また、中止を知らずに来てしまったご婦人に説明をしてくれていました。
「わわ、すみません、ありがとうございます!」
と言うと
「いえ。仕方ないですね。ツイッターとかインターネットを見れない方達は分からないですからねぇ(笑)」
「ホントに…。つーか、すっかりやんでるし…」
「まあ、こればっかりはしょうがないですよ!(笑)」
お兄さんはその後も、自分のチラシを配りながらも、中止を知らずに来てしまった参加者の方に丁寧に案内をしてくれていました。

1人のおじさんが
「やっぱ中止かあ〜」
と声を上げてグミ坂を上がって来ました。
「あ、はい〜そうなんです、すみません…」
するとおじさんはニヤッとして
「こういう時こそ!と思って来たんだよ。『俺達の意志は固いんだぞ!』ってな。奴らに見せつけてやんねぇと!」
そう言って、拳で空中にパンチをして見せました。
「本当に…そうですよね。」
「わはは。まあ、また来週だな!アンタも風邪引かないようにね。ご苦労さん!」
おじさんはそう言って今来たグミ坂をおりて行きました。

と、入れ替わる様に、また1人の男性がグミ坂を上がって来ました。
「あ…中止なんだ」
「ごめんなさい、雪がけっこう降ってたので中止にしてしまったのです…」
「ああ、そうだよね、けっこう降ってたからね。そっかあ〜、ちゃんと確認すれば良かったなあ…。いや、今日は用事あって迷ってたんだけどさ、何か行かなきゃって思って来ちゃった(笑)」
「…」
「いや、ごめん、気にしないで。いいんだよ、お疲れ様!」
そして、男性はグミ坂をウロウロ歩いている警察官をチラッと見ると、
「…ま、たまにはお巡りさんも休ませてあげないとな(笑)」
そう言い、地下鉄乗り場の階段を降りていきました。

後から聞いたのですが、『もし、いつもの抗議が中止になったことを知らずに1人でここに見える人がいたら気の毒だと思ったので、私だけは行こうと思った。』と言って来た方や、『反原連メンバーが台湾の反原発の方と連帯していることを知り来ました』という方々もいたそうです。
国会へ続く舗道には、いつものブブゼラを吹いてるおじさんがいて、「中止は知っていたけど一人でもやりたくて来た」と…。

凍るような冷たい空気の中、すっかり体は冷えてしまいましたが、心はどこかほっこりとあたたかく、小さな光を胸に抱いて、誰もいないグミ坂を歩いて帰りました。

グミ坂は、何だかとても優しく、そして柔らかなものに包まれている感じがしました。

また来週〜!

来週は何にも降らないで〜

グミ坂.jpg
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2015年01月21日

【2015/1/16】首相官邸前抗議のレポートです!

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2015年1月16日(金)の首相官邸前抗議のレポートをお届けします!
次回は1月23日(金)です。
詳細はこちら

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ビルと空.jpg

今日は大大大遅刻の金曜官邸前抗議でしたっ。

思わぬ残業でめっちゃ出遅れ、あたふたと会社を飛び出すと、おでこにポツリと水滴が。。。
ええっ!まさか雨っ!?まあ、ほとんど傘もいらない様な、降ってんのか降ってないのか分からない程度です。どうか、このまま止んでくれます様に…

急いで地下鉄に乗り、国会議事堂前で降りて地上に出ると、もう雨は上がっていました。(良かった…!)

時間は既に19時半を回っています。

グミ坂に出ると、スタッフのMちゃんがカンパ袋を持って立っていました。お疲れ〜と言葉を交わすと、Mちゃんが「国会前エリア、全然違う雰囲気になってるよ」

あっ…、そうかそうか、そうだった!

今日から国会前の抗議エリアが新しくなるのです。ステージがあった交差点の角は下水道工事とかで閉鎖。(しかも2年間も!)。国会前ステージは、そのすぐ脇の公園入口の窪地に移動です。

つーか、だいたい国会前抗議のステージがある場所が、ピンポイントで下水道工事って…。しかも、2年間もやる下水道工事っていったいどんなんですか??

年明け前から反原連の方達が、新たな抗議エリアについて色々と準備を重ねてはいるものの、実際に参加者の方々が集まってみないと、どんな感じになるのか検討もつきません。

大丈夫かなぁ。何かやりにくい感じになってたらイヤだよなあ…。

色々と心配しながらバタバタ国会前の方へ向かうと…

あれ…?

いつもの舗道は参加者の方々でギッシリ。
あ、そっか!いつもは国会ステージを中心にして両側に分散されてた参加者の方々が1つになったのか!
それがなかなか良い感じになっていて、キュッと場が締まったというか、まとまったというか…。

ステージ裏手の方へ歩いて行くと、いつものスタッフのSさんが、他のドラム隊の人達と塀の上に立っていました。あ、いいじゃん、いいじゃん、いい感じ〜。
Sさんに
「塀の上、いいね!カッコいいやん!」
と言うと、
「ね、でしょ?」

あぁ…何か良かった〜。
え〜と、こういうの何て言うんだっけ?『ケガの巧妙』〜?

旧国会前エリアは工事用の囲いが張り巡らされ、立ち入り禁止となっていました。

新しい国会前ステージではいつも通り、抗議のスピーチやコールが鳴り響いています。その後ろで、今までずっとみんなの叫びを受けとめてきた旧エリアは、ガランとしていて…何だかちょっと寂しそうでした。

旧国会エリア.jpg

もう、時間は7時50分になろうとしています。
官邸前に戻ろうと、旧エリアを背に歩き出すと、ちょうど、旧エリアと新エリアの間で、一人の女性が『原発はいらない』というプラカードを胸に、国会議事堂に向かって立っているのに気がつきました。
新エリアからはステージの裏手となる場所です。その人は、ステージでのスピーチやコールとは関係なく、ただただ黙って国会議事堂を見つめながら、プラカードを胸にじっと立っていました。

訴えるような表情で…

本当に、本当に「原発はいりませんから!」と、国会議事堂に訴えかけているような表情でした。

何だか胸がいっぱいになってしまい、わたしはそのまま急いで官邸前へと戻りました。

先週、外語大の学生さんのインタビューに答えた事で、被災地に初めて入った時の事を思い出しました。友達と2人で車を運転し、4月に宮城県の気仙沼市に行ったのです。まだまだ津波の爪痕生々しく…その、あまりの光景に、最初に口から出た言葉は、

「なにこれ…」

でした。
可哀想だとか悲惨だとか、そんな言葉など、軽々と飛び越えてしまうような物凄い光景だったのです。

ボランティアの最中、地元の漁師さんが、津波の跡地を案内してやると言って、私たちを連れ出しました。言葉を失う様な光景の中を歩きながら、今でもはっきりと覚えているのは、泥沼の中、あちこちに、黄色いラッパ水仙の花がたくさん咲いていた事です。本当にあっちにもこっちにも…たくさん咲いていたのです。

「花は…咲くんだね」

あの様な状況でも、何処に流されても、春が来たら、球根はしっかりと地上に芽を出し、黄色い花を咲かせていました。

春になってラッパ水仙を見るたび、あの時の気仙沼の光景を思い出します。

そしてわたしも、何があっても、顔を上げ、立ち上がらなくては…と、思うのです。

んじゃ、また来週〜!

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2015年01月15日

【2015/1/9】東京・官邸前

2015年最初の首相官邸前抗議のレポートをお届けします!
次回は1月16日(金)です。
詳細はこちら

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未年の2015年が始まりました〜

皆さん、年末年始はゆっくりと過ごされたでしょうか?
私のここ何年かの大晦日は、地元の寂れた神社での年越し炊き出しのお手伝いをしなければならず、厳寒の夜中、怒涛の年越しをしていましたが、今年はその任務もとりあえず終了したので、久しぶりに家でダラダラと年を越しました。あまりにダラダラし過ぎて紅白見るの忘れました。というか、テレビ付けるの忘れました。(蕎麦は食べました)

無事、新しい年を迎えられたことが嬉しいです。2015年も頑張って生き延びようと思います。

そして今日は2015年最初の金曜官邸前抗議!

今日からしばらくはウィンタータイムということで、抗議開始は18時30分になります。

18時40分過ぎに国会議事堂前駅に着き、ちょっと腰が痛かったので、地下のエレベーター前でエレベーターを待っていると、わたしの隣にリュックを背負ったご婦人がやって来ました。チラッと見ると、コートの襟元にNO NUKESのバッヂを付けています。
「官邸前抗議ですか?」
と声を掛けると、ご婦人は満面の笑みで
「はい!そうです!」
「反原連のスタッフです。寒い中ご苦労様です。」
と言うと、
「まあまあ…そうなの!もう〜本当に本当に、どうもありがとう!こんな…私みたいな一般市民が声を上げる場所を作って下さって!」
エレベーターを降り、改札を一緒に出ながらも、ご婦人はちょっと興奮したように話し続けます。
「もう…この抗議がこんなに続くなんて!誰が好き好んで自分のお金使ってこんなに通い続ける??昔の組合とかだって、こんな事ないわよ!ホントに凄いことよ。」
「ええ、ホントにそう思います。」
「私だってね、行ける時は晩ごはんサッ!と作って、シャーッ!て出てきてるの。そんな人達がずっと集まり続けてるのよね。」
「はい。」
「私ひとりの力なんてゴミみたいなもんだし、私ひとりじゃ何も出来ないけど…、こうやって毎週毎週たくさんの人達が集まっていれば、頑張れる。それに、ここを軸に全国に色々広がっているしね!素晴らしい!ホント頑張らなきゃ!」
階段を上がりきってグミ坂に出ると、冷たい風が吹くなか、みんな新年一発目の「再稼働反対!」のコールを叫んでいました。ご婦人はそのままグミ坂を先頭の方へ歩いて行きました。

