ソウル=東岡徹
2015年6月8日00時29分
韓国政府は7日、中東呼吸器症候群(MERS〈マーズ〉)コロナウイルスに感染していた70代の男性1人が死亡したと発表した。韓国で感染者の死亡は5人目。感染者も計64人に増えた。さらなる拡大を防ぐため、感染が起きたり、感染者が一時的に滞在したりした病院全24カ所も公表した。
崔炅煥(チェギョンファン)副首相は7日の記者会見で、MERSを封じ込める最大の山場を「6月中旬」だとして、それまでの間に地方自治体や民間、軍、学校など総力を挙げて対応すると強調した。「これまではすべて病院内での感染で、地域社会には拡散しておらず、確実な統制が可能だ」とも述べた。
病院名については、国民の不安や病院などの混乱につながるとして、感染者が37人と最も多いソウル近郊の京畿道平沢(キョンギドピョンテク)市の平沢聖母病院しか公表していなかった。崔氏は「公表による副作用より、不安解消と事態の早期収束が急務だ」と説明。感染した可能性がある人を積極的に見つけ出し、拡大を防ぐとした。
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