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【中国旅客船転覆】
これが中国政府の世論管理術…哀悼や同情「極めて慎重に」伝えよ
中国湖北省の客船転覆事故で、中国の宣伝当局が地方政府や国内の報道機関に対し、世論管理強化に向けた通知を出し、犠牲者への哀悼や家族への同情などを「極めて慎重に」伝えるよう指示していたことが7日、分かった。関係者が明らかにした。
当局は事故が起きた1日にも、独自の取材や報道をしないよう通知。国内では、400人以上が死亡する惨事に政府の管理責任や捜索方法の妥当性を問う声も出始めており、習近平指導部は対応への不満が政府批判に発展することを警戒して、世論の動向に神経をとがらせているとみられる。
関係者によると、宣伝当局は犠牲者を哀悼する「初七日」を迎えた7日から2日間、特に情報管理を徹底するよう指示した。地方政府に対し、ネットメディアの報道やコラムなどを厳しく審査し「有害な内容」があった場合は削除し、通報するよう指示している。(共同)