新年早々、ちょっと泣きそうになってしまいました。
こういう人達ひとりひとりが、ずっと集まり続け、続いているんだよなあ、この抗議は。

グミ坂の後ろの方に立ってしばらくコールを聴いていると、反原連のTさんが大学生の女の子を連れてやって来ました。私を見るなり、
「お、Eちゃん!あのね、こちら東京外語大の学生さんなの。大学のゼミで、この官邸前抗議をレポートしに来たんだけどさ、インタビュー受けてくれない?」
「ええっ!インタビュー〜?やだよ〜!」
(あぁ…大人げない…)
「何だよ今さら!(笑)はい、頼んだよ〜」
有無を言わさず立ち去るTさん。残された外語大の可愛い女の子は、申し訳なさそうな顔で「よろしくお願いします…」
「わはは(笑)どうぞ何でも聞いて〜」
女の子は小さなメモ帳を開きながら質問を始めます。先ずは、
「あの…えっと、いつから原発に反対しているんですか?」
「私は3.11のあの事故からですね。」
「あ、じゃあ、その前はこういう事はしていなかった」
「はい。していなかったどころか、原発というものの存在さえちゃんと認識していなかったです。もう全然…」
「へぇ…」
「あの地震の日、私、帰れなくなって会社に泊まったのね。で、その夜、色んな友達から無事を確認する電話がかかってきたわけ。そん時、一人だけ『ねぇ、原発!大丈夫かな〜!マジで怖いよ〜!』って言った友達がいたんだよね。私は『え…ゲンパツ…?』って感じだった。」
「へぇ…」
女の子はそれはもう興味津々な表情で聞いています。
「で、その後、あの事故…。もうびっくりだよね。それから自分なりに色々原発について調べるうちにさ、こんな金がらみのとんでもないもんだったのか!って思ったのよ。廃棄物は大量に出るしね。んで、もう黙ってちゃダメだって…。知らなかった自分は何て愚かだったのかって、責任を果たさなきゃって…。」
「はい…はい…」頷きながら、女の子は小さなメモ帳に一生懸命メモをとってます。
「というか、私は細かい理屈より、福島をあんな風にしてしまった、もうそれだけで原発はダメだって思ってる。」
「はい…」
「福島の動物達の…見たでしょ?あの悲惨な実態…」
「はい…」
「も、あれだけで原発反対だよ、あたしは」
「はい。じゃあ、別に福島に親戚がいるとか…そういう事じゃなく…?」
「うん。福島には親戚も友達もいないよ。」
女の子は必死にメモをとりながら、色々聞いて来ます。
「いつからこの官邸前抗議に参加してますか?」
「第一回目から」
「何でこれに参加しようと思ったんですか?」
「2011年は私、被災地にボランティアに通っててデモには参加しなかったのね。で、2011年が終わっても原発は無くならないしさ、何も変わらないじゃん。で、こりゃアカンってんで、2012年からは原発関連のデモにあちこち参加し始めたわけ。そしたら、3月からこの官邸前抗議をやるって聞いてね。ほら、デモと違って、あの官邸を目の前にして抗議出来るじゃん?これだ!って思ったの」
「へぇ…じゃあ最初は普通の参加者だった…?」
「そう、会社終わってから一人で恐る恐る来た(笑)プラカードも何も持たずに…」
「スタッフをやりはじめたのはいつからですか?」
「大飯原発が動かされるってんで、人数が爆発的に増えてから。スタッフが足りない!ってのを聞いて、私で良ければ何かの役に立つかな…って」
「それからはずっとスタッフさんで…」
「うん。まさかこんな…2年以上もやることになるとは思わなかったけどね(笑)」
「普段は何してらっしゃるんですか?」
「普通に会社でOLみたいなことしてる。」
「じゃあ、お仕事終わった後、ここに来られてるんですね」
「うん、そう」
「おうちは都内なんですか?」
「ううん、埼玉のはじっこ!超遠いんだよ〜!2時間位かかるのぉ〜!」
(どーでもいいことに何故か力が入る…)
「ええっ、そうなんですか!あ、ご家族はこういう抗議に参加してる事をご存じですか?」
「もちろん。母も弟もデモとかに参加したことあるよ。うちは全員、原発大反対。」
「ほぉ…」
一生懸命メモをとりながら、他に幾つかの質問をした後、最後に
「この…何と言うか…原発反対という運動の…えっと…ゴール?…みたいなものは、何だと思ってやっていますか?」
と聞いてきました。
その時、一瞬、ゴール…?そういやあゴールって何だろう…と思ったのです。いや、もちろん全ての原発が廃炉になることに決まってるんだけど…。
「そりゃやっぱりもう『日本中の原発を廃炉にします!もう原発はいりません!』って、政府が宣言してくれる事かなぁ。廃炉ね、ちゃんと『廃炉』だよ」
「はい…」
女の子はメモ帳を閉じると、
「もう…ホントに貴重なお話をありがとうございました…」
と、頭を下げました。
「いやいや…こんな話でごめんなさい。こちらこそありがとうございました。あっ!そうだ…」
今日は年明け最初の抗議なので、小さな赤いポチ袋に、これまた小さな招き猫のお煎餅を入れたモノを幾つか用意していたのです。
「はい。これ、お年賀(笑)。よい年になります様に!」
そのちっぽけなお年賀に、女の子は想定外に感激し、「えっ…?わあ…」と目を輝かせると、その小さなポチ袋をいつまでもいつまでも眺めていました。

彼女の私の言葉を聞く表情は、本当に真剣そのものでした。興味津々な顔で一生懸命メモをとっていました。ゼミで仕方なく来たというのではなく、きっと彼女も、原発というものに何かしら問題意識を持っているのでしょう。

国会前の方へ移動しながら、さっきの『ゴール』という言葉をふと思い出していました。
確かにこんなに長い間やり続ける事になるとは思ってなかったけど、いや…もしかしたら思ってたかもしれないのです。
そして私は3.11以降の数々のデモや抗議行動に参加しながら、ゴールを目指して走ってきてはいなかったのだと思いました。
そう…。もう、目の前の問題(原発などの)だけを見つめて走って来た気がしたのです。心のどこかで、果てしなく永遠に続く闘いの様な気がしていたのかもしれません。ゴールというものがあるのかさえ、分からなくなっていたのです。

国会前周辺も活気に溢れていました。グミ坂もそうですが、人数はいつもと同じでも、やはり、新年一回目ということで、何となく華やいだ空気を感じました。

今年も、どんなことがあっても、絶対あきらめずに声を上げ続けるぞ!という、参加者の方々の強いパワーが、ここ金曜官邸前抗議の全ての場所に満ち溢れていました。

ゲリラカフェのお二人は新年早々、元気が出る食べ物飲み物を用意してくれていました。キャンドルエリアもキラキラと新しい年を祝うかの様に輝いていました。キヨシローの皆さんも、書き起こしのお兄さんも、太鼓の人たち、寄せ書きエリア、似顔絵のおじさん…。
そして、寒い日も暑い日も通い続ける参加者の皆さん。

さぁ、今年もまた、一緒に頑張りましょう!

原発ゼロという、“必ず存在する”ゴールを目指して…!

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2014年12月31日

【2014/12/26】第131回:東京・官邸前

2014年最後の首相官邸前抗議のレポートをお届けします!
2015年は1月9日スタートです!
詳細はこちら

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年末のあれやこれやの怒涛の忙しさに巻き込まれレポートが追いつかず…うわぁぁぁ…こんなに間があいてしまいました…すみません…(泣)

今日はもう31日、大晦日。
2014年も、もうすぐ終わりです。

先週の26日は、今年最後の金曜官邸前抗議でした。

年が明けてからの大雪。満開の桜を見ながら通う春、暑い暑い夏、紅葉が綺麗だね〜と言いながら通う秋、そして寒さが厳しくなってきた冬…。

季節の変化を思い切り感じながら毎週毎週永田町へと向かう一年が今年も終わろうとしています。

霞ヶ関からの坂を登っていると、目の前を片足がちょっと不自由な男性が、リュックを背負い杖を使わずにガツガツと力強く歩いていました。本当にガツガツという感じだったのです。何となく追い越すのも躊躇われて、そのまま後ろを歩いていくと、男性は信号を渡り、国会前の方へと歩いて行きました。

私はまず官邸前エリアへ。

グミ坂を上がって行くと、冷たい風が吹きつける中、一年の怒りをぶつける様なコールが聴こえてきました。
先頭ブースは一番風が強い場所。冷たい風に反原連の旗がイキイキとたなびいています。

絞り出すようなECDさんのコール。

今日は、131回目だそうです。

風に煽られる様に叩き出すドラムの音を聴いていると、わたしの隣にコートを着た2人の女性が立ち、先頭ブースの写真を撮っていました。わたしと目が合うとニコッとしたので、
「初めていらっしゃったんですか?」
と訊ねると、
「はい!」
とニッコリ。そして、
「寒いですね〜」
2人はしばらくそこで見ていた後、グミ坂の後ろの方へと歩いて行きました。

グミ坂では、抗議参加者とは関係ない人達が地下鉄乗り場へ向かって歩いています。グミ坂に立つ参加者の中には、通行人に向けて『川内原発再稼働反対』のプラカードを掲げる方もいます。とにかくアピール、色々な方向からアピールアピールです!

グミ坂を降りて行くと、プラカードを持ったまま塀に座っているかなり年配の男性が居ました。ちょっと疲れた顔で、うつむいたまま、でもプラカードは膝の上でしっかりと掲げ、座っていました。

グミ坂の後方では、先頭ブースの威勢の良いドラムの音は聞こえなくなり、人々のコールだけが小さく響いています。グミ坂の前方と後方では、本当に雰囲気が違います。

小さな子供を抱っこしたママが歩いて来ました。手には、反原連のフライヤーを持っています。ママは、グミ坂手前の横断歩道を渡り、向かい側の地下鉄乗り場へと入って行きました。

国会前エリア。

70過ぎの男性が壇上に上がりました。「毎週毎週この場を用意してくれている主催者の方々に本当に感謝です!」周りから拍手がわきました。スピーチが終わり、男性が壇上をゆっくり降りようとした時、段差につまづいて、ちょっとよろけそうに。すかさず司会のUさんが「気をつけてくださいね」と優しく声を掛けます。

昼間、ちょっと体調が良くないって言ってたスタッフのSさんが寒そうな顔をして立っていました。近づいてって「来たの!?大丈夫?」と聞くと「だって、今日は休むと太鼓がいなくなっちゃうからさ。うん、大丈夫だよ。」

官邸前の先頭ブース程ではありませんが、国会前も冷たい風が吹き、凍える様な寒さです。
それでも、冬の寒い夜、これだけの人達が集まり、声をあげています。

そんな参加者の方々を見ていて、ふと思ったのです。
「この人達は多分、自分1人になっても、やるんだろうなぁ…」

先週の金曜日、抗議終了後グミ坂を先頭ブースに向かって上がっていると、少し年配の男性が「あの…」と言って近づいてきました。そして、
「ちょっとごめん。この官邸前抗議…何回目の冬だろう?」
と…。
「抗議は2012年の3月から始まったので、え〜と…2012年の冬、2013年の冬、そして今年の冬で…3回目ですね!」
と答えると、おじさんは、
「3回目か…そうか…。どうもありがとう。」
そう言ってお辞儀をして、帰られて行きました。
私はこの、「何回目の冬だろう」という言葉がとてもとても心に残り、この言葉を思い出すたびに様々な思いが入り交じり、こみ上げてきて…ちょっと泣きそうになってしまうのです。

何回目の冬だろう…

3回目なんだよね。

2012年の3月にこの抗議が始まった時、誰が、3度の冬を迎える事になると思ったでしょうか?

原発が無くならないから…ではありますが、それに対するこの抗議も、無くならなかったということです。

今年も色々なことがあった1年でした。
挫けそうな時もありました。疲れて嫌になりそうな時も。そして感動して泣きそうになった時や、お腹がよじれるほど笑い転げた時も…。

たくさんの笑顔とたくさんの涙を抱えながら、続けてきた金曜日。

頑張って通い続けている参加者の方々、そして、スタッフのみんなの姿があったからこそ、わたしは通い続けてこれました。

今年も1年、ありがとうございました!

感謝、感謝、感謝…です!

『世界中にさだめられたどんな記念日なんかより、あなたが生きてる今日は、どんなに素晴らしいか』

皆さんと生きている“今日”に乾杯!

来年もどうぞ宜しく〜!!

子供が書いたキャンドル.jpg
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2014年12月12日

【2014/12/5】東京・官邸前 サンタクロースも現る!

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12月5日(金)の「再稼働反対!首相官邸前抗議!」のレポートをお届けします!
12月13日(土)は川内原発再稼働反対! 1213 反原発☆渋谷大行進があります!(12日(金)の首相官邸前抗議はお休みです)

**********
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12月になりましたっっ。

あぁ…カレンダーも残すところあと1枚…。何だか追い立てられる様に月日が過ぎていきます。

今日は官邸前抗議の国会前エリアに、フィンランドから公式サンタクロースが来るとか!このフィンランドからのサンタさん、毎年、福島の子供達に会いに日本にやって来るそうです。今日はその足で、金曜抗議にも立ち寄ってくれるらしいのです。

サンタさんに会えるかなぁ〜

ということで、急ぎ足で官邸前へと向かいました!(何か違う気もするが)

私が到着した時、既に時間は6時30分を過ぎていました。キャンドルエリアの前を通ると、いつもの金魚兄さんが。
「サンタクロース来た!?」
「もう来て国会前でスピーチしちゃったよ」
「ええっ!マジか!もう帰っちゃったかなぁ…」
「あのね、サンタクロースは良い子のところにしか来ないんだよ。」
「あたし良い子だよ。」
「…」

……

とりあえず、国会前ステージへ向かいました!

今日も日が暮れてからどんどん寒くなってきました。動いていると大丈夫ですが、じっとしているとシンシンと冷えてきます。

国会前からちょっと離れた場所で、寒そうに丸くなって塀に腰掛けているおじさまやご婦人が居ます。ここは、国会前のスピーチの声も聴こえるか聴こえないかの微妙な位置。灯りもなく、薄暗い場所です。
でも…この場所が良い人は、この場所が良いんですよね。暗くても、スピーチが聴こえなくても、ここにこうしてじっと座っているのが、いちばん居やすいスタイルなのでしょう。

しかしみんな寒そうです!こんな時間にこの寒いなか、外にいるなんて…ありえないよね…。

国会前エリアでスピーチを聴いていると、反原連のHさんが「今日、スタッフさん少なめで談話室に誰も居ないんだけど、ちょっと居てもらってもいい?」と言ってきました。「もちろん!了解です!」
初の談話室です!

