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【韓国MERS感染】
隔離対象者は2300人超 ソウルなど24病院名公表 保健当局、感染の拡大を警戒
【ソウル=名村隆寛】韓国保健福祉省は7日、中東呼吸器症候群(MERS)コロナウイルスの感染者が新たに14人確認され、このうち男性(75)が5日に死亡したと発表した。感染者は死者5人を含む計64人。隔離対象者は2300人を超えた。韓国政府はまた、感染者を出した国内の6病院と、感染者が滞在した18病院の名前を公表した。
今回確認された感染者14人のうち、死亡した男性を含む10人は首都ソウル市のサムスンソウル病院での3次感染者。同病院には、最初の患者(68)から感染した男性(35)が転院し、応急治療室で多数の人と接触し、感染が広がった。同病院で5日に死亡が発表された男性は、死後に感染が確認された。
同病院の感染者は医師2人を含む計17人。医師のうち1人は、地元の集会などに参加し1500人以上の不特定多数と接触したことが分かっている。同病院では初期に感染者と接触した可能性がある医療スタッフや他の患者ら約890人を隔離対象として追跡しているが、ソウルでの感染拡大が懸念されている。