マンモグラフィーは、今なお、乳がん検診の最善方法である、と専門家グループが発表
様々な乳がん検診方法の各々の利点を見極めるため、独立した国際的乳がん専門家グループが会合を開き、50歳以上の女性における乳がんによる死亡率を減少させるためにはマンモグラフィーが最善である、いう結論に達しました。
- 50-69歳の女性にとってはマンモグラフィー検診は十分な効果がある
国際がん研究機関 (IARC)によって召集された専門家達が出した結論は、実施方法とその結果を含めた最新データと共に、ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスンに掲載されました。
IARCの科学者であるベアトリーチェ・ラウビー・セクレタン医師は、「マンモグラフィー検診の利点とリスクの両方を注意深く検討した結果、特に50-69歳の女性たちに効果的であると分かりました」と話します。「この年代のグループに見られた乳がん死亡率の著しい減少は、過剰診断や他の副作用による影響を上回りました」
IARCによりますと、世界における女性の癌死亡原因で最たるものが乳がんであり、中低所得国においては、癌が女性の死亡原因の1位、発展国においては2位であることが分かっています。
現在、通常のマンモグラフィー検診は女性の乳がん検診における最も一般的な方法であり、必要に応じて個人的に、定期健康診断の一部として、総合検診や任意型検診を通して受診することが可能です。
IARCは以前、2002年に「乳がんによる死亡率を減少させる唯一の方法としてマンモグラフィーを用いることの有効性を示す根拠は、“50-69歳の女性にとっては十分であり、40-49歳の女性には限定できであり、40歳未満および70歳以上の女性にとっては、十分でない”」と発表していました。
その後数年間に行われた研究や末期乳がんに関して改善された結果を踏まえ、IARCは彼らの調査結果の最新情報が求められていると判断し、新技術や視触診による乳房検診、乳房自己診断に関するデータを含め、公表されている全ての論評の対象となる科学論文の見直しに取り掛かることにしました。
- 副作用を上回ると認められたマンモグラフィーの利点
IARCの報告では、マンモグラフィー検診は50-69歳の女性の乳がんによる死亡率を減少させるのに効果的であり、70-74歳の女性にも引き続き有益である、と専門家が結論を出しました。
特に、高所得国で行われた約20のコーホート研究と20の症例対象研究で得られた調査結果では、マンモグラフィー検診を受けた50-69歳女性の乳がんによる死亡率が検診を受けなかった同年代女性の同割合より40%低いことを示しています。
しかしながら、40-49歳の女性においては、マンモグラフィー検診の効果は限定的だということです。
また、専門家グループは、マンモグラフィー検診には幾つか副作用があることも指摘しています。誤った陽性結果は、短期間、心理にネガティブな影響を与え、不要な治療を受ける原因にもなります。また、50歳以上の女性に関しては、検診の放射線誘発による乳がんのリスクも高まります。
副作用があるにもかかわらず、検診によって乳がん死亡率が低下する総数の方がこれらリスクを大幅に上回ると専門家は結論付けました。また、マンモグラフィー検診が体に害を及ぼすであろう乳がんを見つけることができること、逆に検診を受けないと癌と診断されないことを発見しました。
マンモグラフィーに代わる検診方法を研究者たちが調査中ですが、これらの新技術が乳がん死亡率の低下に効果を出しているという満足な根拠を専門家達は得ていません。同様に、ほとんどの研究は、自己検診よる乳がん死亡率低下を示していません。
これらの研究評価は、「IARCがん予防ハンドブック 15巻」として出版予定です。
「乳がん検診に関するIARCハンドブックは、科学的根拠に対する最新で詳細な研究内容を掲載しています」と、IARCの理事でもあるクリストファー・ワイルド医師は話しています。「各国政府や出資者たちが、多くの命を守るために最善の介入処置を実践できるための根拠を提供しています」
最近では、メディカル・ニュース・トゥデイが、胸にしこりのある多くの女性に対し、通常のマンモグラフィーを受けた後は乳がんに関する更なる検査を受ける必要は無いと提案する研究内容を発表しました。
<翻訳者の感想>
日本では、40歳以上の女性への乳がん検診として、2年に1回、視触診とマンモグラフィを実施している自治体が多いのですが、この報告を読むと、マンモグラフィーは50歳以上からで良いのでは、と感じました。私自身はマンモグラフィーを受診したことが無いのですが、撮影のために乳房を圧迫するのが非常に痛いと聞いているので、将来的に受診するのが怖い気持ちがあります。もちろん、乳がんの発見が遅れることのほうが恐ろしいので、検診の必要性は感じています。マンモグラフィー以外の検診として、視触診と超音波検診がありますが、これらでは乳がんの初期段階である微細石灰化の発見は難しいそうなので、現代科学や医療技術、研究が進んで、痛くない癌早期発見システムが早く見つかると良いなぁ、と思います。
出典:Mammography still best for breast cancer screening, experts find
http://www.medicalnewstoday.com/articles/294893.php
http://www.medicalnewstoday.com/articles/294893.php
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