えー、知らない方の為に念のため説明しておきますとですな。『談話室』って言ったってアナタ、屋内じゃないんですよ。プレハブか何かがいきなり建ってて、中に入るとテーブルと椅子があって茶でも飲みながらゆっくりお話するお部屋…ってわけじゃありません。(ま、イメージ的にはソレですけどね。※あくまでイメージです)
談話室は、参加者の方々と抗議の事や原発などのことについて、意見交換する場所として反原連の方々が用意したスペースの事です。もちろん、外です!公園の入り口の窪地に籠をひっくり返したテーブルがあって、フライヤーやリーフレットが並べてあって、一応ポットに暖かい飲み物が用意されてますけど…吹きっさらしです、はい。

『談話室』へ行くと、フライヤーの上に、キラキラ光る棒が何本も置いてあります。あれ?何だろ…。今日はここで、日曜の街宣用のフライヤーとリーフレットの折り込み作業もしておかなくてはなりません。とりあえず座って、フライヤーを折り始めると、参加者の女性3人組が、「あのぅ…すみません。ここに光る棒を置いといたんですけど…」と、近づいて来ました。
「あ!はい、ありますあります!」
忘れていったのかなと思って差し出そうとすると、
「いえ、あのこれ…皆さんに差し上げようと…。寄付です。参加者の方たちにお渡し下さい。」
「ええっ!すみません、ありがとうございます!」
その方たちはニコニコしながら、「あ、フライヤーも配るんでもらっていきます」と言って、ゴソッと束を手にし、カンパまでして帰って行きました。
その後に、フライヤーを貰いに来た方々にキラキラ棒を渡すと、皆さん笑顔で受け取っていきます。冬場の寒く辛い抗議を少しでも明るくしようと…そんな暖かい優しさが伝わってくる様な、お心遣いでした。

キラキラ棒.jpg

アウトドア談話室に座ってフライヤーを折っていると、前を通りかかる色々な方々が立ち寄って、カンパをして下さったりフライヤーを持っていったりします。あちこちに配るからと、束で持っていかれる方も多数!フライヤーはどんどん無くなっていきます!
初談話室、なかなか楽しいが…寒いっ!マージーで寒いっっ!!何を間違ったのか何気に薄着なわたし。一応コートを着てはいるものの…なぜか七分袖、そして手袋忘れた。ううう…(泣)

途中でスタッフのIちゃんも、隙をみて手伝いに来てくれました。さみ〜さみ〜と言いながら、二人でフライヤーを折っていると、1人のおじさんが、
「ここ、前は話し合いみたいなのやってたよね?」
と、近づいて来ました。
「あれ、すごくいいやり方だなって思ってたんだよ。いろいろな話が出来るし、意見交換出来るしさ。」
「ありがとうございます!そーなんですよね〜。でも、今日はスタッフが足りなくて…。」
「あ〜、そうだよね。長丁場になってきたから、スタッフさんも疲れてくるしなぁ〜。」
「はい…。今日は誰もいなかったので、臨時で私がここに座ってろって言われたんです〜」
なるほど〜と、おじさん。
「あ、何でしたら私が話し合いの相手に…」
と、ヘラヘラ言う私に、若干引き気味のおじさん…。そして「あ、香港の学生デモスゴいよね〜」と、すかさず話を変えてくるおじさん…。

と言ってる間にも、入れ替わり立ち替わり、色々な方が立ち寄っていきます!

1人のご婦人が「寒いわね」とニコニコしながらやって来ました。「何も出来ないから…カンパしていくわ」と言い、カンパしてくださると、「今日はもう帰ります、喉痛いから…。あなたも風邪引かない様にね。お疲れ様。」と静かに言って、帰られて行きました。

国会前ステージからスピーチの声が聴こえてきます。若い女性の声です。
「今日寒いので、このダウンジャケットを出したんですが、《原発いらない》のバッチが付いたままでした。ああ、去年の寒い時期も、これ着て抗議に行ってたんだなぁ…って思って。もう1年たつんだなぁ…って。」
ホントにあっという間に1年経ちました、いやホント早い…。
スピーチが終わるとコールします!と彼女。話す声は可愛いのに、コールはド迫力の怒りのコール!!もう、叫びって感じ!

と、また1人のおじさんがやって来ました。
「ご苦労さん。それ、何枚かもらって行っていいかい?」
「はい、どうぞ!」
「カンパもするよ。」
「わ、ありがとうございます!」
フライヤーを何枚か袋から出そうとするのですが、手がかじかんで、なかなか取り出せません。
「すすすすみません、寒くて手の感覚がっっ…」
と言うと、おじさんは笑いながら、
「北陸はもっと寒いよ〜」
そして、
「頑張ってください。」
と言い、お辞儀をして帰られて行きました。

何だか手がじんじん痺れてきましたで。ううう、頑張れわたし!

ブルブルしながらフライヤーを折っていると、何か目の前に変わった影が…

ぅわああっっ!

サンタクロース!!!

なんとなんと!例のサンタさんが、通訳の方々と共に目の前に現れたではありませんかっ!「あーっ!!!」と叫ぶ私に、たまげて立ち止まるフィンランド公式サンタクロース。
「ナントカカントカ〜」とニコニコしながら何か言うので、わ〜!とサンタに抱きつく私。サンタだサンタだとはしゃぐ私に、若干、引きぎみの通訳さん達…。
サンタさんは、英語?フィンランド語?サンタ語??(ないだろ)で、また何か言い、へ…?という顔をしてる私に、優しい笑顔で「メリークリスマス!」と言って、手を振って去って行きました。
わ〜っ、嬉しい!サンタクロースにメリークリスマス!って言われちゃった〜!!

この後、サンタさんは福島の子供達に会いに行きます。どうかどうか…福島の子供達も笑顔になれます様に…

サンタクロースが去った後は光が去ったかの様に、また、ううう…と泣きながら震えるフライヤー折り…

そこへ、反原連のH君がやって来ました。薄着で青ざめてる私を見て、「ねぇ、何でそんなに薄着なの?何でそんなに袖短いの?」と、心配してくれる優しいH君。「もう、いいよ、やめなよ、風邪ひいちゃうよ」と、本気で心配するH君に「大丈夫だよ〜バカは風邪ひかないんだよ〜あはははは〜」と、白い顔で言う私…。「顔、白いよ」と言うH君。

フライヤーはどんどんはけていきます。手がかじかんで多めに渡してしまう私に、「もったいないから…」とか「費用もかかってるんでしょ?」と気づかって戻してくれる参加者の方々。こういう、本当に些細な気遣いが…とてもとてもあたたかく感じるのです…。

スタッフのTちゃん達がやって来ました。今日はTちゃん達は、財務省交差点の担当です。ガタガタ震えながらフライヤー折る私を見るなりTちゃん、
「バナナの叩き売りにしか見えない」

(うるせぇよ!)

すると国会前ステージから、寝起きの様なコールが聴こえてきました。思わず、
「誰!?このやる気のないコールはっ!?」
と言う私に、
「これ、Iちゃんだよ。Iちゃんにしてはマシな方だよ、これは(笑)」
と、吹き出しながら言うH君。いや、マシな方て…これが〜?こんなユルい、腰が抜ける様なコール、初めて聴いたよ。さすがIちゃん…。

因みにIちゃんは超本気で脱原発の真面目な女の子。が、何とも個性的なゆるキャラで…(^^;いや、本人は大真面目でやってるんですがね…(^^;;

そんなIちゃんの、腰が砕ける様なコールを聴きながら、しばし寒さも忘れてゲラゲラ笑ってフライヤー折りをする私とH君。寒さをも吹き飛ばす腰抜けコールは、暗い寒空の国会前に、ほわほわと柔らかく響きわたっていました。

「さいかど〜はんた〜い」

来週の金曜は抗議はお休みです。そして土曜日は『1213反原発☆渋谷大行進』です!奇しくも次の日は解散総選挙の投票日…。

今年は本当に後から後から体を壊してばっかりの私。胃が治ったと思ったら、この間は全身に赤い発疹の様なものが出て、もう、キモいし痒いしで…悲惨な日々でした。が、こんだけ次々にあちこちぶっ壊してるのに、何故か去年より、体力はあるのです、明らかに…。しょっちゅう寝込んだり、モノが食べられなかったりとボロボロなのに…。
例えば去年は重たいバッグを持ってると、ふらふらしてきてすぐ疲れちゃったり、ヒールの高いパンプス履いてると、ちょっと歩いただけで、もうグッタリしちゃってたりだったのに、今年は体調不調な時以外は全然平気!体を壊し続けてても、からだ自体は弱ってないのです。むしろその逆なのです。

もうこの、後から後からの体調不良は『毒出し』なのかもしれない。実は、からだは浄化されてるのかも…。そんな気がしています。

自民党が大勝して、安倍政権が発足してから…ろくな事がありません。これでもかこれでもかと、後から後から頭を抱えるような事ばかりが起きます。

でも…もしかしたら、これは毒出しなのかも…

私達が知らないうちに、実は浄化されていってるのかも…

そして、知らず知らずのうちに私達は体力を付けていて、明るい未来へと向かっているのかも…

だったらいいな!

んじゃ、今度は土曜日に渋谷で!寒いから厚着でね〜!

うおっし!

イチョウの樹とライト.jpg
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2014年12月03日

【2014/11/28】東京・官邸前 「今日はアナタしか居ないから抗議の意味はない。やめましょう」と、誰が言えるでしょうか…?

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11月28日(金)の「再稼働反対!首相官邸前抗議!」のレポートをお届けします!
次回は12月5日(金)です!
次回の詳細はこちら
また、12月13日(土)は川内原発再稼働反対! 1213 反原発☆渋谷大行進があります!(12日(金)野首相官邸前抗議はお休みです)

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クマとイルミネーション.jpg

11月最後の金曜日です。
街はもう、どこもかしこもクリスマス&年末年始に向けて、キラッキラッしてますねぇ〜。原発が一基も動いてない中、今年も街中のイルミネーションが、これでもかというくらい光輝いてます!キラキラ〜

電飾の輝きとは対称的に、木々も赤や黄色やオレンジ色に葉を染め、優しい輝きを放ってます。私はこっちの方が好きだなぁ…。
霞ヶ関駅から官邸前へ向かう坂は、見事な金色の道になっていました。アスファルトの上に落ちたたくさんの黄色いイチョウの葉を見ていたら、何だか着物の柄の様に見えてきました。濃いグレーに金色のイチョウの紋様…。うん、なかなか素敵〜。

今日も7時頃から、「じかたびさん」と交代で「グミ坂」の地下鉄4番出口担当です。そろそろ寒くなってきたから、じかたびさん、また地下足袋履いてこないかな〜と期待してるんですが、今日も靴履いてました。(いや、それが普通だから)
「おう、お疲れ!今日は思ったより寒くないわ!」
と、今日も元気なじかたびさん。
フライヤーとカンパ袋、誘導棒に腕章を受け取ってから、最後に
「はいコレ!」
「え?あ、お饅頭!」
「差し入れで貰ったんだよ!あたし最近差し入れで生きてんだよ!」
そーなのか…(^^;
じかたびさんは、じゃね!と言うと、そのまま抗議の列に加わるため、グミ坂をずんずん登って行きました。

12月の官邸前抗議の予定と12月13日の渋谷大行進のフライヤーの束を抱えて立つとすぐ、1人のご婦人が近づいて来ました。
「ごめんなさい、あの…そのチラシって、たくさん頂けるのかしら…?」
「はい!お好きなだけどうぞ!」
「こういうのって…アレよね…あの…なんていうか…人の家のポストに入れていいのよね?」
「もちろんです!」
「じゃあ、やってみようかな…。50枚位ずつ頂ける?」
「おおっ!ありがとうございます!」
ご婦人はニコニコしながら慣れない手つきでフライヤーの束を受け取ると、大切そうに抱え…地下鉄乗り場へ降りて行きました。

