世界反ドーピング機関(WADA)の禁止薬物テストステロンが検出され、選手資格停止処分を受けた競泳選手の朴泰桓(パク・テファン、25)が検察に対し、注射薬「ネビド(Nebido)」を注射処方される前に男性ホルモンが含まれていることを認識していたという内容の供述をしていたことが分かった。
このことは4日午後、ソウル中央地裁刑事第8単独(カン・ビョンフン部長判事)の審理で開かれた第2回公判で明らかになった。
朴泰桓にネビドを投与したとして、業務上過失致傷と医療法違反により裁判にかけられている病院院長の弁護人は、証人尋問の過程で朴泰桓の検察調書の一部を公開した。
これによると、朴泰桓は「2014年7月以前に(病院側の注射処方前)男性ホルモンだと言われたことがあったと思う」と述べた。これまで朴泰桓が主張していた「男性ホルモンだとは知らなかった」という話に反する内容だ。
「男性ホルモンが禁止薬物であることを知っていたか」という問いに対し、朴泰桓は「ステロイドが禁止薬物だということは知っていたが、テストステロンが問題になるという話は初めて聞いた」と主張した。
検察調書には、朴泰桓が「注射する時、看護師は主にビタミンや成長ホルモンだと言っていた」という証言もあった。
現在問題となっている男性ホルモンだけでなく、成長ホルモンの処方も受けていたと推測できる内容だ。成長ホルモンも禁止薬物として厳しく規制されている。
もし男性ホルモン成分を認知し、成長ホルモンまで投与していたという検察調書が正しいなら、朴泰桓をめぐる薬物問題は新たな局面に入ることになる。同日、証人として申請された朴泰桓は練習を理由に出席しなかった。
裁判所は次の公判期日を7月14日と定め、朴泰桓を再び証人として申請した。