東証1部:時価総額一時591兆円 バブル期超え
毎日新聞 2015年05月20日 16時07分(最終更新 05月21日 01時27分)
20日の東京株式市場は、外国為替市場の円安・ドル高を好感した買いが優勢となり、日経平均株価の終値は前日比170円18銭高の2万196円56銭と、約1カ月ぶりに年初来高値を更新した。東証1部上場企業の時価総額は一時、591兆9158億円に達し、バブル経済絶頂期の1989年末に記録した終値ベースの過去最高額(590兆9087億円)を超えた。
19日のニューヨーク株式市場のダウ工業株30種平均が過去最高値を更新。米景気回復と金利上昇観測からドルが買われ、20日の東京外国為替市場では約2カ月ぶりに1ドル=121円台まで円安が進んだ。15年1〜3月期の国内総生産(GDP)速報値が2四半期連続のプラスになったことも後押しし、輸出関連株を中心に買いが集まった。
また、時価総額は、上場企業が発行する株式総数と株価を掛けた合計額で、株式市場に流入しているお金の規模を示す指標。現在の日経平均株価は、過去最高値だった1989年12月の3万8915円87銭の半額程度だが、東証1部の上場企業数が当時の1161社から1882社と約6割増えたことで、時価総額が当時を上回った。ただ、終値ベースでは20日は589兆9358億円で、わずかに過去最高額を下回った。【鈴木一也】