すると、背後から「すみません…」という声が。

振り返るとビニール袋を持った警察官が、申し訳なさそうな顔で、
「あのですね…これ、重しか何かしとかないと飛んでしまうので…えーと…すみませんが…」
持ってたビニール袋はフライヤーが入ってたものでした。
「すんません、ありがとうございますっ」
前に道路にふっ飛んでってエライことになったからなぁ〜

足元のフライヤーをまとめて飛ばない様に注意しながら立ってると、前方から、お馴染みの手作り傘のプラカードをさしたご婦人が歩いてきました。先週、マカデミアナッツのチョコレートを頂いたのでお礼を言わなきゃ!と待ち構えてると、私を見るなり、
「ねえっっ!先週あげたチョコレート、中身入ってた!?」
思わず吹き出しながら
「はい(笑)2個入ってました」
と言うと、ご婦人は「うわぁ〜」と笑って、
「違うのよ、家に帰ってみたら、バックの中にチョコレートが3〜4個落ちてんじゃない!あれ…てことは、あの子にあげた箱は、もしかしてカラだったのかしら?って思ってさ〜(笑)」
「大丈夫です、2個入ってましたよ(笑)」
「もう〜ごめんなさいねえ〜〜。今日はお詫びに、新しいの持って来たのよ!」
バックから出して手渡されたのは未開封のチョコレート!
「新品じゃないですか!これ」
「ワハハハ、そーよ新品(笑)食べてね!」
「ありがとうございますっ!(笑)」
ご婦人は笑いながらグミ坂を下って行きました。わざわざすみません…頂きま〜す!
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すると、今度はリュックを背負ったおじさんがやって来て、
「そのチラシ…配るからゴソッといい?」
「はい、ありがとうございます!」
「いつも俺の住んでる団地のポストに入れ回ってんだよ。」
おじさんは2種類のフライヤーの束をゴッソリ抱え、グミ坂を下りて行きました。

するとまた別のご婦人が
「それ、たくさん貰ってっていい?あたし、配るの得意だから配り回るわ。」
「わっ、ありがとうございます〜。ぜひぜひ!」
ご婦人はフライヤーの束を2つ、用意してきたエコバックに入れると、お疲れさまと言って地下鉄乗り場へ降りて行きました。

2種類のフライヤーはみるみる減っていきます。
こうやって、色々な方たちが、影で地道に動いてくれているんだよね…。ホントに改めて、頭が下がる思い…。

地下鉄乗り場を上がってきたご婦人が、カンパを…と笑顔で近づいて来ました。そして、「今日はいつも一緒に来てる人がいないけど、2人分ね!」とカンパしてくださいました。

7時30分を過ぎました。

膝を押さえながら階段を登って来たおじさん。ゆっくりとグミ坂に降り、抗議の列に加わりました。

ママチャリの後ろにNO NUKESの旗を付けた、グリーンのダウンを着た女の子が自転車で走りすぎて行きました。自転車隊は今日も元気です!

腕時計を見ながら急いで抗議の列に加わるサラリーマンらしき男性。仕事帰りにちょっと立ち寄ってくれたのでしょうか。

学生っぽい若い男の子がスマホを見ながら歩いてきて列に加わりました。

階段を登ってきた男性、登りきった所でウーンと伸び!グミ坂に降りて列に入りました。

10分前には、またまた初めてっぽい女性がやって来ました。キョロキョロしながら、おずおずと列に入り、コールしている人たちを見つめています。何となく気恥ずかしそうに立ってますが…微かに笑みを浮かべながら周りを見つめていました。

コールがダラクさんの声に変わりました。
すると、私の横に立ってた警察官の1人が腕時計をチラッ。そして、他の2人に「もう終わるから終わったらまずコレを撤収して…」と説明し始めます。ダラクさんの声が抗議終了の合図みたいな感じなんだな〜(笑)
(※「俺の声は原発終了の合図だ!」←ダラクさん談)

最終コールが響く中、ミサオ・レッドウルフさんが、1人の男性を連れてグミ坂を上がって来ました。その方はミサオさんの20年来の友人で、DJのお仕事をしながら、灰を使った昔ながらのエコな洗剤を作っている、京都にお住まいの方。今日はDJの仕事で、久しぶりに東京に来たついでに、初めて官邸前にも顔を出してくれたらしいのです。ミサオさんが私を紹介してくれ、ご挨拶を交わすと、その方はニコニコしながら、
「いやぁ…もう、ここに立ってたら泣けてきちゃって泣けてきちゃって…。コールなんか聴いてたらもう…」
と、また思い出したように目をウルウルさせながら仰いました。ミサオさんが笑顔でちょっとからかうように、
「そうなの。さっき、一緒にグミ坂に立ってたらポロポロ涙流して嗚咽して泣いてんのよ(笑)」
私が、ありがとうございますと言うと、(私がありがとうというのも変だけど...)
「頑張ってください。僕も関西で頑張ります。」
と言い、最後は握手をして帰って行かれました。

この間の友達もそうでしたが、初めて来た人や久しぶりに来た人は、何だか泣けてしまったという話をチラチラ聞きます。

私も時々、フッとした時に、コールしている参加者の方々や、自転車隊の走る姿を見ると…ジワッとくることがあります。

何かを続けていくということは本当に大変です。しかも、明白な効果や結果が見えにくいこの原発反対抗議、暗闇の中を手探りするような気持ちで続けてきました。

今日は参加者は少なめでした。

夜がだんだん寒くなってきて、年末のいろいろと忙しい時期、毎年人数の減る時期です。

それでも人は来ます。途絶えることはありません。
増えたり減ったりを繰り返しながら続いてきたのです。

参加者が多いことに越したことはないけれど、金曜抗議に関しては、私自身は、それほど人数は気にはしていないというのが正直な気持ちです。

ある人が言ってました。この金曜官邸前抗議が続いているからこそ、そこから裾の様にエネルギーが拡がり、全国で様々な原発反対の声があげられるのだと…。
この金曜抗議は、全国の原発反対の志を支えている『軸』の様なものなのでしょう。

この抗議が存在し続ける限り、この『軸』が折れない限り…原発反対の声が消えることはありません。だから自らが『軸』になろうとする人が1人でもいる限り…金曜官邸前抗議は続いていきます。

もし、グミ坂にたった1人の参加者しか立っていなかったとしても、「今日はアナタしか居ないから抗議の意味はない。やめましょう」と、誰が言えるでしょうか…?
その人はたった1人でも、全国の原発反対の軸となって立っているのかもしれません。
人が少ないからこの抗議は意味をなさないということではもうないと思うのです。

原発事故を風化させないために。福島を忘れないために。二度と同じ過ちを繰り返さないために。私たちは毎週金曜日、ここへ来て声をあげ続けてきました。
11月最後の今日も、たくさんの人たちが、全国の原発反対の支えとなるべく集まっていました。

お疲れさまでした…!

また、来週〜!

来週はもう12月だーっ!きゃーっ!

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2014年11月19日

【2014/11/14】東京・官邸前「飯食った後に『いただきます』って言うのかよ!」

fryday_banner-thumbnail2.jpg11月14日(金)の「再稼働反対!首相官邸前抗議!」のレポートをお届けします!
次回は11月21日(金)です!
次回の詳細はこちら

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木の葉.jpg

官邸前の銀杏シーズンもやっと終わりに近づいてきたようです。いやぁ〜今年は臭かった。去年あんなに匂ったかなぁ。

そういえば!
銀杏匂いがピークの頃…
抗議終了後の後片付けの時、カンパ袋とチラシの束を抱えたスタッフのTちゃんが「お疲れ様でした〜」と先頭ブースにやって来ました。するとTちゃん、いきなりデカイ声で、
「ダラクさん臭い!!」 (編集者注:反原連スタッフの人名です)

そこにいた人、全員心の中で
「あ…ダラクさん臭いんだ」

するとTちゃん、大慌てで、
「あーっ!!違うの違うの!!ダラクさんは臭くないの!そうじゃなくてダラクさんやっぱり臭いですねって言っただけでダラクさんが臭いわけじゃなくてダラクさんは臭くないの!」

もう何がなんだか…

Tちゃんは、
「ダラクさん(抗議が始まる前に言ってた通り、やっぱりここ、銀杏)臭い(ですね)!!」
と言ったつもりらしいのですが…

(カッコ)の部分を省略しすぎやねん

ゲラゲラ笑う私たちに、違うの違うの!と言いながら弁解するほど墓穴掘りまくりのTちゃん。Tちゃんオモシロすぎる...。
ダラクさんは深く傷付き、来週からもう抗議に来れないって言ってました。(嘘です)

こんな感じで実はかなりスッとぼけた当日スタッフの多い(私も)官邸前抗議、今週も始まりました〜。

(大丈夫かいな)

財務省交差点に着くと、いつもの寄せ書き集めのご婦人がニコニコと手を振ってきました。私も手を振って挨拶〜(^^)
そのまま国会前の方へ歩き始めると、舗道に立っていたイケメン警察官が、いきなり満面の笑顔で「ご苦労様です!」と最敬礼。え…わたし!?何でやねんっっと思いつつ、思わず反射的に「あ、ご苦労様です」とクールに返事するわたし。てか、マジで何でや??

ゲリラカフェでは今日もワラワラと人の輪が出来ていました。「ここは何をやっている場所なんですか?」とか「あら美味しそう、これ頂けるの?」とか…初めての方たちも何人も来ています。
1人のおじさんが「朝メシ食べただけで腹減ってんだけど、ここは何か食べ物があるの?」とゲリラカフェにやって来ました。ゲリラカフェのお2人は他のお客様の対応中。私が、
「ここの食べ物は身体に優しくてチョ〜美味しいですよ〜」
と言うと、
「お、身体に優しいってのは良いねぇ。私は三重苦みたいに3つの病気持ちだから。ハッハッハッ!」
おじさんは明るい笑顔で言います。
「わたしはね、福島の人たちの声を世間に伝えようと、聞き歩いて新聞作ってるんだよ。」
「わぁ、そうなんですか!」
「福島では原発の話はタブーで、口にすることが出来ない…って人が多いんだ。言うと村八分にされたりするから…。」
福島だけでなく、全国の原発立地地域は、原発のせいで地元の人間がバラバラになってしまったという話をよく聞きます。
「まあ何とか福島の現状を知って貰いたくて私も頑張ってるんだけどね。ハッハッハッ!さて、じゃあ何か食べようかな…」
おじさんは張りのある声で笑うと、「イテテテ…」と背中に背負ったリュックを下ろし、ゲリラカフェ覗きこんでいました。

金魚兄さんがカッコいい外国人の女性をゲリラカフェに案内してきました。彼女はフランス人だそう!金魚兄さんは、私を見るなり「よっ!」と言って、彼女にペラペラペラ〜と紹介。「オ〜!コンニチワ、ドーゾヨロシク」と言われ、思わず「オ〜!コチラコソ!」と何故かカタコトの日本語で挨拶する私。
(普通に言えばええやんか…)

と、そこへG君が歩いてきてゲリラカフェを覗きこんでます。
「こんにちは。お疲れ様です。」
と声をかけると、G君は優しい笑顔でニッコリとし
「あっ、どうも〜、お疲れ様です。」
G君は周りを見渡しながら
「いやぁ…久しぶりに来たんですよ。金曜日…」
年に何回かある大抗議の時などは必ず来て手伝ってくれてるG君。あ、そう言われてみれば、金曜に見かけるのは久しぶりかも…。
「まぁ、皆さんお仕事もあるし、忙しいですからね」
と言うと、G君は
「いや…久しぶりに来てみて…ああ、やっぱりここへ来て声を上げてかなきゃダメだな…って思いました。うん、ホントに…」
G君は微笑みながらも、神妙な表情で周りを見渡していました。

グミ坂を上がって行くと、抗議の列最後尾の、人がまばらな場所に、いつものおじさんが立っていました。毎週必ずいらっしゃってる常連さんの1人。今日も暗がりの中、いつもの辺りにいつもの様に立っていました。「お疲れ様です」と声をかけると「あ、こんばんは。」とニッコリ。

3番出口前では、スタッフのKちゃんがカンパ袋とリーフレットを持って立っていました。
Kちゃん、
「ねぇねぇ、さっきここを請願デモの人達が通ったんだけど、見た?」
「いや見てない。そういや何かのデモ隊が通るって言ってたな〜」
「交通運輸産業とか何とかの組合のデモ隊だったんだけどさ。みんなスーツ来ててスーツデモみたいだったよ〜。」
Kちゃんは楽しそうに続けます。
「一番前の先頭集団は、まぁ割と頑張ってコールとかしてたんだけど、真ん中は超やる気なし。でね、最終悌団の人達が違う方向でノリノリでさ、ここ通るとき、うちらの『川内原発再稼働反対!』のコールに反応して「川内原発再稼働反対!」ってずっと一緒に叫んでくれてたんだよ!(笑)」
「ギャハハ!マジで!?」
「何か嬉しかったわ」
Kちゃんは眼をキラキラさせながら、嬉しそうに話してくれました。

あっという間に8時になりました。
いつものダラクさんの声がグミ坂に響きます。
「川内原発さ、再稼働してから住民に説明会開くって言ってたよな。お前は飯食った後に『いただきます』って言うのかよ!おかしいだろ!順番がいつも逆なんだよ!!」
「そうだーっ!」「逆だろ逆ーっ!」
参加者の方々が口々に叫びます。
そして〆の…
「総理大臣も原発もやめちまえーっ!」
で、第126回目の金曜官邸前抗議は終了しました。
先週、川内原発の再稼働が議会で容認されようが、今日も変わらず官邸前にはたくさんの人が集まり、反対の声を上げ続けました。

今年の夏、アメリカで猛毒の『ネコ毛虫』という毛虫が異常発生してるというニュースを見ました。
何だか…猛毒の虫などと聞くと、切なく感じます。猛毒をもって必死に自分を護ってるような気がして…。周りを寄せ付けない孤独さというか、そうでしか生きられない命に生まれてきた切なさを思うのです。
そんな時、友達から、ほうれん草の種を貰いました。広げられた紙からそーっと手のひらに手渡されたその種は、驚くほど固く、トゲのような突起があり、触ると刺さって痛っ!「自分を護るためにこんな硬く、そしてトゲがあるんだって」と友達は言います。

どんな命も、未来に繋げていくために、必死に存在し続けています。
命を繋げていくということは、それだけ大変で、そして尊いことなんだよな…と、改めて感じたのです。

そんな命のリレーが、この地球上で、ずっとずっと続いていきます様に…

んじゃまた来週〜!

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2014年11月12日

【2014/10/31】東京・官邸前

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11月7日(金)の「再稼働反対!首相官邸前抗議!」のレポートをお届けします!
次回は11月14日(金)です!
次回の詳細はこちら

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鹿児島県議会で川内原発再稼働が可決されてしまいました。

31ある再稼働反対の請願陳情を無視し、たった1つしかない再稼働要請の陳情を採決したのです。傍聴席もほぼ反対派で埋まり、再稼働NOのプラカードが乱立し、反対の叫びが飛び交い…場内は騒然としていたそうです。
再稼働が可決された時、怒号が飛び交う中、「恥を知れぇーっ!!!」という叫びが聞こえました。傍聴席では泣いている鹿児島県民の方たちがたくさんいたそうです。
民意をまったく汲み取ろうとしない、まるで無視のこの採決、もう呆れ返るほどの茶番な県議会でした。

そしてこれまた絶妙のタイミングで今日は金曜。官邸前抗議の日です。

今日は会社を早めに出ることができ(というか、無理やり)、いつもより早い時間に官邸前へ向かいました。

グミ坂へ到着したのは抗議が始まる5分前。坂の途中でプラカードを持った男性が「こっちが官邸前で、あっち行くと国会前ね。両方で抗議やってるよ!」と初めて来たっぽいご婦人2人組に説明していました。

私も、久しぶりの頭からの参加です。

スピーカーから反原連のダラクさんの声が聴こえてきました。

「えー、今日11/7、鹿児島県議会で川内原発の再稼働が採決され、えー、県知事も同意したというニュースが入ってきました。」

淡々とした調子で言うダラクさん。と、思いきや…

「ぅおおおーーーい!!!!ふざけんなあああーーーっっっ!!!!」

(…だよな)

グミ坂に並ぶ参加者の方たちも口々に「そうだーっ!!」「ふざけるなー!!!」

「鹿児島県?ああ〜?議会もほとんどが自民党だったよなあー!?おい!オマエのせいだぞ!!おいっ!!!」

「シュプレヒコール!!!」

川内原発再稼働反対のコールがグミ坂に響き始めます。

議会で再稼働が容認されたって、んなの知ったこっちゃないわ!抗議の声を上げ続けるだけです!(>_<)

グミ坂の先頭では、海外からのメディアも取材に来ていました。外人さんのレポーターがカメラに向かって何やら英語で話しています。

拳を上げて叫ぶ人、『原発いらない命と故郷が大事』というプラカードを掲げる人。
アイパッドで『避難計画がいる発電なんて、なぜ必要?』という言葉を掲げている女性がいました。いや、まったく!避難計画をたててまでやる発電って…なんだそりゃ??考えてみれば、ほんっとバカバカしい、アホみたいな話ですよ!

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官邸へ向けての抗議スピーチが始まりました。

「安倍首相!!福島より川内原発が先ですか!?まだ事故は収束してないじゃないですか!」

「安倍さん!聞いてますか!?先日、私はあなたの夢を見ました!原発反対だって言ったら、ものすごい勢いで石を飛ばしてきたんですよ!夢でもわたし怒ってます!!」

「いいですか、安倍さん、よく聞きなさい!アメリカのエネルギー学者が言ってます!日本は再生可能エネルギーの資源大国だと!それを生かせないあなたは無能な総理!自分のため、金のためじゃなくて、命のため、国民のため、国土を守ることに全力を注ぎなさい!!」

「世界一厳しい規制基準なんて嘘を、よくのうのうとつけますね。嘘つきはファシストの始まりだ!川内原発は日本有数の火山地帯にある原発なんですよ?規制委員会は予測できるってバカなこと言ってるけど、火山学会が予測できない火山の爆発を規制委員会がどーやって予測するんですか!?規制委員会は神様ですか??ふざけるんじゃない!!」

「川内原発をかわうち原発って言ったんだってな!漢字読めないのは閣僚共通で驚かないけど、原発行政のトップだろ!?どんだけ無関心なんだよ、どんだけ不勉強なんだよ!」

皆さん、いつもですが、今日も更に怒り心頭な様子…。

グミ坂を下っていると、参加者の女性に声をかけられました。
「カンパいいかしら?先週来れなかったからちょっと多めに…」
「わっ!すみません、ありがとうございます!」
「鹿児島県議会…ねぇ、まったく…。でも、あきらめずに、これからも抗議していきましょうね!」
ご婦人はニコッとすると、そのまま抗議の列に入っていきました。

と、金魚兄さんが学生さんぽい子をはじめとして何人かの人達を引き連れてグミ坂を上がって来ます。「なになに?案内してるの?」「そうそう!官邸前抗議ツアー!」金魚兄さんはそう言って、あーだこーだ説明しながらぞろぞろとグミ坂を上がって行きました。

交差点を渡り、寄せ書き集めの方たちの所へ出ました。よっしゃ、今日は書いとくか!とペンを取ると、いつも明るく元気なご婦人が「どうもありがとうね!」と覗きこんできました。
「あきらめないことよね、根比べよ、ホントに!」
「ですよね!もう、しつこくしつこく食いついていくしかないですね!」
「そうよ、向こうは諦めるのを待ってるのよ!そのうち静かになるだろうって…。」
「はーん!冗談キツいっすよねぇ、誰がおとなしくなるかってんだ。」
「もうねぇ、向こうはボロが出はじめてるのよ。ほころびはじめてるわよ。私はそう感じてる…。ちゃんと見てる人は見てるわよ。」
「ですよね、ですよね!」
「ボーッとしてたらダメ、勉強しなきゃダメよ。知らないで生きてたら政府に騙されるわよ。」
「いや、ホントに…」
「大丈夫、正義は勝つ!」
去り際に、ご婦人はイエーイ!と超笑顔でハイタッチ!そして…
「体、壊したら負けだから…ムリせずね。気をつけるのよ。」
ちょっと泣きそうになりました…。

ゲリラカフェに顔を出すと「今日はもう飲み物が無くなっちゃったんですよ〜」との嬉しい悲鳴。「わ、凄い!今日は人多いですからねぇ〜」
「そうなんです。…でも今日に限って、持って行く直前にちょっとこぼしちゃって…よりによって…まったく。」
「わはは!そうなんだ!」
「前、キャリーケースの中でポットが倒れた事があったんですよ。電車の中にみるみる水たまりが出来てって、あぁ〜綺麗な水たまりだなぁ…って(笑)」
2人とも食べ物入れたバスケットの他に、飲み物入った大きなポットを2つ運んで来るのです…。以前、「これはもう、修行だと思ってやってる」って言ってたけど…。ホントに毎週毎週、心と身体に優しい食べ物をありがとうございます…。

国会前へと舗道を歩いていくと、途中の暗がりで、塀に荷物を置いてバッグからがさごそプラカードを出しているご婦人と若い警官が、何やら笑顔で話をしていました。
「何処から来たんですか?」
と警察官の若者。
「私は千葉から来たのよ。遠いから、なかなか来れなくってね。今日は久しぶりの参加なのよ。」
「えっ、僕も実家…千葉です。」
「あらそうなの?千葉の何処?私は○○なのよ。」
「僕は○○です。」
「まあ、そうなの?…警備の方も仕事とはいえ大変よね…。ご苦労様。」
「あ、いえ…。」
警察官の若者はちょっと恥ずかしそうな笑顔をし、その場から立ち去りました。ご婦人はバッグからプラカードを出し、荷物を整理すると、国会前ステージの方へ歩いて行きました。薄暗い舗道で、小さな声で穏やかに会話をする2人の様子は、何故か胸にジンとくる光景でした。

(…って、この様子を近くで聞き耳たてて聞いてる私はめっちゃ怪しいけど(-_-))

国会前ステージでも川内原発再稼働に対しての怒りのスピーチとコールが響いていました。
「福島の事故に学べ!」
「原発動かすな!」

国会前から引き返して再び舗道を歩いていくと、交差点手前の公園の窪地で、太鼓の人達が一例に並んで上の方を眺めています。何見てるんだろう?…と私も後ろから見上げると、木々の間に見事なまんまるお月さま!そうか、今日は満月だったんだ…。太鼓の皆さんは並んだまま、綺麗ね〜と言いながら、しばらくお月様を眺めていました。

官邸前エリアへ戻ると、丁度、日比谷で行われた別団体主宰の原発抗議集会からのデモ隊が、グミ坂横の道路を通過しているところでした。反原連のスタッフさんの「今、通過していくデモ隊も、原発抗議のデモ隊です」のアナウンスに、グミ坂に並ぶ参加者と手を振ってのエールの交換。

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グミ坂スタッフのMちゃんと話してると、反原連のTさんが、背広姿で長身の、超ダンディ〜な男の人と話ながら歩いてきました。ダンディーさんは、警視庁の警備の方だそう。穏やかで、爽やかな笑顔でダンディーさんは
「今日はいつもよりちょっと多いんじゃない?」
「鹿児島県議会の件がありましたからねぇ。でも、もっともっと集まって欲しいです。」
とTさん。
「そうだね。」
そしてダンディーさんは…
「寒さはまだ大丈夫な感じだね。でも、これからどんどん寒くなってくるから…また大変だよね。」
優しい笑顔でそう言い、グミ坂を降りて行きました。

最終コールが終わり、いつものダラクさんの〆のスピーチです。
「鹿児島の県議会、何だありゃ!ネットで中継みてたけど茶葉だ茶番!!!」そうだー!あんなの茶番だー!「お前の信用なんてゼロなんだよゼロ!日本中からも、世界中からも信用無くしてんだから、総理大臣も原発もや・め・ち・ま・え〜っっっ!!!」
ウオーッ!!!という参加者さんからの怒号の後、一人のおじさんが「クッソ〜!頑張ろう!!」と叫び、抗議は終了しました。

ある人が言ってたのですが、今年は『風の年』なんだそうです。色々なことが目まぐるしくどんどん変わり、動いていく年。変化していく年らしいです。

なんかその通りだなぁ…って感じ…。

鹿児島県議会で再稼働が容認されたって分かりませんぜ!どんどん変わっていくんだから…。
良い方へ変わることを信じて、強風に吹き飛ばされない様にしっかりと…進んで行きましょう、私たち。

仕事でなかなか官邸前抗議に来れない友達が、この間久しぶりに参加しました。グミ坂で抗議の列に加わっていた彼女は私に会うなり、
「スッゴい久しぶりに来たんだけど、みんなの再稼働反対って声を聴いてたら…何だか…胸がいっぱいになっちゃった。じーんとしちゃった…。」
と、ウルウルした瞳で言っていました。

怒りと優しさと祈りが、まぜこぜになってるコールだもんね。
いや、コールだけじゃなくて、この抗議自体がそうなんだと思う。

怒りと優しさと祈りと…

来週も頑張るぞい!

んじゃ、また来週〜!

お疲れ様でしたーっ!
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2014年10月22日

【2014/10/17】第122回:東京・官邸前

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10月17日(金)の「再稼働反対!首相官邸前抗議!」のレポートをお届けします!
次回は10月24日(金)です!
次回の詳細はこちら

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官邸前に向かってオフィス街を歩いてる時、サラリーマンでいっぱいの牛丼屋の店内で、綺麗なOLさんが牛丼を目の前に、箸を持ったまま軽く手をあわせ、『いただきます』と口元を動かしているのが見えました。
何だかとてもいい光景でした。丁寧に食する、感謝していただく…という、美しい、大事な場面を見た気がしました。

最近、何人かの方から「あの金曜官邸前レポートって何人位で書いてるの?」と聞かれたんですが…私一人で書いてます…はい。(私って誰やねん)いやはやこんな拙い文章をいつも読んでくれてる皆さん、改めてありがとうございます…(>_<)

さて、今日もレポート書くため官邸前へ…(いや、そーじゃなくて)

最近、昼夜の温度差が本当に激しいのですが、今日も日が沈んでからどんどん冷えてきました。若干、薄着で来てしまった私は「ヤベェ…失敗したかも…」と不安を抱えながら、まずは国会前へと向かいます。

キャンドルエリアの前を通りかかると、いつもの「金魚兄さん」が。先週は珍しくいなかった気がしたので
「お疲れ〜。先週いなかったでしょー」
と聞くと
「…え、先週?いたよ…いたはず…あれ?ねぇ、○○さん、俺、先週居た?」
(人に聞かなきゃ分からんのか…)
「俺、影薄いからさー、いるかいないか分からないんだよねー」
(どこがやねん)
「そうそう!そういえばね…」
と、ここから金魚兄さんは真面目な話をし初めました。
この間、ナントカって人の(名前忘れた)講演を聞きに行ったそうなのです。その時その方が仰ってたそうですが、広島・長崎・福島を持つ日本が世界に原発を売ると言うことは、ものすごい重い事なんだと。(もちろん良い意味ではなく…)
「まあ、モラルの問題なんだよね」
広島や長崎という過去を抱え、毎年平和式典をやっている様な国が、福島の事故を起こしてもなお、自ら、原子力を世界に売っている。考えてみれば本当にとんでもない話です。世界中がこの日本の行動を注視している。
「だからもう日本だけの問題じゃないんだよ」
本当にそうだなぁ。
「私には関係ないとか無関心でいられる話じゃないよね。当の日本人は無関心でも世界中の良識ある人達は、軽蔑のまなざしで見ているんだよね。」
本当に…めちゃくちゃ恥ずかしい事をしてるんだよね…。
「ホントだね。いい話をありがと!何か金魚兄さんが知的に見えてきたで。」
「でしょでしょ!?レポートに書いてね」
「うん、忘れなきゃねー」
「忘れちゃうんかい!」

(忘れず書きました)

さてさて、国会前へと移動しました。

うわ…何か寒くなってきたぞ…ブルッ

夜が更けてくるにつれて気温はどんどん下がってきてる感じ…。国会前エリアに並ぶ参加者の方々も肩をすぼめて寒そうにしています。昼間はちょっと汗ばむくらいの陽射しだったので、みんなそれほど防寒の用意はしていないんだよね、きっと。
薄手のマフラーやショールを巻いたり、上着のポケットに手を突っ込んだり…本当に寒そう。
塀に座って寒そうにしていたおじさんは、司会者の「では、コールいきまーす!」の声に、「はいっ!!」と元気よく返事をして塀から飛び降り、寒さを吹き飛ばすかの様に大きな声でコールしていました。

7時を過ぎました。

どんどん寒くなっていく中、じわじわ人が増え初めます。パーカーのポケットに両手を入れて、ショートカットの少年の様な素敵な女の子が、じっと前を見つめ立っていました。仕事帰りに立ち寄ったかの様なスーツ姿の男性は、ちょっと笑みを浮かべたかの様な明るい表情で立っています。

久しぶりに、国会前ステージから横断歩道をわたって反対側の歩道に行ってみました。

ここでも皆さん、寒そうにしながらもプラカードを掲げ、国会前ステージのスピーチをじっと聴き、コールに声をあげていました。
あ、あのお爺さんだ…。私がこの官邸前レポートを書き初めた時の、たしか初回登場したお爺さんです。けっこうなお歳で、耳がちょっと不自由な方…。あの時と同じ位置に今日も一人で立っていました。
あれからも、いや、私がレポート書き初める前から、ずっとずっと通い続けているのでしょう。いつも同じ場所の同じ位置に、お一人で来て…じっと立ち続けているのです。暑いときも寒いときも同じ場所に…。

自転車隊が通ると、あの時と同じように、小さく手を振るお爺さんを見ながら、私はまた国会前へと横断歩道を渡りました。

国会前ではスピーチが始まっていました。
アメリカヘンリなんちゃらカルレッタ?(全くめちゃくちゃですみません)というところに所属されてる男性がスピーチしていました。『原発は不要なものを生む、とんでもないエネルギーなのです。今やコストが高いこともバレました。放射能、汚染問題もある。とんでもないものなのです。そして都合が悪くなると、勝手にどんどん基準値を変えていく。都合のいいように決まりを変えていくのです。』
みんなウンウンと頷きながら聞いています。

しっかし寒いっっ!マジで冷えてきたっ!(>_<)薄着で何の用意もない私はそろそろ限界きてるで〜(寒)とっ、とりあえず、官邸前へ向かうか…。

国会前エリアをあとにして官邸前へ向かうべく歩き出すと、後ろから私の名前を呼ぶ声が…。
振り向くとスタッフのIちゃんが走って来ます。
「これ、返すの来週でいいんで持ってって下さい…風邪引いちゃう…」と、Iちゃんが差し出したのは、綺麗な刺繍が施してある黒いショール。
「え…でも、Iちゃんは?」
「私はコレがあるから大丈夫!」
Iちゃんは着ているフードの付いたパーカーの襟元をギュッと掴んでみせると、ニコッと笑って国会前へ戻って行きました。
Iちゃんありがとう。ショール、とっても温かかったよ、とっても。

ショール.jpg

時刻は19時半を過ぎています。それでも今から参加する人達がワラワラとやって来ます。

財務省交差点で信号待ちをしていると、寄せ書きを集めているおじさんが「今度はノーベル賞とれるよう頑張ろう〜」と話しかけてきました。「ね〜!原発無くすチャンスになったかもしれないのに〜」と悔しそうに言うと「強敵がいたからなぁ〜」と笑顔。

グミ坂を上がって行くと、地下鉄4番出口前にスタッフのTちゃんが立っていました。こちら官邸前ももちろん、吹き抜ける冷たい風に凍えそうな寒さ!「さっ、さっ、さっむいよ〜!!!」と泣きそうなTちゃん(^^;

20時です。寒さを吹き飛ばすかの様な最終コールを終え、122回目の金曜官邸前抗議は終了しました。
フライヤーを配ったりカンパを戴いたりの後、寒さでぶるぶる震えるTちゃんと2人、先頭ブースに向かってグミ坂を歩いていると、突然Tちゃんが思い出した様に、
「あたし、グミ坂の4番出口って初めて立ったんだけど、もう〜驚いたよっ!本当に終了10分前とか5分前に来る人が何人もいるのね!ビックリしちゃった!10分でも5分でもいいから、声をあげたいって気持ちがあるんだよね、すごいね!」
と少々興奮しながら言い出しました。
「そうなんだよ、ホントすごいなって思うよ…」
「も、終わり3分前とかにも来てさ!ビックリしちゃった!ホント!」

だから、続いているんだよね。

先頭ブースで片付けをしていたら、1人のご婦人が「抗議はもう終わっちゃったの?」と近づいてきました。
「初めて来たんだけど…何時から何時までなのかしら?」
「8時までなんですよ〜。毎週金曜の18時〜20時です」
と反原連のスタッフさんが説明すると、ご婦人はニコッとして
「18時〜20時ね。毎週金曜にやってるのね。」
と言って帰って行かれました。

そうそう!この間、友達から聞いた話です。
友達の子供が通っている保育園に、福島出身のママがいるそうです。大飯原発が動かされるか否かの時、ママは育児で行けないので代わりに旦那さんに官邸前抗議に行ってもらったらしく、原発にはもちろん大反対で、被爆に関してもとても不安を抱いてるそうです。
私の友達が、私の事を話したら、
「えっ!?金曜官邸前抗議ってまだ続いてたの!?」
と、ものすごく驚き、そして
「もう…ずっと続けてくれてたことに、本当に感謝したい…ありがとうと言いたい…」
と、言っていたそうです。
忘れ去られるのが一番怖い…と。

この金曜官邸前抗議が続いているという事は、ある意味、『福島を忘れてないよ、見捨ててないよ…』という、証しになっているのかもしれません。

この抗議が続いているという事に勇気づけられてる福島の人がいる…

もう、それだけで私は、まだまだ頑張れそうな気がしました。

そんな人がたった1人でもいる限り、これからも私は金曜夜には、ここ官邸前へ向かうと思います…

(ただし、来週は厚着でな…)

んじゃまた来週〜!

ううう…寒っ!

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2014年10月17日

【2014/10/10】東京・官邸前

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10月10日(金)の「再稼働反対!首相官邸前抗議!」のレポートをお届けします!
次回は10月17日(金)です!
詳細はこちら

*************

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朝からソワソワしていました。

今日は金曜日、いつも通り官邸前抗議の日。しかし今日はそれだけではありません。奇しくも抗議開始の午後6時、ノーベル平和賞が発表されるのです。
そうです...今年はこれに憲法第9条がノミネートされているのですっ!

もし、9条がノーベル平和賞をとったら、現政権には相当な大打撃。そうなると、原発問題にだって多大な影響があるはず...。

欲しい!ノーベル平和賞!!くださいっ!!!

午前中はそれほどでもなかったのに、3時を過ぎたあたりから何だか勝手に心臓がドキドキ。もう〜ソワソワしちゃって落ち着きません。
あと3時間、あ、2時間切った...うわあぁぁ...。

とても仕事どころじゃありません。

落ち着け、自分!!!

ノーベル平和賞専用のホームページではカウントダウンが始まり、いやが上にも盛り上がります。今までこんなにノーベル賞の発表を真剣に待ち望んだことがあったでしょうか?いえいえ、ありません。というか、自分の受験の合格発表の時より緊張してる気が...(いいのかそれで...?)

あぁ、この間の大飯原発住民訴訟の時は全く期待してなかったから、もっと気楽に待てたのになぁ〜...
はっっ!期待しちゃいかんのか!期待しなかったから奇跡が起きたのか!?よし、もう考えない様にしよう、気にしない気にしない…もう気にしない…あと1時間か…(無理)

定時で会社を飛びだし、心の鎮静化を図るためとりあえず歩き出しました。ううう、30分切ってるぞ。おそろしや〜...くれ、くれ、ノーベル平和賞、9条に決まってくれ〜〜〜!!

あと10分!心臓が口から飛び出しそうになった時、ふっと空を見上げ天を仰ぎました。すると...

あーっ…!

そこに広がっていたのは真っ赤〜な夕日!もう、それはそれは綺麗な、悲しいほどに綺麗な...赤く染まった空でした。まるでノーベル平和賞で熱く盛り上がっているみんなの気持ちを表したかの様な空!
うわー...という気持ちと共に、ふわ〜っと心が緩み、「あぁ〜、こんなにもドキドキわくわくさせてくれてありがとう...」と、何に感謝してるのかよく分からない気持ちになり、涙が出そうになってしまいました。
すごいなぁ〜、このタイミングでこんな夕日が現れるなんて...。
金曜日で、官邸前抗議開始の時間に発表されて、前振りでこの夕焼け空...こんないろいろ揃ってる劇的なタイミングってある?
てことはもしかしてえぇぇぇぇ〜!!!

人生はそう甘くはありません。
選ばれませんでした...(アウッ)

勝手に緊張して一人で大騒ぎしてたので、力の抜け方も凄まじい...。
「また来年。来年までこの9条を守らなくては。」と自分に言い聞かせながらヨロヨロと官邸前へ向かいました。

官邸前に到着すると、いつもはない三角コーンでの仕切りが財務省交差点近くまで並べられてありました。

そうなのです。これまた今日はちょっとイレギュラーな官邸前抗議なのです。
学生達の有志SASPLが秘密保護法の抗議を官邸前でやりたいとの相談を受け、反原連主宰の原発抗議を18時〜19時に短縮し、19時30分からはSASPLの秘密保護法抗議になったのです。国会前抗議はいつも通りの18時〜20時です。

グミ坂を登って行くと、いつもと同じように色々な方達が声をあげていました。
グミ坂を、杖をついた男性を気づかいながら、隣をゆっくり歩く女性はコールにあわせて呟くように声を出しています。
【安倍いらない】とマジックで書かれた団扇を振りながら「再稼働反対!」と叫ぶ女性。
無表情で淡々と、しかし瞳は前方を見据えながら叫んでいる男性もいます。
泣きそうな顔でコールしている女の子がいました。その横を官邸に向かって吐き捨てる様に叫ぶ男の子が通りすぎて行きます。

あっという間に19時になりました。
ダラクさんのいつもの素敵な官邸に向けてのスピーチの後、ミサオレッドウルフさんがこの後19時半から主催が変わってSASPLの抗議になることをアナウンス。「どうぞ若い人達を表に出して私たちは一歩後ろへ下がって...」の言葉に、ドッと笑いが起こりつつ、参加者の方々は本当に一歩後ろへ...。さすがな皆さんです。国会前はこのまま引き続き原発反対の抗議をしておりますのでの言葉に、ぞろぞろと国会前へ移動し始める方々もたくさん。

私もちょっと後片付けを手伝った後(ほとんど何もしていない)そのまま国会前へと移動しました。

と、その前に...ノーベルさんのおかげで勝手にグッタリしてたので、ゲリラカフェでちょっと腹ごしらえを...。ピタパンサンドと飲み物を頂き、近くの塀に座って「ウマーイ!」てパクパク食べてると、目の前を反原連スタッフのダラクさんが国会前の方へ通りすぎて行きました。そうなのです、今日は国会前抗議が終わった後、11月から始まる(のか本当に?)下水道工事に向けて、新たな国会前ステージの場所や何かの打ち合わせがあるのです。いろいろいろいろ大変です...。

急いで腹ごしらえした後、国会前エリアに向かうと、ステージ上では参加者の男性のスピーチが始まっていました。その方は最後に、「すみません、最後にちょっとこれだけ言わせて下さい。首都圏反原発連合の皆さんは、毎週毎週この抗議の場を準備するために、陰で並々ならぬ大変なご苦労をされていると思います。ありがとうございます。感謝の気持ちを込めて拍手を送りたいと思います。」するとそこにいた参加者の方々から一斉に、惜しみない暖かい拍手が巻き起こりました。ホッと和む、あったかい一幕でした。
官邸前から移動してきた方々も加わり、皆で再稼働反対のコールを国会に向かって叫び、抗議は終了しました。
官邸前エリアのスタッフのMちゃんも移動してきて「何か新鮮〜!」と笑いながら後片付けを手伝います。(※ここでも私はほぼ何もしていない)
スタッフのみんながチャッチャと手際よく荷物をまとめ終わると、公園の窪地ではステージを置いて、反原連の方たちがあれこれ意見を言い合い、新たな国会前エリアについて警察の方と話し合っていました。「ここから国会議事堂に向かってこういう方向で抗議をするから...云々」参加者の方々の気持ちも考えながらあれこれ意見を出しあっての話し合いです。

そうなんですよ、この国会前エリアのステージ...。今まで使ってきた古いステージが老朽化したため、新しくステージを購入したのですが、そのステージが今まで使っていたのより若干高いため、そこに上がる踏み台をどうするかで、もうどんだけ反原連の方たちが意見交換していることか!お年寄りや身体の不自由な方も乗りやすい様に...そして安定性も重要...あとは微妙な高さも難しいところ。材質や重さ、もちろんお値段も考えながら、意見交換している本人達が「もういい加減、誰か決めちゃって下さい」と言い出すほど(笑)延々と話し合っています。
いやはや凄いわ、本当に...って思いました。とにかく様々な事を考慮しながらベストのモノを!ってずっとずっと意見交換。(もう決まったのかな...)

この間本屋さんに置いてあったマザーテレサの栞に書かれていた言葉...
『大切なのは、どれだけたくさんのことをしたかではなく、どれだけ心をこめたかです。』

暖かい、素敵な言葉です。

さて...今のこの時期は昼夜の温度差が激しく、風邪をひきやすい時です。風邪ひきさん、多いですよね。
皆さんどうか体調には十分気をつけて。これからまた、寒い冬の抗議がやってきます。

せめて心は暖かく...暖かくいられます様に...

んじゃ、また来週〜!

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2014年10月01日

【2014/09/26】東京・官邸前 300個のお饅頭の行方は?

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また号泣してしまいました。
恒例のレポートをお届けします。
双葉町から避難されている70才を過ぎたお饅頭屋さんが、「どうせ、こんなの売れるわけねぇ。」と言いながら3年ぶりに作った300個のお饅頭の行方は?
次回は10月3日(金)です!
1003 再稼働反対!首相官邸前抗議!

〜*〜*〜*〜*〜
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霞ヶ関駅から財務省交差点に向かって坂を登っていると、何やら臭い匂いが…。
「クサッ!何じゃこの匂いは??」
と思ったら、アレです…

銀杏でしたっ

霞ヶ関、官邸前、国会前周辺のイチョウ並木は、今、紅葉前の銀杏の時期。舗道には銀杏がたっくさん落ちています。
銀杏美味しいですよねぇ〜大好きです!でも何であんなにナニ臭いんだろ…

今日は風が強い。飛ばされそうなほど強い風が官邸前・国会前にも吹いていました。しかも、けっこう冷たい風です。

国会前へ行くと、スピーチが終わりコールが始まっていました。反原連の方と当日手伝いのスタッフさんが、何人かでリレーしていきます。
いつも何回も聴いてきたコールですが、今日、あっと思いました。…暖かい。

もちろん、国会議事堂に向かって原発やめろ!と、怒りを込めて文句を言ってるわけですが…。でも、暖かいのです、とても。
怒りが少ないとか、口調が生ぬるいとか、そういうことではありません。
誰かを思いやる、励ましてる…そんな気持ちに包まれている様に聞こえたのです。

わぁ…と、思いました。

みんな、特に意識はしていないでしょうが、色々な思いをこめて叫んでるだろうなと…。もちろん原発反対の気持ちを込めてんだけど、なんというか…自分の人生への思いも込もってる様な…そんなコールに聴こえました。
人は誰だってそれぞれ色んなものを抱えて生きてますもんね。ここへ来てる人達だって、原発反対だけ叫んで日々、生きてる訳じゃないですもんね。

それで思い出した話が…

ちょっと余談みたいな感じですが、今日は《番外編》という事で、是非、この話を聞いてください。

〜*〜*

うちの地元、埼玉の騎西高校では双葉町から避難してきた人達を受け入れてますが、そこ騎西高校に、私の叔母がずっとボランティアに行っています。
(因みに、叔母は筋金入りの社会運動家で、保母さんをしながら、ずっと部落差別の闘いをしてきてて、311以後は原発反対のデモや大抗議にも良く参加しています。あ、もちろん、ここ、キンカン(金曜日の官邸前抗議行動)にも!)

その騎西高校で、70歳を過ぎた饅頭屋のお爺さんが避難生活を送っていました。職人気質の頑固なお爺さんで、避難してきてからはすっかり気力を失い、ボランティアさんにもなかなか心を開かない状態でした。
しかし、明るく真っ直ぐな雰囲気を持つ叔母には心を緩し、だんだんとうちとけてゆき、色々な話をするようになりました。
叔母は、そのお爺さんが饅頭屋さんだったと聞き、お爺さんに「もう一度お饅頭を作って、原発反対の集まりとかで売ってみない?」と何度も持ちかけたのですが、「饅頭を作る気なんてない。」と、お爺さんは固く断り続けてたそうです。

しかし、叔母がずっと、しつこくしつこく説得し続けた結果、ついに根負けし、じゃあ一度だけ作ってみるかという事になり、叔母と、お爺さんと、やはり騎西高校で避難生活を送ってる60代の女性も手伝い、約3年ぶりにお爺さんは饅頭を作ることになりました。

丁度、次の休みに原発関係の集会があったので、せっかくだから、作ったお饅頭をその集会へ持って行って売ってみようという事になりました。

当日。朝の5時から地元のふれあいセンターに集まった3人は、お爺さん秘伝のお饅頭を、300個も作りました。
そして、「どうせ、こんなの売れるわけねぇ。とっとと帰ってくるぞ!」と言うお爺さんを無理矢理引っ張って、3人は都内の原発反対の集会に、300個の饅頭を担いで出掛けたのです。
会場では予め申し込んでテントを借りるお金も無かったので、地面にビニールを広げ、そこに饅頭を並べて売ろうと用意し始めると、叔母の知り合いの方が自分のテントの端を使いなさいと声を掛けてくれました。3人はテントのテーブルの端っこに、持ってきた300個の饅頭のうちの何個かを並べ、「双葉町の方が今朝作ったお饅頭です〜」と、売り始めたのです。
すると…
「あら、双葉町の方が作ったお饅頭?」
と饅頭を見に来た人達が、
「福島のかたが作ったお饅頭ですってよ〜!」
「美味しいわよ〜!」
と、どんどん周りに呼び掛けてくれ、そのうちお客があとからあとから集まってきて、300個もの饅頭は、なんと…瞬く間に売り切れてしまったそうです。
饅頭が次々に売れていく時、お爺さんの顔は、叔母が今まで見たことがない様な生き生きとした表情に変わっていきました。そして完売になった時にお爺さんは『信じられない…』という顔をしたそうです。

結局、饅頭を早々に売り切った3人は、デモにも参加し、「原発反対!」と声を上げながら街を歩き、会場を後にしました。

すっかり軽くなった鞄を抱え、会場を出て駅まで向かう中、嬉しくて嬉しくて仕方なかった叔母は、
「今日のお祝いにお寿司を食べて帰ろう!私にご馳走させて!」
と言い、3人は近くのお寿司屋さんに入りました。乾杯をし、お寿司を食べ始めると、お爺さんは…
「こんな美味い寿司は食べたことがない…」
とポツリ…。すると、饅頭作りを手伝った双葉町の60代の女性は、突然ワーワーと泣き出してしまったそうです。彼女は、騎西高校に避難してきてから、顔役としてずっと頑張ってきた…気丈な方でした。

お寿司を食べながらお爺さんは、本当に本当に嬉しそうな顔で、叔母に何度も「ありがとう、あんたのおかげだよ、ありがとう、ありがとう…」と言っていたそうです。

〜*〜*

わたしも後日、そのお爺さんが作ったお饅頭を食べました。しっかりした厚みのある皮で、こし餡とつぶ餡の半々ぐらいの餡が包まれている茶饅頭でした。
お世辞抜きで本当に美味しかった!
とても力強い味がしました。
お爺さんの、今まで生きてきた人生の、たくさんの思いが詰まっている様な…そんなお饅頭でした。

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posted by nonukeaction at 09:45| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年09月24日

【2014/09/19】東京・官邸前

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9月19日(金)の「再稼働反対!首相官邸前抗議!」のレポートをお届けします!
次回は9月26日(金)です!
詳細はこちら

*********
青い花.jpg

季節はどんどん流れ、すっかり日も短くなりました。会社を出ると、辺りはもう薄暗くなってます。

わたしは何故か、この日が短い方が好きで…夕暮れが早くなってくると、何とも言えない安心感の様なものに包まれるのです。友達はだいたい日が長くなってくる方が好きな子が多く、「会社出た時まだ明るいと、何だか得した気分!」って言ってるのですが…(笑)

そんな夕暮れの中、今日も金曜官邸前抗議へと向かいました〜。

わたしが到着した時、国会前ではちょうどスピーチが始まっていました。
福島の方の思いを伝える女性。震える声で喋り出し、途中、声に詰まって話せなくなってしまいました。参加者の方々が「頑張れ!」と叫びます。涙ぐむ声でまた話し出す女性。

この光景も、官邸前抗議が始まった頃からのお馴染みの光景です。抗議やスピーチをする人が、泣きそうになって声が出なくなると、周りの人たちが「頑張れ」って声を掛けてくれる。ホント、ごくごく自然に…。ずいぶんと見馴れた光景になっちゃってるけど…すっごく暖かいですよねぇ。いつもこの周りから飛ぶ「頑張れ!」の声を聴くたび、わたしの心が、フワッとあったかいものに包まれるのです。

ドイツ人の男性がステージに上がりました。あ、あの人、さっき奥さんとベビーカーに乗った子供連れて歩いてた人だ!ベルリンからいらしたそうです!
ドイツ人の男性の隣に小柄な日本人の若い男の子が立ちました。
「…あ、僕は通訳で、ただここに立ってるだけですので…」
ドッとウケる参加者の方々(^^;(笑)
ドイツ人の男性がスピーチし始めました。
「私はベルリンでニュースレターの仕事をしています。5時間まえに妻と娘と成田空港に着いたばかりです。」
参加者の方々が歓迎の気持ちをこめて拍手します。
「今日この官邸前抗議に来て、私はとても感動しています。色んな人が来ているし、政党も1つではない。団結の意思をとても感じる。私もこのコミュニティの一員になりたい。」
「福島の事故は、とても悲しかった。福島から遠い場所にいる私達だが、気持ちはとても近かったです。」
「この抗議行動がここまで長く続いてるのにとても感動しています。この抗議行動が、これからも先も長く続き、そしてより大きくなっていきます様に。こういうコミュニティはとても大切だと思います。」
「原子力は超人的なテクノロジーです。しかし私達はスーパーマンではない。私達は人間が制御できるエネルギーを使うべきなのです。私達に原発いりません!」

そして日本語でもう一度…

「ワタシタチハ、ゲンパツハ、イリマセン」
参加者の方々から大きな拍手が起こりました。

続けてコールが始まります。反原連の原田さんが国会に向かって叫びます。「電力は足りてんですよ!嘘ついてまでやってんじゃねえぇぇ〜〜〜!!!」そしてコール〜。

仕立ての良さげなスーツを着た40代位のサラリーマンの男性が塀に寄りかかってコールしています。キャップをかぶった若い男の子、かなりのお歳を召したお婆ちゃん、ワンピースを着た若い女性、さっきのドイツ人の男性が言ってた様に、ホント、色んな人たちが来てるよなぁ。

つか、そこに立ってスマホ見てるサラリーマン、うちの部長にそっくりなんだけど…。(違うけど)

コールしてる国会前を今日も自転車隊の皆さんが列をなして颯爽と走って行きました。

ヒョウ柄のスカーフを巻いた女性が抗議の列に加わります。もうそろそろ夜はヒンヤリしてきたよね。

官邸前の方へ向かおうと歩いて行く途中、ゲリラカフェに寄りました。今日も身体に優しくて、とびきり美味しい食べ物と飲み物を用意してきてくれています。そこへ、リュックをしょった小柄な女性が「すみません、何か頂いていいですか?」と、覗きこんできました。「お昼食べてないからお腹すいちゃって…」と笑いながら「わぁ…どれも美味しそう…」と巨峰のタルトをいただき、塀に座りパクパクとあっという間に食べてしまいました。

グミ坂手前で、国会に向かって太鼓を叩いてるご婦人は今日もいらしています。ご婦人の前を通過する人に、必ず頭を下げています。すると、前の方から1人の女性が歩いてきました。ご婦人がその女性に向かって頭を下げると、女性はハタと立ち止まり、ご婦人に向かって両手を合わせて一礼し…去って行きました。

官邸前エリアでは最終コールが始まっていました。

と、目の前を、スタッフのMちゃんがスゴい勢いで走り去って行きました。しばらくすると、チラシの束を抱えてまた走って来ます。はぁはぁ息を切らしながら、「最後に配るチラシが足りなくなったんでインフォコーナーまで取りに走った!疲れた!」と笑顔で言い、小走りにグミ坂を上がって行きました。

最終コール終了〜。いつものダラクさんの官邸に向けての抗議スピーチ!これを楽しみにしている参加者の方々も多いはず。みんな、聞き耳を立てて聴いてます。
「(前半略)おい!20ミリシーベルトで安全なんて言うなよな!そんなに原発好きならな、原発大好きなお前らが行って除染活動してこいよ!できんのか?できねーだろ?だったら原発も、総理大臣も、やめちまえぇぇ〜!!!」
何やら丸くなって話をしていた3人組のおじさん達が、その「やめちまえぇぇ〜!」の声に、当たり前の如く反応し、サッと振り向き官邸に向かって「そうだ!やめちまえ〜!!!」と怒鳴りました。

うむ…そこは外さないのね…なるほど…さすがだわ…(^^;

グミ坂の途中で私も帰る参加者の方々を見送ります。

「お疲れ様でした〜」と言ってると、常連の飴のおじさんがニコニコしながらやって来ました。いや、何で『飴のおじさん』かって、この方、毎週必ずいらして、帰りにグミ坂に立つスタッフさんに飴をくださるのです。私を見ると笑いながら「そんな暗いところに…(笑)」と言うので、「はい、わたし控えめなので…」(どこがや)
おじさんはもちろんそんなこと聞きもせずバックからガサガサと飴を取り出してます。
あれ…?バックに可愛いピエロのマスコットがぶら下がってる…。ピエロが大好きなわたしは思わず、
「わ!可愛い!ピエロだ!」
するとおじさんは、
「あ、これ?ここ来る途中、経産省前のテントでカンパしたら貰ったんだよ。手作りみたいだよ。欲しい?あげようか?」
「えっ…、いや、何か悪いなぁ…いただきます。」
(貰うんかいっ!)
おじさんのバッグから、わたしのとこへ来たピエロさん。早速、バッグにつけました〜。わーい!

ピエロって、よく『本心を仮面で隠してる』ってことに例えられます。心の中では泣いているのに、顔にはおどけた仮面をつけ、笑っている。

みんなそうでしょう…。
あの震災後、ずっとそんな思いを抱いて生きている方々…たくさんいると思います。

そして、毎週金曜にここに集まってる参加者の方々も、スタッフさん達も…。

せめて、みんなの願いのひとつである『脱原発』が叶い、辛くても苦しくても笑って頑張ってきたみんなの笑顔が、本当になります様に…

そんな日が、必ず来ます様に…


『道化』 谷川俊太郎

笑っているのだ
泣いているとき
泣いているのだ
笑っているとき

涙はクリスタル
自分でも分からない 自分の
心の そのときの
その輝きの…


ピエロのマスコット.jpg
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2014年09月16日

【2014/08/30】川内原発再稼働やめろ! 0830再稼働反対★国会前大集会レポート その3(完結編)

2014年8月30日に行われた「川内原発再稼働やめろ! 0830再稼働反対★国会前大集会」のレポート完結編をお届けします!
その1はこちら。
その2はこちら。

*********
財務省交差点へ向かって歩いていると、途中、若い男の子が、舗道の端に立ち、道路を面して国会議事堂に向かってプラカードを掲げていました。そして、最終コールに合わせ、そびえ立つ国会議事堂へ向かってコールしていました。
「原発もろともお前もやめろ!」
「子供を守れ!」
「そのために原発全てやめちまえ〜!!!」

抗議終了です。

ぞろぞろと帰路につく参加者の方々を見送っていると、松葉杖をついた奥様と一緒に歩いてきた旦那様が「2人分です」と言ってカンパして下さいました。「ありがとうございます、お疲れ様でした!」と頭を下げると、奥様もニッコリ。二人はまたゆっくりゆっくり歩いて行きました。

と、段ボールを持った何人かの男性がやってきて、「お疲れ様でした〜」と言いながら、何やら帰る参加者の方々に配り始めてます。

あれ…?もしや、あれは……

あの団扇だー!!!

(と、次の瞬間には走って貰いに行ってるわたし…)

わーいわーい!ゲットしたー!(良かったね…)つい最近、発行された『NO NUKES Voice』という本のPR団扇でした!カッコいい〜!

団扇.jpg

参加者の方々が帰られた後は、反原連の方々や当日スタッフさん達での後片付けが始まります。
機材をまとめ、数を確認、ビニールシートやテーブルを畳み、皆さんの暖かい志のカンパもまとめます。備品を揃え確認し、ゴミを拾い、開始前と同じように…いや、それ以上に綺麗にして帰ります。

今回、ふと思って、ああ…って凄く納得したことがあります。反原連の人達って…完全に裏方なんだなあって。も、ホントに裏方雑用係みたいな立場。いわば主役は、集まってくる参加者の方々…というスタンスなんですよね。その人達の為に、場所を整え、準備をし、当日は神経を張り巡らせトラブルが無いように気を使い、終わった後は後片付けと掃除と反省会。そしてまた、次の抗議の準備をしていく…。なるべく、参加される方々の意図を組むように図り、時には調整し、逸脱した行為には注意をする。

とにかく、目的はただひとつ…『全ての原発を無くすこと』。それだけの為に、一年中、裏で雑務をこなしている人達。

だからこそ…ここまで続いているんだと思います。参加者も信頼して、ずっと集まってくるのだと…。

今日も見ず知らずの人達が、原発をなくしたいっていう一点で集まりました。この後ろにはこの倍以上の原発反対の人達がいます。

今日は予想外な人出でした。そして、凄く盛り上がったし、それより何より私には、全体的に何だかとても温かな空気が流れているように感じられたのです。そしてそれが凄く良い時間を作った様に…。うまく言えないんだけど、誰かが誰かを思いやるような…そんな優しい空気が流れていたように思えたのです。

抗議が始まる前に、公園から流れてきた『明日に架ける橋』…この歌を後でふと思いだし、歌詞を改めて調べてみたら…泣けました。

ああ…、本当にこの歌詞の様な抗議集会になったなぁ…って。

この歌詞を頑張ってる皆さんに捧げたい。

『明日に架ける橋』

君が疲れ果て 途方にくれて 涙もこぼれ落ちてくるようだったら
僕がその涙をふいてあげよう 僕がそばにいるから
人生が大変で辛いとき 友達も見つからないようなとき
激流に架かる橋のように 僕が君の支えになるから 僕が君を助けるから
君が落ち込んで希望も失って 一人立ち尽くすようなとき 辛い夜を過ごすようなときも
僕が慰めてあげよう 僕はいつも君と一緒だよ
たとえ先が見えないような時も 辛いことだらけになったとしても
荒れ狂う河に架かる橋のように 僕がきっと何とかしてあげるから 僕がきっと君を助けだすから
さあ 可能性に向かって立ち上がろう 一歩足を踏み出そう
今 君の光を発揮するときが来たんだ 君が望んでいた世界がもう目の前にあるんだ その輝く未来に目を向けてみてごらんよ
そしてまた友達が必要なら 振り向けばいつも僕がいるさ
人生がどんなに大変なことにみえようとも 僕が何とかするから
人生がどんなに大変なことになっても 僕が君の支えになるから 大丈夫だから

一人で立ってるけど一人じゃないよ。

共に行こう…

お疲れ様でした〜!!

青空.jpg
posted by nonukeaction at 09:34| 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする